昔からそうなのかもしれませんが、いまなお数撃ちゃ当たるの発想でやってくる営業なんかがよくあります。
会社宛にもよく営業のメールが来ますが、まさに数撃ちゃ当たるです。レスポンスがあればそれで良し、無くてもひとまずメーリングリストには残しておいて連射するという感じになっています。
確率論的に大量の営業メールを送れば、何%かは引っかかるだろうという発想です(万一の僥倖をたのんでの事だろうか)。
まあこういうのは自社でやっているケースもありますが、営業代行会社がやっているという場合もあります。すなわち、自社で営業メールを乱発しているのではなく、営業代行会社に依頼して営業メールを代わりに送ってもらっているという感じです。
というわけで、そんなものにいちいち反応してはいけないですし、「ああ、この人達は私達のことを数撃ちゃ当たるの『数』としてしか見ていないんだ」ということを思っておかねばなりません。
政党のポスター
つい先日は、どこかの政党のポスターを貼らせてくれということで家のインターホンが鳴りました。
で、考えてみるとそのポスターを貼らせてくれという依頼にあたって、自分たちの思想や政策内容などを聞かせてくれるわけでもないというところが、まさに「自分たちの売名しか考えていない」ということの表れなんだなぁということを感じました。
特定の政党のポスターなんかを家の壁に貼ってしまえば、必ず周りの人から色眼鏡で見られることになります。
仲良くなり得た人とも最初から壁ができてしまうとか、政治がらみで変に敵対心を持たれてしまうということも起こるはずです。
たくさんの政党のポスターなんかを貼ろうものなら、各業種の営業さんたちから「押しに弱い甘い家」とみなされて、連日インターホンを鳴らされることになってしまいます。
「数撃ちゃ当たる」の発想で売名行為
という背景がある中、何の説明もなしにポスターを貼らせてくれと言える神経自体が、自分たちの当選のことしか考えていないということの表れでもありますし、よくよくポスターを見てみると別にこれといって本題である政治のことについてなど一切触れておらず、顔と名前とやんわりしたキャッチフレーズくらいしか記載されていないので、まさに他人を踏み台としか思っていないということになるでしょう。
まあインターホンを鳴らされて外に出た段階で、その人は他の家の前にいて、慌てて走ってこっちにやってきたくらいなので、まさに「数撃ちゃ当たる」の発想で売名行為に走っていたという感じです。
数撃ちゃ当たる系の営業メールに返信してみた
僕は何でも試してしまう癖があるので、以前数撃ちゃ当たる系の営業メールに返信してみたことがあります。
といっても、「興味があります系」ではなく、「ご連絡はありがたいですが、弊社には必要ありません」とか「せっかくのお話ですが、次のような理由で検討は見送らせていただきます」とかそうした様々なパターンで逆にテストをしてみたという感じです。
「うちのサービスを利用してくれ系」の営業メールというものもよく来ますが、「仕事をくれ系」の営業メールもよく来ます。
ということで、「今は依頼するような内容のものはありませんが、また機会があれば」的なメールを返信したりしてみたことがあります。
営業メールに返信したが音信不通
で、結果はどうだったかというと、全てその後音信不通です。
「仕事の依頼をしてくれ系」に対して、「今のところはありません」というような内容の返信をしたのですが、それは無視されてしまいました。
おそらくまともな神経をしている人であれば、少なくとも短文ででも何か返事をすると思うのですが、どうやら世間ではそうでもないようでした。
ということは、すぐに仕事につながるようなものだけを求めて大量に同一内容のメールをばらまいていただけ、ということになります。
営業代行会社に営業されてみた
そんな中、何事も妄想ではなくリアルに体験してみようという癖がある僕は、会社宛にかかってきた営業代行会社からの営業にあえて反応してみました。
うちの会社には必要が無いようなサービスなので結局お断りしましたが、別に遊ぶつもりで呼び寄せたわけではありません。
で、実際に営業されてみたわけですが、そうした営業代行の実態を包み隠さずプレゼンテーションしてくれました。
そうしたリアルな情報は、インターネットで検索してもあまり出てこない内容ですし、その会社のサイトにも詳細内容は掲載されていません。ということで、あまり表に出ない情報です。
「ネット上の迷惑電話情報のようなものにも引っかからないように配慮し、電話番号は3ヶ月ごとに変えています」
というようなことも教えてくれました。
営業メールの送信者は営業代行会社かもしれない
で、営業さんの話を聞いている限り、うちの会社に届く営業メールの大半は、実はこうした営業代行会社の人が送っているのではないかということを推測するに至りました。
で、聞いてみると、
「うちかどうかはわからないですが、おそらく結構混じってると思いますよ」
ということのでした。
ああなるほど、と。
だから返信しても、それには再度の返信がないのかという感じです。
最初に営業メールの型を何種類か作って、反応率を見て修正し、だんだん型を絞っていくという方法で試していくようですが、まさに「数撃ちゃ当たる」です。
で、返信に対してさらに返信作業をしたりなんかすると、追加の料金がかかったりするようです。まあその返信云々は自社作業としている場合もあるでしょうが、概ね訪問等のアポ取りが済んだ段階で依頼主に話を通すというのが主流のようなので、依頼主側企業は僕の返信を見ることもなくという感じになっているのでしょう。
合理性から「曖昧な返事は無視」
といっても、それで実際に僕は、「僕からの返信を無視した業者が今後土下座をしても取引はしない」と決めたりしたので、結局時に企業にとってマイナスイメージもつけてしまっているのではないか、ということも思いました。
確かに営業活動の合理性、かけた時間に対する実際の成約件数を稼ごうと思うのなら、曖昧な返事のものは無視するくらいのほうがいいのかもしれませんが、全体を通して考えるとあまり良いやり方だとは思えません。
マイナスイメージは依頼主の責任
といっても、細かなやり取りの細かな部分で生じたマイナスイメージすらも、営業代行会社さんを利用するという決定を下した経営判断が原因なので責任はそれを採用した人にあります。ということで何があろうと自業自得です。
数撃ちゃ当たるの営業メールに返信はしてみましたが、返信に対する反応はなしという中、きっと営業代行会社の人が「脈なし」とだけ考えて、依頼主はそんな事があったことすら知らないという感じになっているのでしょう。しかしながらその裏では着実にマイナスイメージがついていっているはずです。
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そんな感じで話を聞かせてくれた営業さんとは、お断り後も数回に渡りメールで営業活動に関する世間話をしたりしました。
「彼が全て担当するのならちょっとくらい利用しても良かったんだけどなぁ」という感じでした。
こうした営業メールは「特定電子メール法」に抵触するおそれのあるメールです。一方的な営業メールのわりに「配信停止はこちら」などという文言とリンク先がついていたりします。リンク先がウイルスサイトである可能性もありますし、こうした営業メール、広告宣伝メールを送ってくる業者はロクなことはありません。
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