名刺というものは人柄が表れます。
非常に面白いものですが、表面上の肩書きばかりみていても騙されるだけです。
数社の役員になっていたりなど、異常に肩書きが多い場合や、資格を列挙している場合ですね。
実際に騙されてくれる人もいるので、そうしているのかもしれませんが。。。
資本関係上仕方ない場合もありますが、「本当に実務を行っているのか?」と不思議になったりします。
会社役員は極論何もしなくていいので、問題はないですが、名前を貸すと責任を追及されることもありますので、注意がいると思います。
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また、「実際の商売に関係あるのか?」という不思議な記載もあります。
例えば、何十年も前に卒業した「出身大学」を記載している場合もあります。
それに加えてどんなクラブに入っていたか等も書いています。
共通の話題を引き出すためでしょうが、そんなことは会話の中から自然に出るような話で、紙面のムダのような気もします。
記載資格で見える人柄
資格ビジネスのお客になっている人がいます。
「資格マニア」と言われる人はすぐにわかるのですが、なんだか見ていて哀れになります。
なんの統一性もない2級とか3級みたいなものをたくさん持っていても仕方ないですからね。
ご本人としては、プラスに働くという意図を持たれた上で、記載されているのでしょうが、むしろ逆効果なのではないかと思うときもあります。
記載資格によってそうした点を含めた人柄が見えてしまう、というところも面白い部分ではあります。
面白さを狙った音痴
昔、名刺交換した際に保険屋にもかかわらず「気象予報士」と書いてありました。
ツッコんだほうがいいのかなとおもって、聞いてみると、
「でしょ?これが目的なんです」と。
すなわち、不釣合いな肩書きで関心を持ってもらって、「印象に残るように」との策略だそうです。一種の面白さをもって、覚えてもらおうという感じのようでした。
音痴としか思えません。
印象には残りますが、仕事の依頼をすることはないでしょう。
名刺交換のマナー
名刺交換にはマナーがあるようです。
確かになるべく守ったほうが波乱を呼ばなくていいですが、「マナー通りに名刺を交換すること」が目的になってはいけないと思います。
あんなマナーはいつ決まったのでしょうか。
ただ、「一番当たり障りのない方法」で、かつ、「相手に好感を持ってもらおう」という気持ちが形になったものですから、無視する必要はありません。
むしろ、ありがたいことです。
ただ、そのマナーにガチガチにとらわれると、それを守っていない人を「?」という目で見てしまうので注意が必要です。
名刺を忘れたとき
名刺ケースごと忘れたり、名刺のストックが切れたりと、初対面の段になってふと名刺を忘れたことに気づくことがあります。
そんな感じで名刺を忘れたときはどうすればいいのでしょうか?
ある人は後日に速達で郵送しろと言っていました。
それもいいのですが、別にきれいに印刷されたものである必要はないと思うのです。
手書きの名刺
その場で手帳を1ページを切り取って手書きで書けばいいのではないでしょうか。
印刷屋に頼んだ「名刺」を渡すことが目的ではないのですから。
怪訝な顔をされるかもしれませんが、お茶目な相手なら
「普段の名刺も見てみてみたいから、今度会った時にいつものやつをくださいね」
と言ってくれる場合もあります。
そして本当に「今度お会いすること」になったりします。
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新入社員時代、上司への研修報告書をルーズリーフに書いて、ひどく怒られたことがあります。
「穴あきは失礼だぞ」と。
未だになぜ穴あきが失礼なことになるのかわかりません。
わざわざルーズリーフを使うことはないですが、相手はお客さんでもないですし、自分のところの従業員がそんなことをしてきたら、
「わざわざ穴のあいていない紙を買いに行く手間と無駄な出費を抑えたな」
と評価するかもしれません。
この考えをお客さんには強制することはできないので、普段はしませんが、社内ならそんなに問題ないのではないでしょうか。
ルーズリーフというものがこの世に誕生してどれくらいの期間が経ったのでしょうか。
そしてその間にどういう経緯で「失礼な紙」になったのでしょうか。
世間の全てがどういう意識を持っているのかはわかりませんが、少なくともその上司としては「失礼」と感じたのは事実なのでしょう。
もし道端ででもその上司にあったら聞いてみようと思います。
もし「折り紙の裏」に書いてあったとしても、少なくとも僕は怒りません。
戦略的名刺
「戦略的名刺で印象に残るようにしよう」
たまにそんなセミナーがあるそうです。
ただ、いつも感じるのは、紙質やサイズにこだわっているだけの場合はそうでもないのですが、すごく凝った名刺の人は、実際はコミュニケーション下手だったりします。
いくら「印象に残る名刺」を作ったところで、交換する際にはその場に当の本人もいるはずで、その場の空気の方が大事なことは言うまでもありません。
コミュニケーション上手にこしたことはないですが、口下手でも構わないと思います。
ただ、時にハッタリも大切ですが、名刺で何とかなると思っている人は、どこか胡散臭くてスケベ臭く感じてしまいます。
自分の名刺
僕は、表面フルカラーのみで、必要最小限の事しか書いていません。
事業内容もわかりにくいようにわざわざ英語でデザインの中に組み込んであります。
そして交流会の場などでは、その場その場で説明します。
本当に関心があれば後ででも名刺をよく見ていただけると思うので、事業内容もわかります。
また、ウェブサイトのURLも載せているので、僕自身、もしくは会社にご興味ご関心を少しでも感じていただけたなら、後日ご閲覧いただけるのではないかと思います。
あとで思い返して、名刺を見て事業内容を再確認しなければいけないようなお話の仕方では、お話した意味がありません。
「名刺はビラ程度の価値」というようなことをよく聞きますが、おそらくそうなのでしょう。
普通、お店の新規オープンのチラシなら、ひとまずお店まで足を運んでいただくのが目的です。
ですので、内容、見せ方、タイミングに工夫するのもわかるのですが、名刺は相手が初めてそれを見ているその時に、既に自分と会ってしまっています。
お店で言えば、もうご来店いただいている状態です。
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この世にウェブというものがなければ、もう少し僕の名刺の形態は変わっていたのかもしれません。
また、実際にはあまり仕事の話はしません。
「詳しくはウェブで」「続きはウェブで」
みたいなことに甘えて、お笑いの話ばかりしてしまいます。
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