飛ぶ人間を知ったことによる、心のゆがみ

「飛ぶ人間を知ったことによる、心のゆがみ」ということで、詐欺師についてでも触れていきましょう。

詐欺師を筆頭に最初から飛ぶつもりで人に近寄ってくる人間もいれば、途中から都合が変わって飛ばざるを得なくなって飛ぶという感じのことも起こり得ます。

変な話ですが、幼少の頃から僕は様々な犯罪の中で特に詐欺に思い入れがあり、詐欺師というものに関心を寄せています。

とりわけ地面師など不動産詐欺に強い思い入れがあります。

なぜなら、先祖が被害に遭っているからです。

詐欺師の人相などについては「質の悪い臭いをかくすための偽装」で触れていましたが、今回はそんな詐欺師たちへの思い入れの方についてでも触れていきましょう。

不動産分野に対するアレルギー

ということが影響してか、幼少期から不動産には抵抗があり、投資関連においても、不動産には手を出さないということにしています。所有が執著を生むということ以前に、幼少期からのアレルギーという感じです。

まあ一種の心の歪みということになるのか、不動産関連については一種のアレルギー体質を持っていて、金融関連の資格取得に関して、不動産を除く民法系や金融資産系がほぼ満点でも、不動産がボロボロで合格に至らなかったということもありました。

幼少期から先祖の話を聞かされていたので、情報差には注意しなければならないとか、法的には勝てても、飛ばれたら回収できないとか、そうしたことを念頭に置くことが癖付きました。

億単位のお金が動く大きな不動産詐欺においては、法務のプロである司法書士や弁護士ですら騙されるという場合があるようです。

なので、法的なチェック点だけでなく、様々な角度から備えねばならないということを知りました。

のうのうと生きる詐欺師

そして僕の中では、幼少期から、先祖を騙してのうのうと生きた詐欺師がいて、手に入れたお金で豪遊したりしたのだろうということを考えたりしました。そしてもしかすると、その詐欺師の子孫がのうのうと相続しているという可能性をイメージしたりしていました。

何かしらのロンダリングを行い、下手をすれば「小金持ちで地主みたいな形」で子孫が生きているかもしれないなどと思うたび、いつか萬田銀次郎のように先祖の無念を晴らしてやろうということを考えたりもしました。

それはまだ若かりし頃の思いであり、過去の話に対する無駄な執著は手放すことにしました。

少なくとも無念は起こり得ないように

しかし、少なくとも今後、自分の身の回りでそうした無念が一切起こり得ないようにという思いだけは残りました。

なので、不動産には手を出さないということは別件としておいておいたとしても、詐欺や詐欺まがいのことには徹底的に対抗するという姿勢を持ち、見抜くだけでなく何かしらの時に戦えるだけの能力はつけておこうと思いました。

その後、創業する時に「とぼけたり、難癖つけて代金を踏み倒そうとする輩には注意するように。絶対に折れるな」ということだけを言われました。

まあいわば、父が為した仕事や時間を無かったものとして、取り扱うような人間です。

父としては、いわば社会における先人としてのアドバイス程度に言ったのでしょう。

それまでの間、情けないような姿を見てきたりもしましたが、「父は父で、そんな輩と対峙しながら、僕たちを育てたのだ」ということを思った時、心の底からの尊敬と感謝の思いが起こりました。

僕の中では、ある意味での父とのたった一つの約束であり、一種の家訓であり、遺伝子です。

ということなので、詐欺師を筆頭に輩には容赦しないことにしています。

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