20歳くらいの時です。友人がビジネスプランコンテストを仕切っていたことがあります。
その友人とは別に、はたまた別の大学のビジネスプランコンテストに出るからといって、意見を聞きに来た人がいます。
その人は、ビジネスプランの7割を僕が提供したにも関わらず、「自分のもの」として発表したようでした。
それは別に結構なのですが、ただ、僕は肝心要のポイントだけは伝えないでおきました。
ですので、結局ダメだったようですが、そこでのプレゼンテーションの経験を、就職活動でアピールしたことでしょう。
別に使ってもらって結構なのですが、発展途上国の人のような様です。
それくらいの貪欲さは、もちろん結構なのですが、やはりそのスケベさは人望に欠けるので、実際にやるとなると「実現」からは遠ざかってしまうかもしれません。
結局大企業にいったようですが、就職後もブログで「起業に向けて」というような内容のことを書いていました。
あれから10年経ちましたが、結局サラリーマンのようです。
起業する必要はありませんが、あの時のアレはなんだったのでしょうか。
「すごい人間だと思われたい」
ただそれだけだったように思います。
ビジネスプランを人に考えさせ就職活動に利用した
それは端的には「ビジネスプランを人に考えさせ就職活動に利用した」ということになります。
僕はその大学の学生でも何でもなくその大学の学生限定参加のビジネスプランコンテストだったようなで、興味本位で話に付き合い、アイデアや意見を出すにとどまったという感じでした。
しかしながら、その人はビジネスプランの大枠というか方向性だけ発案し、後のほとんどすべてを僕の意見に依存したままビジネスプランコンテストのようなものに参加したようでした。
結果はもちろん大した賞ももらえずという感じでした。
その後、その人はそのビジネスプランの内容をもちろん実行せず、「ビジネスプランコンテストに参加したこと」をエントリーシートに書いたりすることで、就職活動を優位に進めていったという感じでした。
結果大企業に就職したようですが、僕がこの時に悟ったことは、「大企業で出世をするような人間はこういうタイプの人間なのだ」ということです。
いわゆる「手柄を横取り」系のやつですね。
それを何の良心の呵責もなしにやってのけるような人間が大企業で出世していくのだろうなぁということを思いました。
しかし面白いのが、結局その人は現役でサラリーマン止まりですが、もちろんレベルは低かったものの当時実際にビジネスプランを考えて発展させた僕は、その後実際に会社を作っているという点です。
さらに面白いのが、そんな僕はその約10年後、ビジネスプランコンテストに参加する側ではなく審査する側になったりしたことです。経済団体主催のものや大学主催のものなど、今までにたくさんのビジネスプランを審査したりしました。今思うと「因果なものだなぁ」と思ったりします。
そんな感じなので、「あの時はいろいろと勉強になったなぁ」というようなことを思っています。
募金活動
さて、少し前にNGOについて触れたので、タイトルとはずれますが、募金活動について少しだけ触れようと思います。
募金活動をすることもいいですが、自分たちは身銭を切っているのかということをいつも問いたいと思っています。
募金は言い換えれば、みんなの気持ち集めです。
ただ、ほとんどの方は働いて得たお金を募金してくれているはずです。
かなり極論を言えば「善意」を出汁にした「カツアゲ」と変わりありません。
そこで聞きたいのは自分たちもお金を出しているのかという点です。
募金活動で提供する労働力とは別に、アルバイトしたお金でも、仕送りやお小遣いから少し捻出したお金でも結構ですが、自らの資産を提供しているのか、という点を強調したいと思います。
通行人さんからお金をもらうのは物乞いと同じです。
自分のためには使いませんが、自分の「やりたいこと」や「気持ち」を実現するためにそのお金を寄付なりなんなりします。
「人様から100円でも貰うなら、自分は1000円くらいは募金箱につっこんでますよね?」と聞きたい。
実際にアルバイトなどができない小学生や中学生ができる最高の活動方法は募金活動なのかもしれません。
しかし大学生や社会人になってまで、「人からもらう」ことばっかり考えていたのではお粗末としか言いようがない。
もしかしたら小学生でも自分の「おやつ代」を削ってまで募金しているかもしれません。
そんな姿を見せられた時に感じる恥は、人を急激に成長させてくれると思います。
「人にお願いするのも結構ですが、自分たちもしていますか?」
そこをすべての募金活動をしている人たちに問いたいと思っています。
アイデアは、それを発想することより形にすることのほうが難しいという面を持っています。そして、いくら様々なアイデアが浮かんできたとしても、世界を変えてしまうほどのよほど斬新なものでない限り、たいていは他の人も思い浮かべているようなアイデアだったりします。
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