秋桜(コスモス)は、キク科コスモス属の一年性草本。「Cosmos(コスモス)」はギリシャ語で、美しいという意味で、属名がそのまま標準和名として用いられており、秋桜(アキザクラ)、大春車菊(オオハルシャギク、大波斯菊)とも呼ばれます。「秋桜」は、コスモスが群生して咲く様が桜の花に似ているからそうよばれるようです。コスモスは外来植物で、種類は多く、アメリカ大陸からメキシコにかけて、20~26種ほどあり、日本では秋咲きコスモスがよく栽培されてきました。
コスモスは、日当たりと水はけが良ければ、やせた土地でもよく生育し、短日性の一年草ですが、品種によっては多年草で、耐寒性がある品種もあります。コスモスの花は、普通は一重咲きですが、舌状花が丸まったもの(筒型)や、八重咲きのものもあり、秋には茎の上部で分枝してその先に大輪の白色・淡紅色・深紅色などの花を咲かせます。
また、秋桜と言われながらも品種改良により5~6月に咲く早咲き種もあります。草丈は1.5~2mほどで、茎は大きくまばらに直立し、葉は対生で線状に細裂します。こぼれ種でも繁殖できる強い性質をもっています。
メキシコの高原地帯原産の外来種ですが、明治初期日本に入ってきたようで、その後、明治時代に急速に普及し、明治末には、全国的に栽培されるようになったようです。
コスモスが群生して咲く様が桜の花に似ていることから「秋桜」と呼ばれます。その名にふさわしい群生の様子です。
菊池寛氏は、新・秋の七草としてこの秋桜(コスモス)を選定しました。
チョコレートコスモス
チョコレートコスモスというチョコレート系の香りのする多年草コスモスがあります。ただ、チョコレートコスモスは、宿根草であり球根をつけるため生態としてはダリアに近いとされています。匂いの違いの他、コスモスよりも花首が長いという特徴があります。
草丈40 ~50cm。8~10月に黒紫色の一重咲きの花を付け、近くで嗅ぐとチョコレートのような匂いがします。原産国はメキシコです。
チョコレートコスモスの品種としては、原種であるチョコレートコスモスの他、カカオチョコやストロベリーチョコ、ノエルレッドなどがあります。
キク科
- キク科キク属 菊(キク)
- キク科キク属 嵯峨菊
- キク科ヤブタビラコ属 小鬼田平子(コオニタビラコ)
- キク科ガーベラ属 ガーベラ
- キク科ヒヨドリバナ属 藤袴(ふじばかま)
- キク科ムカシヨモギ属 姫女菀(ひめじょおん)
- キク科ハハコグサ属 母子草(ハハコグサ)御形(おぎょう)
- キク科アザミ属 野薊(のあざみ)
- キク科オケラ属 朮(オケラ)白朮(ビャクジュツ)
- キク科モクシュンギク属 マーガレット
- キク科シカギク属(カミツレ属、マトリカリア属) ジャーマンカモミール(カモマイル)
- キク科ローダンセ属 花簪(はなかんざし)
- キク科ルドベキア属(オオハンゴンソウ属) ルドベキア・ヒルタ 粗毛反魂草(アラゲハンゴンソウ)
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