世の中には多種多様な人がいます。なので、想定外のレベルで「雑な人の驚くほど雑な行動」を垣間見ることがあります。
なぜその人が今まで生きてこれたのかが不思議に思えるほどの雑さですが、「誰もが狼狽を隠せない」で触れていた当のバンドメンバーのように、雑さゆえに起こったトラブルや失態で固まった空気を上書きするほどのポジティブな雑さがあればそれはそれで成り立つのかもしれません。
雑な人は、「繊細な人としては理解不能レベル」の「驚くほど雑な行動」をすることがよくあります。
「平気で勝手に先に行く人」の雑な行動
そういえば、先日のことですが、以前「その時間を無かったものとして扱う人たち」で触れていた「平気で勝手に先に行く人」が自主的に団体を去っていくようなことが起こりました。
別れの挨拶として本人は僕に「本業との兼ね合いでキャパオーバーです」と言っていましたが、「そうは言いつつも特に何もしていないじゃないか」というのが素直な感想でした。
とは思いつつも、特に関心もないので「そうですか。お元気で」と言っておきました。
そんな感じで自主的に去っていったのですが、その後会合で他の人に話を聞くと…
「実はですね…」
と、前のめりになってしまうような話の振り方をされました。
なんでも「平気で勝手に先に行く人」は、極端に雑であり、仕事のアポイントを無断で欠席しておきながら、そのタイミングで「息子の試合観戦に来てるぜ!」的な感じで、平気でソーシャルネットワークに投稿したりしていて、理解不能レベルの要注意人物として噂が広まりつつあるような感じだったようです。
無断ですっぽかしたとしても、すっぽかされた方の人たちとしては、理由がわからないうちは非を指摘することができません。体調不良や事故など、急なアクシデントで連絡すらできないという場合もありますからね。
しかしながら彼の場合は、能動的に「約束をすっぽかして何をしていたのか」を全世界に公開しているわけです。
まだ続きはありますが、先にサーフィンズの彼についてでも触れておきましょう。
嘘を能動的に公開
まあその手の感じは「誰もが狼狽を隠せない」で触れていたサーフィンズの彼にもあったので、「まあそんなもんだろう」という程度の感想でした。
サーフィンズの彼は「すまん、嫁が熱を出したから家事をせなあかん。今日はごめん」と、参加予定だった「バンド仲間の軽い同窓会」を断っておきながら、その2時間後に「会社の同僚宅でタコパ!」と投稿していました。
ちなみに熱を出したはずの奥さんも写真に写っています。
あまりの雑な行動に爆笑してしまい、本人に「嘘を能動的に公開してどうすんねん」と電話してしまいました。
「ああ。ほんまや。まあ、ええやん」と爆笑しながら返してきました。
結局、吝嗇な奥さんに「行くな」と言われ、嘘をついたということのようでしたが、嘘が嘘であることの証拠を自ら能動的に公開しているようでは一気に信用を無くしてしまいます。
雑すぎて周りが理解できず大事にならない
さて、そのような雑な行動は理解しがたいものがありますが、おそらく短期記憶か何かに何かしら欠陥があるのでしょう。
ある意味で今を生きているということになりますが、集中によりもたらされたものでも何でもなく、単にアホだということになります。
まあそれゆえに「臆さずに行動ができる」ということにもつながるので、社会ではある意味で武器にすらなることもあります。営業等々の世界ではありがちです。
繊細な人には理解し難く、また、許しがたいことですが、こうした「雑な人の驚くほどの雑な行動」は、「雑すぎて周りが理解できず大事にならない」という場合が結構あります。
非を指摘する気が失せるほどの理解不能な行動だからです。
「呆れ、諦めてしまう」という感じでしょうか。
しかしながら、ある一定領域を超えると文字通り「洒落にならない」という感じになってきます。
「平気で勝手に先に行く人」の本性
さて、「平気で勝手に先に行く人」の方にお話を戻しますが、知人が続けて「で、抜けることになった決め手なんですが、実はですね…」と興味をそそる感じで続きを話してくれました。
「近い業種の会社に手伝いに行ったらしいんですよ。まあその会社の代表は僕も知っている人なんですが。
で、店舗の手伝いみたいなのを少ししていたみたいなんです。
店舗に人手が足りていなかったのと、あの人が『ちょっと勉強させてください』的なことを言っていた、というのもあったようで、会社の代表もありがたいと思っていたみたいなんですが…
それでですね…」
「それで?」
「レジ金を抜いてたらしいです」
「高校生バイトレベルの犯罪ですやん!」
「で、その会社にバレてですね。もう警察に突き出すとかはしないから二度と関わらないでくれ、と」
「うわ!寒!」
「それでですね、この前に少し会ったときなんですが、僕が当の会社の代表と知り合いなんで、『もしかしてあの人から何か聞いてますか?』って聞いてきたんですよ」
「ほう」
「前にお手伝いに行かれていた、というくらいは聞いていますが、と返したんですが、空気を察知したのか無言で去っていったんです」
「恥ずかしいですもんね。というか犯罪者ですやん」
「で、それからしばらくして『キャパオーバーなんで辞めます』みたいなことを言ってきたんですよ。
まあ真相はレジ金抜いてたのがバレて、それが誰に広まっているかがわからず恥ずかしいってところでしょうけど」
―
というような感じで、「大の大人がレジ金を抜く」という最低レベルの寒さで「平気で先に行く人」は沈没しました。自主的に去ったのはいいですが、話はどんどん広まっているので、警察に捕まるよりはマシですがその地域ではもうやっていけなくなるでしょう。ちなみに「ヒゲ・メガネ」です。
上手くやるというのが良いわけではないですが、おそらく「レジ金を抜く」という犯罪行為においても、「アポイントをすっぽかして『息子の試合観戦に来てるぜ!』投稿」レベルの雑さを披露してくれていたのでしょう。
かつて就職活動中に面接会場で出くわした雑な人々について
「生き方を全肯定されてきた雑な人」が、様々な責任を負う繊細な人々に対し土足で踏み込んでいく様と、そうした侵食に対して働く浄化作用であるクビという現象について
「雑」の極みとしての発想について
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