水木しげるロード第二弾は「森にすむ妖怪たち」です。
他エリアに比べて数は少ないですが、つるべおとし、竹切狸(たけきりだぬき)、砂かけ婆、コロポックル、手の目(てのめ)、さがり、キジムナーといった妖怪がいます。
(砂かけ婆については「水木しげるロードの妖怪 水木マンガの世界」に掲載しています)
なお、魑魅魍魎という言葉がありますが、このうち前半の「魑魅」は山の怪を指し、「魑」は山の神、「魅」は怪物を示すというような感じになっているようです。
つるべおとし
昔の夜は暗く、提灯の弱々しい灯りでびくびくしながら歩いた。そんなときに大木の梢などから、だしぬけに下がってくる形で現れるのが「釣瓶(つるべ)落とし」である。出現地は、京都市の隣、京都府亀岡市の曽我部町法貴。伝承としては京都府、滋賀県、和歌山県、愛知県、岐阜県にも伝わる。釣瓶下ろしと呼ばれることもある。
竹切狸(たけきりだぬき)
山の竹やぶの中に住む妖怪竹切狸(たけきりだぬき)。夜中に山の中の竹やぶから、「チョン、チョン」と竹の小枝を払う音して、その後、「キイキイ」と根元の方が引き切られる音がしたと思うと、「ザザッ」と竹の倒れる音がする。こうした現象は竹切狸(たけきりだぬき)の仕業とされている。しかし翌朝確認しても竹は切られていない。出現地は、主に京都府亀岡市保津町(旧京都府南桑田郡保津村)。その他、静岡県、鳥取県、兵庫県。
コロポックル
アイヌ語で蕗の葉の下に住む人という意味を持つコロポックル。現在の北海道に出現する。小人でありイタズラも悪さもしない。コロボックルと呼ばれることもある。
水木しげる 妖怪大百科によると、コロポックルは昔、北海道で蕗(ふき)の葉の下に小さな小さな家を作って住んでいたとされる小さな種族。力が弱く、他の種族に滅ぼされてしまったが現在の日本人はこのコロポックルの子孫とも言われている。雨が降ると何人も一緒に蕗の葉に集まって雨宿りをしたとされる。
手の目(てのめ)
手のひらに目がある妖怪手の目(てのめ)。鳥山石燕氏による「画図百鬼夜行」にも登場し、そのモデルとなったのは怪談集「諸国百物語」であるという説がある。強盗殺人にあった盲人が成仏できず、犯人への復讐の執念から手に目をつけた妖怪として現れたとされる。
さがり
古い一本の榎についた妖怪「さがり」。馬の首だけという風貌をしている。ある夜風もないのに榎の枝がザワザワと音を立てており、不思議に思った男が足を止め見上げた。すると、枝には馬の首だけがぶらさがっており、口を開けて、「ヒン、ヒーン」といな鳴いたと言われている。
水木しげる 妖怪大百科によると、さがりは、道端の古いひのきの木(妖怪大百科においては「ひのき」となっている)から馬の首に似た形でぶら下がっている不気味な妖怪とされている。明治のはじめまではしばしば出現したようである。富山県にはこのさがりが出るところが二、三ヶ所あり、そのひとつは地名が「さがり」となっている。
キジムナー
有名な沖縄妖怪でガジュマルの精霊と言われているキジムナー。あらゆるものを燃やすとされ、原因不明の火はキジムナーの仕業とされている。好物は、魚、カニ、カタツムリで、魚は片目だけを食べる。別名、キジムン、セーマ、セーマグ、ブナガイ、ブナガヤー、ブナンガヤー、ミチバタ、ハンダンミー、アカガンダー、精魔。出現地は、沖縄県国頭郡大宜味村など沖縄県。
水木しげる 妖怪大百科によると、キジムナーはガジュマルの木に住んでいる。ガジュマルは亜熱帯地方にある樹木で、ガジュマルの木にの下で焚き火をすると上の方からきゃっきゃっと騒ぐ声がする。これはキジムナーの声である。
キジムナーは、かわいらしく、どこか生意気そうな顔をしていて、いつの間にやら現れては、捕まえようとするとフッと消えてしまうおちゃめな妖怪(というより精霊)。
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