アフォリズム 711-720
- 711.越えられることへの抵抗
- 712.大人の甘え
- 713.変に見える考え
- 714.動物の気持ち
- 715.「稼ぐ」という照準の利点
- 716.「許さない」ということの許容
- 717.諦めの種類
- 718.タイヤ的な捉え方
- 719.圧力に負けそうな時の瞬間的対処
- 720.結びつきを解く
711.越えられることへの抵抗
周りの大人はたいてい自分を越えられることに抵抗する。
侮蔑や圧力などはもちろん良心に見せかけたアドバイスなど、利用できるものは何でも利用して必死で抵抗しようとする。
712.大人の甘え
子や部下や後輩のような存在が「自分の言うことを聞いてくれる」ということをもって、自尊心を高めようとするのは大人の甘えである。
713.変に見える考え
一見変に見えてしまう考え方も、その考え方をしている人が幸せそうであったり楽しそうにしているのであれば、「試しに取り入れてみよう」と一考する価値はあるかもしれない。
714.動物の気持ち
「動物には他の種族への愛や思いやりがない」というような考えを持つ者は、おそらく動物と暮らしたことがないのだろう。
そうした者は、自分の知らないことについて推測で語るのを止めた方が良い。
少なくとも自分が動物の世話をしたことがあるものであれば、動物がどんな気持ちで暮らしているのか、愛や思いやりはあるのかということくらい知っているはずである。
715.「稼ぐ」という照準の利点
「宝くじにでも当たらないかなぁ」というような考えは、自分自身への「自分には今お金が不足していて、それを増やす能力もない」という暗示を与えがちである。
716.「許さない」ということの許容
イエスキリストに「赦しなさい」と言われたところで、物事を全面肯定して全面的に許す必要はない。
許さなくても良い部分は、もちろん許さなくても良い。
「こんなポンコツを生み出して、こんな現象を起こしておいて、『相手を赦しなさい』なんてふざけんなよ。不完全野郎!」
というくらいに思っておいた方がいい。
「赦しなさい」
「ああもちろんさ。七たびを七十倍するまででも、『あいつのあの部分を許さない』ということを許容してやるさ」
「赦しなさい」
「あんたもパリサイ人の考えや態度を赦してなかったでしょ」
717.諦めの種類
積極的な諦めは良いにしても、消極的な諦めはいただけない。
718.タイヤ的な捉え方
タイヤの空気圧をしっかりとしたものにする、ということと、舗装された道を進むという感覚は、「運びが良い」という意味で自らの運の構造に似ている。
考え方を含め「いかに心身が健康であるか」ということと「いかに環境的妨害が少ないか」ということが、物事の運びを決定づけているフシがある。
719.圧力に負けそうな時の瞬間的対処
外圧であったり、消極的記憶であったりに気持ちが折れそうになった時は、ひとまず鬼瓦のような表情で軽く野獣っぽく叫んで、圧力を跳ね返すと良い。
720.結びつきを解く
すべてのものは因縁により「今」生じている。
ということは生じているものを消せば、一度結びつきは解かれることになる。そして様々な関連性が変化する。
一度解いた結びつきが、形を変えて新たに生じるのであれば、因縁のあり方が見える。
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