一筋縄ではいかない檜舞台

何だかんだで新規創業の相談などを受けることがあります。

起業などにおいても、やってみないとわからないこともあれば、やる前から準備がいくらでもできる事柄もあります。

やはりどんなことでも、やり進めてみて実際のフィードバックを得てからでないと本質がつかめない部分は出てきます(フィードバックを奪う人たち)。

そういうものもあるので、準備ばかりではどうしようもない側面もありますが、「やってみないとわからない!」などと言って盛り上がる人たちの中には、単に知らないことを知っていくこと、つまり、調べて理解して実行していくことが面倒なだけで怠けているだけだったりする人もいます。

創業期に意外と面倒で時間がかかる事柄

そしてそうした創業の時期は、意外と面倒で時間がかかる事柄が出てきたりします。

しばらくは助成金で何とかなるとか、創業融資があるからなどと余裕をかましていると、お金がやってくる時期があまりに遅かったりして番狂わせになることもあります。そして、想定以上の申請の煩雑さと時間のかかり方に辟易してしまったりもします。

書類にはうるさいが対応は遅い

特に助成金や補助金などというものは相手がお役人です。書類にはうるさいですし、物事の進め方のスピードは民間の1/5くらいと思っておいたほうが無難です。つまり、「そんなことくらい2日もあればできるだろう」ということに10日はかけるということです(まあ色々なところに郵送で送ってハンコをついてもらったりしているのでしょう)。

また書類関連についても内容は難しくはないですが、無駄に項目が多く想像以上に時間を取られることがあります。

そしてあまりに準備を怠ったりしているといざという時に「実印を作らなければならない」とかそうした感じのことが起こり、どんどん時期が遅れていきます。

対応の遅さによる番狂わせ

またお役人でなくとも、元々お役人だったような「税金でインフラを整えた事を棚上げしている自称リーディングカンパニー」の通信会社などは、同じような仕事の遅さを誇っています。

そういうわけで、例えばすぐにインターネット環境を整えようと思っても「1ヶ月後になります」などと言われたりするので、そうした「対応が遅い系の人たち」には、その人達の遅さに合わせるように早めに申請や申込みをしておくことに越したことはありません。

そんな感じでどんどん番狂わせになっていくことがありますので、そんな人達の対応の遅さなども含めて所要期間を想定し、準備しておくことに越したことはありません。

意外と面倒なのが社内の各種書類づくり

どこかに提出するような外向きの準備もそのような感じですが、内側の作業として意外と面倒なのが社内の各種書類づくりです。法人登記や基本的な業務遂行のために必ず作成しなければならない書類の他に「必要ではないが作っておいた方が良い書類」というようなものがたくさんあります。

社内だけで使う勤怠管理や日報のフォーマットなどもそれにあたります。

契約申込書のフォーマット作成や規約作り

また、業種にもよりますが、例えば契約申込書のフォーマット作成や規約作りなどもそれに当たるでしょう。

一応、契約申込書や規約がなくても契約は成立します。しかし、それがない場合はトラブルを招きやすくなります。

なので厳密には「必要」ではないものではありますが、「作っておいた方が良い書類」に該当します。

それが面倒だと思って口約束でばかり仕事をしている人もいますが、そのやり方を続けていると、いずれどこかのタイミングでトラブルになったりします。

確かに個別の契約内容の確認や契約書の作成などは面倒ではありますが、そうした手間を省いてしまうと後にもっと面倒なことになってしまう場合があります。

約束を大幅に超えるような内容のことを要求されたり、時に「代金を払ってもらえず裁判を起こすのも難しい」という最悪の事態にもなりかねません。

トラブルを未然に防ぐための準備

申込と承諾が起こった時点と実際の業務が完了したり支払いをしてもらう時点での人の状態は同じではありません。契約当初は良かった気分が、完了時点には悪くなっているという場合もありますし、資金繰りを含めた相手の状況は変化したりします。こうした心理状況や環境の不安定感は完全には防ぐことができません。

トラブルを未然に防ぐというためにも、そうした面もできる限り想定して事前に準備しておくに越したことはありません。実際に仕事をしだしてからバージョンアップをするという感じでベータ版の感覚でいいのでそうしたものはできるだけ用意しておいたほうが無難です。

そうした事柄は、最初から全ては見えないかもしれませんし、特に面白みのあるような内容のことではないかもしれませんが、自分の事業への愛があるなら自然と目が行くような事柄だと思っています。

それをパスして「起業したい!」などと言っている人は、結局何者かになりたいだけだったり、人に雇われるという構造と自尊心を絡め、それを避けたいだけなのではないかとすら思ってしまいます。

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