自然人のみが解ける暗号

具体的背景のみによって心象を捉えることができるというところがAIが到達できない部分となるでしょう。それは人としての堅牢な防御壁として機能します。

いつの時代も一定方向に物事が向かい出すと必ずそれに対するアンチテーゼが生まれたりします。そしてそれらを統合してより高みに近づくというような弁証法的な発展が通常の知能の醍醐味であり、それこそが進化と呼べるものであったりもします。

抽象化や転成によって暗号化

ということなので、形態素解析の質が上がろうとも、品詞単位で紐解けると思っている人工知能は、抽象化や転成を用いながら、かつ具体的背景として事実的なデータを並べただけで物事を示せば、それが意図するところを解けはしないだろうという現代の一種の暗号化通信をしてみたくなる時があります。

まあ一種のお遊びですね。

通常暗号化というと「暗号を解いた後は機械であっても意味がわかるもの」という感じですが、手の込んだ転成であればそれを解析することはできません。

たまに囁かれることですが「データを集められてプライバシーが無くなる」というのであれば、それを皮肉的に遊びにしてしまえば良いのです。単なる抵抗や反抗ではなく、「おーっほっほっほ」と喪黒福造のように片手間で錯乱させるという文化的昇華の方が面白みがあるではありませんか。

ワードサラダのようなただ単なる羅列ではなく、文法的な正しさは保持し、きちんと意味を持ちながら、機械が大きく勘違いするというのが理想的です。

そして意味は自然人にしかわからないというのであれば、情報の伝達手段としては、より強固な暗号となります。

まあいわば仲間内で隠語を用いて誰かの噂話をするということに近いかもしれません。

そうした時転成がよく用いられたりしています

形態素からの強烈な勘違い

また、そういえば先日の六周年の時にふと検索エンジンからの流入におけるワードの複合具合を確認した時のことですが、「こめかみ はげ」というものがありました。おそらく「顳顬(こめかみ)」と「禿」あたりで思っているのでしょうが、対象ページは「こめかみのしこりを揉みほぐし、くじけかける心を、はげましながら」でした。そうなると「禿げ増し」もしくは「剥げ増し」という感じの予測を立てているということが推測できます。

あくまで安部公房氏の笑う月におけるフレーズなのですが、強烈な勘違い、かつ、ずるむけ感です。

まあアルファベットを用いるような言語とは異なり、言語表現に相当幅がありますから致し方ないことではあるのでしょうが、その程度のものに恐れ慄くことはありませんし、さらに前のめりで解析を狂わせるという遊びもできるわけです。

そういうわけなのでたまにそうしたページを配信してしまうかもしれません。

AI(人工知能)への皮肉とドラえもんの設計

多義性や曖昧さを嫌う無機質さ

Category:IT &Internet パソコンとか通信とか

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