見晴しのきく場所は、同時に見られやすい場所でもある

見晴しのきく場所は、同時に見られやすい場所でもあるということなので、高い位置にいる事自体はいいですが、同時にリスクを増やすことにもなります。

何かしら代表となったり、壇上に立って話をしたりすると、「その注目を浴びるはずなのは私だ」というような僻み根性を持った人たちからの反発を浴びることになることがあります。

そのような現象はどの業界でも同じだと思いますが、本来人の成功のようなものと自分の成功のようなものは関係がありません。

まるで唯一でなければならないかのようなその頂点への嫉妬は、認知的な歪みから生じています。

認知的歪みを生み出す競争

そしてそれを助長するのが競争の世界です。

競争自体にはメリットとデメリットがあります。競争やランクというものが能力の限界を高め、新しい景色をもたらしてくれるということもあると思いますが、そこに無駄な評価や権利などがくっついてくると話がややこしくなります。

そうした評価によって人の精神が歪んでいく様は、火の鳥鳳凰編等々様々な作品の中で描かれていますし、誰しもがそうした作品の中に込められた示唆によって気付いているものと思いたいところですが、どうもそうではないようです。

まあそうしたものは、概ね「わかっているけどやっぱり、でもやっぱり」といった感じで、心が揺れ動きながらという感じのことがらになっていると思いますが、そんな中でも感情が激昂したり、はたまた人格自体に歪みがありそうしたことを検討してスルーするどころか見えすらしないという人もいるでしょう。

一方的に嫉妬され、猜忌の念を抱かれる場合もある

だいたい集団の中で目立つ人というのはいじめられやすい傾向にあります。もちろん、そうなりやすいというだけで、実際にどうなるかはわかりません。

いじめられる人は、知らずしらず本人が恨みを買うような行動をしていたという場合もありますが、一方的に嫉妬され、猜忌の念を抱かれるということもあります。

だいたい体育会系の「先輩」は、「あくまで自分たちのほうが上」ということを絶対に譲らないというフシがあります。

なので、その人ができすぎたりすると、集団の中から排除しようする傾向にあります。

かといって、排除されまいとその人達に同調してレベルを下げるというのも変な話です。

そんな時は、有無を言わさないほどに突き抜けるというのが一番良いでしょう。

排除行動と同調圧力

例えば、営業の部署などでは、入ってきたばかりの新人があまりに優秀だと、「先輩」が「サボろう」と誘ってきます。

で、一緒にサボらないと「真面目くさりやがって」という感じになり、「先輩の群れ」による排除行動が起こったりします。

自分たちのほうが排除行動を起こしておきながら、全然関係のないようなところで「チームワークを大切にしない」という感じで上司に進言し、低評価を与えられるように仕向けていったりします。

その「先輩」がおじさんになると、「能ある鷹は爪を隠す」という言葉を常套句としたような、半窓際社員となります。

そんな人達に嫌われないでおこうとすると、どんどんポテンシャルが下がります。

こうした、排除行動と同調圧力によるポテンシャルの低下は、長年勤め人をするということのリスクのひとつとして考えることができます。

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