礼儀の条件

慇懃無礼(いんぎんぶれい)という言葉があるように、丁寧過ぎる対応で逆に相手に対する皮肉を込めているようになってしまうというパターンもあります。

礼儀を重んじろというのはミスター脳筋こと孔子が統制のために説いた道徳です。礼儀を重んじるということをもって上下関係を保とうということです。そういう礼儀は無視しても大丈夫です。

ということで、礼儀に関して書いていきます。

礼儀が人の意識レベルを下げる

大企業どころかある程度の規模の会社などでは営業担当として配属された時にたいていマナー研修のようなものがあります。

第一印象で嫌われてはもったいない、というようなことですが、このマナー研修にはプラスの側面とマイナスの側面があります。

「関西人には関西弁の研修資料を作れ」

というのはさておいて、礼儀を重んじすぎると、かえって営業がうまくいかないということは、経験として実感している人もまあまあいるのではないでしょうか。

「客にタメ口」で営業トップ

通常の方程式通りに考えると、礼儀を重んじ、マナーを完璧にこなしている方が得点が高そうですが、意外と「客にタメ口」くらいの人のほうが営業成績がよく、逆に研修ビデオと変わらないくらいに丁寧に話す人が、営業成績で下の方ということはよくあります。

その理由は非常に単純で、「礼儀を重んじすぎるせいで、自分自身への評価を下げてしまう」という現象が起こっているからです。

それほどすごい相手ではない

礼儀を重んじろなんてな教育がありますが、意図的に相手に失礼なことをして怒らせる必要はないものの、無理に自分を下げてまで丁寧にする必要もありません。

「友達のお兄さんお姉さん」とか、「自分のお母さんの友達」と接する程度の心持ちで十分なはずです。

経営の神様と言われた人がいますが、彼が、

「お客様は神様だ」

と言ったとか言わなかったとかいうせいで(その言葉の真意は知りませんが)、どうしてもイエス・キリストと迷える子羊くらいの力関係で接してしまう人が多いような気がします。

これはすごく単純で、礼儀と上下関係を混ぜてしまっているから起こっているのです。

礼儀と上下関係を混ぜるな

礼儀と上下関係を入り混ぜてしまうと、概してこんなことが起こります。

世話をしてもらったら

「ありがとう」

これは問題がありません。

「お上のお通りである」

「ははー」と土下座

は問題です。

人によって態度を変えること、それが問題です。

以前、隠れてバイトした時に、挨拶をして無視をされたというエピソードがありましたが(あの日のおにぎり ANOTHER STORY)、まさにそれが問題です。

つまり、礼儀を偽善ツールにしている人達もいるということです。彼らは上下関係と礼儀を混同しています。

客には頭を下げ、出入り業者には頭を下げないことによって、自ら作り上げた上下関係を確認し、自尊心を保っています。

上下関係のような体育会系、儒教的な発想のままだと、礼儀はタダの上下関係維持ツールになってしまいます。

しかし、そこには本来の意味での礼儀はありません。

こうした「礼儀への解釈」があると、必然的に礼儀と上下関係を混ぜ込んでしてしまうことになり、結果、礼儀を意識することで「下に属する」という観念を強化していくことになるため、本来の力を発揮できない人になっていってしまうのです。

礼儀の条件 曙光 392


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