環境の選択
威厳を保って沈黙することもできず、高級なことを打ち明けることもできないので、われわれの不平や要求やわれわれの窮境全体の話などを知らせるより外には道のないような環境で生活することは避けた方がよい。その際われわれは自分で不満を覚え、この環境に不満を感じる。 曙光 364 前半 よく「この環境からは逃れられない」という類のことをいう人がいま
偶然の人間
あらゆる発明の本質的な点を遂行するのは偶然である。しかし大ていの人間はこの偶然には出会わない。 曙光 363 どんなすごいようなことでも、考えて頑張ったからだと思うと、「考えて頑張ったからレベル」の結果しか生まれないでしょう。 いろいろ振り返ってみると、今ある全てが、偶然の要素がたくさん組み合わさって現象化しているはずです。 まあ生ま
真なるものの専制政治に反対
紫外線で目がやられていましたが、先日、午前中は滋賀方面へ、帰りは夕方から京都へと帰ってきたため、さらに目が焼けてしまいました。 ついでに言うと、盆の渋滞で移動時間が無駄に長かったということも原因の一つです。 さて、「真なるものの専制政治に反対」です。 専制政治、ではないですが、資本主義と労働と時間の間接拘束についてでも少し触れていきま
よいものすべてに必要な乾燥
どんなに新しいよい作品でも、その時代の湿った空気に触れている限り、― それはさらに、市場や、敵や、最新の意見などの匂いを、明日をも知れぬ無常なすべてを、いたく身につけているからこそ― その最小の価値しか所有しないということを、諸君は気づかれなかったのか?あとになると作品は乾燥し、その「時代性」は死滅する。 曙光 506 中腹 湿度が高