本当に希にですが、アイデアだけ出してお金を取れると思っている人がいます。
しかも漠然としたモデルだけです。
「では、アイデアを出すので…」
などと言いながらアイデアを出した程度でリスクは他人任せにしてうまくいけばお金を掠め取ろうとしたりします。
僕にはこれがよくわかりません。おそらくB層の発想でしょう。
「アイデアはお金になる」とか「アイデア料」というようなことを見聞きして妄想した末という感じです。
「自分の意見を言わない日本においては貴重な存在」くらいに思っているのでしょう。
アイデア料とビジネスプランということで、そんな「アイデアを出すので」系の人やアイデア料という概念、そしてビジネスプランについてでも触れていきます。
アイデアを出すので
「アイデアを出したので、もしされるなら利益の○%をください」
「アイデアを出すのでうまくいったらマージンをもらえませんか?」
そんなことを言う人がいます。
本気でそんなことを思っているのかどうか知りませんが、ぽっとでの思いつきを話しただけで「アイデア料を取ることができる」ということを思っている人がたまにいます。
そうしたアイデアが素晴らしいと思うのなら、きちんとした事業計画をたてて、出資や融資を受けて自分でやればいいことです。
なぜやらないのですか?
もしくは自分が手一杯なら、人を雇って別事業としてやればいいことです。もしくは出資して配当という形か、役員報酬という形で貰えばいいことです。
その程度のアイデアくらいでお金が発生すると思っています。
ちなみにそんなことを言った人のうちのひとりは、助成金の不正受給で晒し者になりました。
何事もスケベ心でやっていたのでしょう。
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そうした人たちは、アイデア料を毟り取ろうというスケベ心だけでなく、「アイデアを出せる自分はかっこいいし、おそらくモテるだろう」というような感じのことすら思っているフシがあります。
ビジネスプランのサークル
さて、最近学生の経営サークルというかビジネスプラン系の集まりの人と話したことがあります。
話になりませんでした。
数人は実際に起業などするようですが、ほとんど希です。
大抵は4年間だけ盛り上がり、その間は群れてそのまま大企業に行って、そのまま勤めます。
それがいけないことではないのですが、やはり群れの口実が「バンド」から「ビジネス」に変わっただけで、考えが幼稚であることは確かです。
街の商店街のおっちゃんは、難しい「ゲーム理論」なんかは知らなくても、資金繰りや、販促、顧客対応なんかはスペシャリストです。
ビジネスプラン系の人たちは、憧れる対象がヒルズの人たちという「アイドルスター」なので、そういうことを知りません。
そんな集まりに行くよりも、歳は同じでも実際に社会に触れている人たちの方がビジネスを知っています。
そして、ほとんどの学生はそのことが盲点になっています。
全然使えない方法論
たいてい出版されている企業のビジネスモデルや手法などは、モデルが大企業すぎて使えません。
色々なパターンを知っておく分にはもちろん結構ですが、肝心な出だしについて触れられることはなかなかありません。
つまり、実務的なことです。
社会に出ると当然すぎて、本にしても売れないのでしょう。
どうしても「スター性」がないと目をひかないので、当然かもしれません。
多分アイデアを実行はしない
おそらくですが、彼らが考えているビジネスプランに出資するので、今すぐ大学をやめて、誰も知り合いのいないところで会社を立ち上げてください、といえば、99%がそれをしないでしょう。
そしてそれができない人は、「就職してスキルを身につけて独立」と言っていても、多分独立はしません。
守られた環境下での戯言です。
ただ、いずれ独立するかもしれません。
その時は、おそらく心に変化があった時です。
続く → 続・アイデア料とビジネスプラン
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