ずぶの素人よりはましだろうと

ずぶの素人よりはましだろうということなのか、自称コンサルタントの方の中には、名刺の裏の業務案内に「節税のご相談」ということを平気で書いていたりします。もちろん税理士資格を持たれているわけではありません。

無償でも税理士法違反になるということを知らないということになりますが、そのあたりを確認もせずに平気で名刺に書くのだからちょっとした絶望がやってきたりします。

金融や不動産などを扱ったりする「税が絡む業種」の方でも、営業活動においての説明に関して、一応事実としての一般論しか話してはいけないということになっていますが、そうした取り扱いについては社内でも結構厳しく指導されていたりします。

ということでそうした業界にいた人であれば、一応知っているレベルの話ですが、名刺の裏に書いている割にそのあたりについて知らないということは、結構危ないのではないかと思ったりします。

といっても、ほとんど相手にされていないというのが実情なので、あまり問題にはされていません。たまに「書かないほうがいいですよ」と誰かに指摘されて名刺を刷り直すということが起こる程度です(勇ましい人の最後の論拠)。

そのレベルの話であればFP3級くらいでも出てきそうな気がするので、実際にそうした方に出くわした際「何をどう学んで名刺に書こうと思ったのか」というところを伺ったのですが「セミナーで学んだ」ということのようでした。

日常レベルのお金の感覚とFP

ということで「FP3級くらいでも出てきそう」ということについて触れたので、日常レベルのお金の感覚とFPについて少し触れようと思います。

特に資格を取って企業に評価してもらおうということを意図しなくても、今後の人生で「お金がらみであまり損をしたくない」ということを思う場合は、3級レベルでいいのでFPの学習をおすすめしておきます。

単に概要を知るだけであれば古本屋で昔の年度のものが安くで売っていると思いますので、費用は数百円程度です。

科目としては、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継といった具合ですが、概要だけでも個人レベルのお金の管理などは網羅することができるでしょう。

細かな数字は1、2年で変わっていったりするので、資格を取る場合でなければ暗記する必要もありません。

「広告のような新聞」によくFPによる講演などの案内や特集記事が書いてあったりしますが、学ぶにしても総論を飛ばして各論に行くと単に金融商品を購入する意図くらいしか生まれないような気もしています。

僕としては、社会の構成員の大半がFP3級くらいの知識を持った時、世の金融や不動産のあり方がどう変化するのかということを見てみたいと思います。

3級くらいの基礎が一般常識となった場合、それらの営業のあり方や商品設計のあり方がどう変化するのかというようなところに面白さが出るような気がするという程度ですが、まあそれなりに面白い変化が生じるのではないかと思っています。

経済や金融のリテラシーが高まっていくプロセス

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「ずぶの素人よりはましだろうと」への4件のフィードバック

  1. (こちらに移動させていただきました)

    それにしても、お返事少し遅れました。
    というのも今日、生命保険の見直しをしてくるのです。
    もとは古くから親の知り合いの知人から契約させていただいたのですが、今回新たに専門的な知識を持った方も付き添いでこられるとのことでした。

    生保には以前から入っており、今年初めに30歳になり、新たに適用されるプランもあるとのことで、見直しも兼ねて改めてお話を伺ってくる所存です。

    以前に一度対面しましたが、なかなか食い気味で攻めてくる気の強そうな生保レディの方でした。笑
    隣に知人がいるので、あまりヘタなことは言われないとは思いますが、用心深く聞いてくるつもりです。

    bossu様のサイトにも関連のある記事があることは知っておりましたので、それらに関する記事をここ数日かけて読ませてもらってました。

    そして、お金周りがガバガバでは不意に足元を掬われることにもなろうし、保険や金融関係の基本知識だけでも学んでおこうと思い立ち、可能な限り手当たり次第、ゲームの説明書を読むようにあまり身を構えずに読み進めています。
    (今回の件の行方については、ここ数日でどうこう変わるというものではないことは承知しておりますが)

    まぁ、今から学びたい意思がまだまだあるのは救いだとは思うし、良いキッカケが生まれたと自分の中では幾分か満足しております。

    社会的地位や世俗的な評判はさておき、知恵を受け、自分のために確かなる前進を感じて、向上していくことはいつの日も楽しいですね。

    それではこの度も、コメント本当にありがとうございました。
    また楽しくお話しさせていただきたいです。
    お怪我された手も早く完治することを願っております、どうかご自愛ください。

    では、行って参ります!!

    1. (保険や金融関係の基本知識ということでこちらに移動させていただきました)

      保険に関する保障内容を考える上では、社会保険に関する基礎を捉えておくと、適切なプランを選択できるようになると思います。

      必要となる死亡保険金の額やを決めるにしても、遺族年金などを考慮する必要がありますし、医療保険や就業不能保険にしても、高額療養費や傷病手当金などに関する負担減、休業補償などを考慮する必要があります。

      もちろんそれだけでなく、資産や負債の状況やキャッシュフロー的な部分により必要額を算出する方が望ましい、という感じになります(さらに微々たるものですが所得税に対する所得控除や、保険商品そのものの返戻率なども検討する方が良いでしょう)。

      が、「保険」のみを扱われている方の場合、曖昧な保障や保険金額の設定をしてしまいがちですし、都合の悪い部分を隠して、押しだけで済ます方も結構います。

      この手の分野は、数字も制度もコロコロ変わりますので、「詳細はその都度調べる」という感じにしておいて、幅広い分野の概要を楽しみながら学んでいってください。

  2. おはようございます、早朝から失礼致します。

    ご無沙汰しております。
    ご丁寧に個別にコメントも添えていただき嬉しかったです、ありがとうございます。

    同時に混同したテーマをまとめて記したために、いろいろ分別の労もおかけ致しました。

    しかしおかげさまで、初めて拝見した関連記事も読むことにもなったのですが、それが待機説法の如く今の自分に的確で、スジャータの乳粥の如き大きな施しにすらなり得たように感じております。
    (僕も現在、FPについて一からしっかり学ばせていただいております。このまま資格もとることを決めました)

    FPの資格は就職における決定的な切符にはならないなどと騒がれているみたいですが、自分自身に集結するお金の課題として考えると、これほどまでに大切で抑えておきたい、生きる上で重要な技能なんですね。

    詰まるところ自分のためというようなニュアンスは、仏教にも通ずるようにすら感じました。
    (勝手にそう意味付けている可能性もありますが)
    そういった手の物事は僕の大好物なので、とても楽しく積極的な姿勢で学んでおります。笑

    まだまだ母国の言葉やコミュニケーションを学べてない状態で英語を学ばせるくらいなら、学校では少しくらいFPを学び触れてみる機会があってもいいんじゃないかと思いましたね。

    関連記事が、今の自分に欠如していた部分への的確な導となりました。本当にありがとうございます。

    1. コメントどうもありがとうございます。
      おっしゃるとおり、ある程度以上の業務独占資格でないとそれほど直接的な評価はされないかもしれません。
      しかしながら、社会的な評価を外しても学習の効果として一定のメリットがあると思っています。
      FPの分野は、一応大半の部分において個人の家計に関係してくるような分野になりますし、何よりもお金に関する様々な考え方や数字の見方が身につくようになるので、学習の効果としての実利的な面から考えれば、学習の対象としてそこそこ良いのではないかと思っています。

      一方で、現状の合理的計算から、様々な可能性を制限してしまうという部分も持っていますので、少しばかり注意が必要です。
      楽しく学び、金銭に関するリスクマネジメントや合理的計算が身についたとしても、それを突き破る「思い切り」も大切にしてください。

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