広告による威厳の喪失

家にテレビもなければ、もちろん新聞もとっていないので、世間のニュースに関しては全く無頓着で無関心という感じで、普段あまり広告に触れることがありません。しかし、なんだかんだでネット上の様々なページに表示される広告なんかを見る機会があります。

そうした広告自体が鬱陶しいですし、広告に込められているメッセージ自体が刷り込まれていくので、本サイトには一切の広告を設置していません。もちろん今後もつけることはありません。

で、昔から思うのですが、落ち目の人ほど胡散臭い広告に出演し、まさに広告塔という感じで再活躍されることがあります。

少し前北海道に行った時は、到るところでパチンコ屋の看板に「靴下を履かない人」の顔写真が掲載されていました。

それはそれでいいのですが、そうした看板に顔を出したり、胡散臭い健康食品やサプリメントの広告塔になることは、その人の威厳を全て喪失させ、今までの実績を破壊してしまうのではないかと思っています。

阿久津天勝

最初にそんなことを思ったのは、ミナミの帝王ヤング編で、若き日の萬田銀次郎の敵であるナニワの怪人 阿久津天勝役を演じたあの人が、何かの健康食品を紹介する深夜の広告番組に出演されていた時です。タンクトップを着てダンベルを持ち上げたりしながらという演出でした。

「おかげで毎日健康です」的な感じの演出ですね。

それに関してもそれはそれでいいのですが、阿久津のイメージが強かったので何となく「えーっ…」となりました。

阿久津天勝は「ナニワの怪人」と称される悪徳商人であり、策略によって萬田銀次郎の父親を追い込んだような男です。ミナミの帝王萬田銀次郎が生まれるきっかけとなった悪の象徴であるはずです。

完全な私事ですが、阿久津天勝役を演じたあの人は、若き日、十代の頃に僕と敵対していた人と顔がよく似ていたので、おかげでより深く作品の中に没入し萬田銀次郎に感情移入ができた、という経緯がありました。

そんなこんなで「えーっ…」具合は半端ではありませんでした。

ネットニュースの記事広告

ただ、そのような感じで現代では、ネットニュースやブログ内に挿入された安い記事広告で同じようなことが起こっています。

「〇〇も絶賛」「あの〇〇も驚愕の」「〇〇すぎるだろ!天才か!」というフレースのやつですね。

たいていはダイエット関連商品の広告ですが、それを見るたびに、「本当にその人達は名前を使われることを承諾しているのだろうか?」ということも思いますし、もしそうであるならば、威厳をどんどん消費しているようにも見えます。

もちろんご本人たちの生き方や仕事に口を出す気はありませんが、どんどん実績による威厳を食いつぶしていくことになりますし、「もう落ち目なのかな」ということすら想起させてしまうことは事実でしょう。

どこかしら惨めに思えてしまいます。

(追記)芸能人の名称や写真を勝手に使っていたことが判明

その後、やはりその手の胡散臭いネット広告において、その大半は芸能人の名称や写真を勝手に使っていたことが判明したようで、無断掲載であることが報道されたりしたようです。

掲載文についても、やはり何かの番組で、何かの成分について言及したところ、広告の商品にその成分と同じような成分が入っているということを根拠に「あの有名人も絶賛」という拡大解釈を行っていたようでした。

すなわち、やはり想像通り、その有名人が直接的にその商品を絶賛していたわけでも何でもなく、番組で取り上げられた成分が含まれているということから、恣意的に関連させているだけという感じです。

胡散臭い広告であっても、それに反応する人がいるからこそ

何より未だにそのような広告が通用しているのは、それで商品を購入している人が多少なりといるからでしょう。

明らかに胡散臭い広告であるはずなのですが、少なくともその広告に反応し購入する人がいるからこそ成り立っているということが推測されてしまいます。

その手のものは「修学旅行生相手のしょうもない店」レベルのはずですが、人によっては「痩せのビフォーアフター」を本物と考えて、商品を購入してしまうのだと思います。

例えばそれが未成年の人だったとして、そのような人が大人になると、「この財布で宝くじが当たりました」とか「この数珠のパワーで彼女ができました」というような胡散臭い広告に反応してしまう人になるでしょう。

時に「宝くじにあたりましたが、保証金が必要です」という詐欺に引っかかってしまうかもしれません。

情報に触れてしまうのは仕方ないことかも知れませんが、どんなときでも「本質を見抜こうする視点」は必要なのではないでしょうか?

何度か騙されてしまったとしても、それはそれで過去のことなのでもうどうしようもありません。

しかし、騙されてしまって損したものを、また同じようなもので取り返そうとするような精神には疑いをかけねばなりません。

「お金さえ払ってもらえるのであれば、どんな広告でも載せますよ」精神

そんな業者はもちろん、広告配信の業者も、メディア運営者も「お金さえ払ってもらえるのであれば、どんな広告でも載せますよ」精神です。いくら本文中に良いことを書いていても何の説得力もありません。

記事の中身自体は詐欺や胡散臭い業者を糾弾するようなものであっても、その雑誌であればそのページの裏、ネット記事であれば同じページ内の広告でそんな業者の商品を紹介しているのだからまるで落語のようです。

「第4の権力としてのメディア」と肩で風を切る割には、「お金を払ってもらえるならどんなに胡散臭い広告でも載せます」ということになっているので、低俗な守銭奴にしか見えません。

そしてそんな広告に顔や名前を貸しているということは、当然にその人もその胡散臭い業者に加担していることになります。

詐欺や詐欺スレスレのものであっても平気で広告を掲載しているのだから、犯罪に加担しているという解釈すらできます。

といっても、芸能人等の名前を用いた胡散臭い広告は、何かの番組の中でこそっと言ったフレーズを抽出して、それに関連するものとして勝手に表現しているだけかもしれません。

例えば、大豆の健康効果について、呟いたコメントを抽出して、胡散臭い大豆加工品を売るにあたって「引用」しているという感じです。直接商品が絶賛されたわけではないものの、「原料としての大豆」の効果自体に驚いたというポイントを誇大表現しているという感じです。

ネット広告の品質と品性

論理の把握

そう言えば、教育関係者に聞きましたが、未成年であれば次の文すらはっきり読解できないようです。

そんなに難しいようなものでもありませんが、そんなに難しいものでもないのに読解できず論理を把握できないということが実際にあるようで、こんな単純な論理の把握すらできない状態で胡散臭い広告に触れてしまうとコロっと騙されてしまうのではないかと思います。

問い

容疑者A、B、Cが捕まった。

取り調べによりAが犯人では無いということがわかった。

その後取り調べを続けていると、Bも犯人では無いということがわかった。

では犯人は?

典型的な誤回答

犯人はC

答え

Cもしくは、第三者であり、まだ確定していない。

という簡単な問題なのですが、時に高校生くらいでもロジックが見抜けない人がいると聞きました。

「えーっ!」

と思ったわけですが、それが実態なのでしょう。

Category:IT &Internet パソコンとか通信とか

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