もう何年も他社を訪問するような機会がなくなり、ほとんど電話かメールのみで仕事をしています。今となってはそんな感じですが、以前は、たまに相手さんの会社に出向くことがありました。
その際に、その会社の入口でその会社の質が見えてしまうことがよくありました。
もちろん何の問題もない良い会社もたくさんあります。
しかしながら、やはり印象づくのは悪印象の方です。
「この場合は好印象」というようなものよりも「この場合は悪印象」というような要素になりますが、「訪問時にこちらが迷ってしまう」という場合は、やはりその会社の質は知れています。
「入口はどこ?」という場合もあれば、「担当者がいる部署まではどうやって行くの?」という場合もあります。インターホンを押して数分間待たされるというようなこともありました。
振り返ってみると、そうした会社、つまりこちらが訪問した時に会社への入り方がわからず迷ってしまったりしたような会社とは、結局一度も取引をしていません。
訪問者のことが頭にないという配慮の無さ
こうした会社は、訪問者のことが頭にないということで、配慮がありません。入口がどこかわからない、インターホンを押してもなかなか出てこない(まず約束していたことを忘れているような感じでした)、というような会社です。
「初めて訪問する人のことを考えない」ということは、それだけあらゆる点で人を蔑ろにしているような会社です。雑さ、横柄さがあります。
あなた達は、毎日のように通っているので入口の場所はわかります。しかし初めて来た人はわかりませんね。
「初めて来る人が迷うだろう」
ということが頭にないとか、インターホンを押してなかなか出てこないとか、ということはいかがなものかと思います。社会人としての基本部分を疑わねばなりません。
「そこ、停めんねんけど」
「鈍い人たちの言動に直接反応せず、自らの洞察力を活かす」で触れていた「何なのこいつ?」の会社もその一つです。
そういえばこの会社の場所は比較的会社の近くで、その日は良い天気だったのでバイクでふらっと向かったのですが(その旨は先方に伝えていました)、その会社について、どこに停めようかと思っていた矢先、その会社の車のやつが近寄ってきて、「ちょ、そこ、停めんねんけど」とタメ口で物申してきたりしました。
その時点で帰ろうかと思いました。
その後、他の社員が出てきて、バイクを停める場所はわかりましたが、その後、会社の入口がわかりません。
そしてやっとわかったと思い、会社に入ってからは、先の投稿で触れていた通りのやりとりでした。
もちろんその後取引することはありませんでした。
入口に入ってはみたが、その先が不明
その会社とは別の会社ですが、入口に入ってみて、スリッパが並べてあると言うまでは良いものの、その先どこ行けば良いのかが不明という会社がありました。
インターホン的なものを押しても無反応で、結局、様々な通路を歩いて、人がいそうな部屋をノックしてようやく、というような感じでした。
もちろんその会社とも取引はしていません。
その日に訪問することはわかっているはずですが、奥の奥にある事務所で待っているだけということはどういうことでしょうか?
寒空の下、5分程度待たされる
また、別の会社ですが、真冬の寒空の下、インターホンを押してから5分程度待たされるというようなこともありました。
僕が訪問することを忘れていた、というような言い訳でしたが、結局その程度です。
その会社とも取引はしていません。
同族の零細に多い印象
こうした訪問時の失礼さ、無配慮感は同族零細企業の何代目というような会社に多い傾向にあります(少なくとも先の三社はすべて同族零細二代目企業です)。
親が用意したビジネスモデル、取引先を引き継いでいるだけなので、甘えたの世間知らずが多いという感じがしてしまいます。
こういうパターンが多いので、同族会社が潰れてその人がハローワークに通った時に、なかなか就職が決まらないんですね。
「一生懸命就職活動をしているのに、なぜだろう?」
となるのかもしれませんが、
当然ですね。
しかもその手の奴らは自分たちが頭を下げることを、ものすごく価値のあることかのように思っていたりします。
まあそんなやつは使う側の会社としては欲しくないんですね。
もちろん同族でもしっかりしているところはあります。
しかし、どこぞの広告のようなインタビュー記事のようなもので、「一旦は企業に勤めたが、やはり親の跡を継ぎたいと思い…」「大学在学中から、あとを継ぐことを決心し…」というような文言は、
たいてい嘘ですね。結婚式の司会の案内と同じです。
ただ単に精神が未熟で、一般企業では勤まらなかっただけです。
本当にそういう人の場合は、前職とかで多少の業績を残していたりします。なので「一旦は企業に勤めたが…」の部分に具体的な経歴や業績が記載されていたりします。そうでない場合は、勤め先がブラックだったという場合もあるでしょうが、たいてい単に本人が未熟で勤まらなかっただけです。
例えばお店で、そういう二代目、三代目の場合は、「トイレはどこですか?」と聞いた時に、「奥!右!」としか言えないですね。
そういうやつが、インタビューで「一旦は企業に勤めたが、やはり親の跡を継ぎたいと思い…」と答えてるんですよ。
まあ嘘ではないですけどね。
初訪問時の配慮の有無で見える企業の質
さて、大企業においては、こんなことはありませんし、零細企業でもしっかりしているところは、訪問前に様々な質問(何で来るか、何人で来るか等)や入口の案内などを事前にしてくれます。
こうした点は、社員教育、研修等もしっかりしている大企業などはいいなぁということを思ったりします。
従業員が数人の零細企業でも、訪問時に事務員さんが入口で立って待ってくれているようなところもあります(会社に近づいた時にその姿が見えるので、思わず小走りになってしまいます)。
訪問時の配慮がばっちりだからといってそれだけで大きな加点ということはないかもしれません。
しかし、初めて訪問する人がどういった点で迷って困ってしまうか、というところを想像しようともしないような会社はロクでもない、ということを思ったりはします。
そんな会社が取引先や社員や社会のことを考えている、と想像する方が難しい、と思ってしまいます。
お客が偉いわけではない
勘違い野郎が多いので困りものですが、お客が偉いわけではありませんし、まず取引があってのお客であるという前提があります。
そして例えば、いいお客とめんどくさいお客がいて、同じだけのお金しか落としてくれないのであれば、いいお客の方を選ぶという感じになります。
そしてさらに、世の中にはたくさんお客候補がいて、仕事を断ったり、待ってもらわなければならないような状況にある場合、いいお客だけを選び、面倒なお客は切り捨てるという当たり前の構造があるわけです。
そうした構造もあるため、やはりめんどくさいやつはどんどん切り捨てていくに限ります。
お客を選べる状況に向かう
しかしお客を選んでいられないという場合もあるでしょう。
その場合は、お客を選ばず取引をするのではなく、たくさんお客候補がやって来る方に注力すべきです。
たくさんのお客候補がいれば、面倒な客を切り捨てることができます。なので、お客候補がたくさんやってくるように何かを改善していくというのが一番です。
嫌なやつと取引をしていやいや稼ぐのではなく、「選べないような状況から選べる状況」になるために、それに繋がるようなことをする方が賢明です。
今は選べないような状況だったとしても、嫌な奴と取引をして寿命を伸ばそうとするのではなく、ギリギリのギリギリまで、「お客を選べる状況」を作る方に力を注ぎましょう。
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