諸君は彼を知らないのだ。彼は多くの錘(おもり)を身体に吊るすことができる。しかし彼はそれらをみんな一緒に高く持ち上げる。そこで諸君は、諸君の小さな羽ばたきに応じて、彼はこれらの錘を身体に吊るしているのだから下に留まりたいのだ!と結論する。 曙光 475
ニーチェはたまにこういった曖昧で対象を名指しせずにつぶやいたりするので文学的だと言われることがあるのでしょう。
さて、重くなる、重たくなるということで、体重の増加について触れていきましょう。炭水化物やカロリーオフ、ぶどう糖について触れていきます。
体重の増加と炭水化物
昨年「減量と省エネルギー」という物を書きましたが、その投稿で次のようなことを書きました。
20代前半の時、職場の近くにある弁当屋に「唐揚げジャンボ」たるものがありました。ノーマルサイズのからあげが13個入っています。僕はほぼ毎日食べていました。そして、それでは足りなくなり、お昼には唐揚げジャンボとカップヌードルを食べるほどになりました。
そんなこんなで13キロほど増えました。
どうやったら13キロも増えるのかという事の回答として「からあげジャンボとカップヌードルをほぼ毎日食べればそれくらい体重は増加する」としておきましょう。
しかし減量しようと思えばそこそこすぐに減量することができます。
最近ではそれ以上にエネルギーと集中力の関係が非常に体感できるので、なるべく白米を筆頭に糖分を摂っています。
何度か触れていますが、「炭水化物の量が~」などと言っている人で聡明な人に会ったことがありません。
たいていテレビや雑誌の受け売りで言っているだけで、体重なんかよりも集中力のほうが大事です。それに頭を使っていれば、糖分は消費されます。
「糖質オフ」など狂気としか思えません。
だいたい健康食品などが流行ると、付加的栄養素がもてはやされ、三大栄養素が蔑ろにされる傾向にありますが、三大栄養素は三大栄養素です。最も主軸にしなければならないから三大栄養素であることをもう一度考えなおしたほうがいいでしょう。
「炭水化物の量が~」
などと言っている人は、なぜ米や小麦が「主食」と呼ばれ、おかずは所詮と言っては失礼ですが「主菜」なのかを考えてみましょう。
パスタが太るのはおそらく油分の多さです。小麦の炭水化物ではありません。
これは身に沁みてわかっています。
仮に毎日うどんとご飯だけを食べて、太るのかどうか実験してみればわかることです。
個人的には痩せたことしかありません。
「カロリー」で物を言う人の頭の悪さ
だいたい「このカロリーを全部消費するためには~」などと言っている場合、体を作るためのタンパク質すら「運動で消費して無効にしなければならないもの」というような計算になっていたりしますし、消化にかかる内臓のカロリー消費を無視していたりします。
ということは、そうした単純計算をするということ自体が頭が悪い証拠であるということになります。
また「肥満と低所得は相関がある」といっても、そうした研究結果を出したような当の消費大国アメリカの肥満は、日本のものとは桁が違います。
比較的スリムな自分が「優越感」を感じたいからとあまりそうした事を考えずに語るということは、愚にしか見えません。そうした愚かさの方を問題視すべきです。
カロリーオフとぶどう糖
さて、いつもコンビニなどに行くと不可解です。
一方で「糖質を抑えた」という謳い文句の商品がずらりと並ぶ一方、「エネルギーチャージ」という謳い文句で「ぶどう糖」が売っているのでしょうか。
「どっちよ?」
ということです。わざわざ糖質を抑えなくても構いません。
だいたい、何のために食事をするのでしょうか。
栄養を摂るためです。栄養を摂るための食事が、食を楽しむという「文化」に乗っ取られた結果です。
これは防寒のための衣服が、おしゃれという「文化」に乗っ取られて、しゃがんだら腰が出てしまうのと同じことです。
そんな文化は要りません。
そんな文化はあってもなくても良いものです。動物としては全く不要の要素です。
そのあってもなくてもよいものの方が主軸になり、原点、根本が蔑ろにされています。
原点・根本を維持したまま、付加的に文化的要素があるのならわかりますが、それを蔑ろにして文化ばかりもてはやされています。
そしてそれを蔑ろにした結果、不足しているものをまたお金を払って補わなければならないというのは、まさに何をしているのかわかりません。
結局「売れればいい」ということが主軸になったからおかしくなった結果でしょう。
一昔前までは、「うまければいい」ということで、動物が旨味を感じる塩分と油分を大量に使い、また「見栄えが良ければいい」と着色料をたくさん使っていました。
今度は、それでは売れなくなるということで、アセスルファムKで甘味を出して「糖質オフ」を売り文句にしようというようなことが起こり始めました。
いずれもやり過ぎです。
変なものを食べれば食べるほど、本当に体が敏感に反応します。
身体の重さやだるさという体感としてすぐにわかります。
重くなる 曙光 475
アンチ炭水化物抜きダイエット、超絶甘党ライフについて。
砂糖はかつて貴重品であり薬用の位置づけにすらあったものですが、人工甘味料の利権の関係からか、やたらめったらに非難される対象となっているような風潮があります。
だいたいの提案は「偏りに対する矯正」の提案にもかかわらず、絶対主義かのように一般化されてしまう傾向にあります。
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