アフォリズム 701-710
- 701.神童とその後
- 702.咆哮
- 703.我が仮想敵
- 704.仮想敵とのゲーム
- 705.たかが知れた思考
- 706.トントン拍子
- 707.状況の解釈
- 708.特技を活かすかどうかの判断
- 709.人混みを歩く密かな理由
- 710.集中と体の感覚
701.神童とその後
神童と呼ばれるものは、その後たいてい大成しない。
周囲の大人が、与える環境や学ばせる対象を誤るからである。
栴檀は双葉より芳し。としても、周囲が栴檀であることを捻じ曲げようとする。
702.咆哮
運命のようなものに殴られた時は、ひとまずでかい声で叫ぶというのが先決である。
703.我が仮想敵
行く手を阻むような「ねっとりした空気」や「妨害のような現象」には、「折れることを待ってるね。折れないよ」と数倍の力を出すことが望ましい。
704.仮想敵とのゲーム
眠気や疲労感、無気力で怠けさせようとする仮想敵。
怒るということでサボらせようとする仮想敵。
恐怖を利用して行動することを止めようとする仮想敵。
健康を害して止めようとする仮想敵。
行く先々で躓かせて、運のなさを理由にしようとする仮想敵。
焦らせて、躓かせて、「うまくいかない」と落胆させるような仮想敵。
うまくいかないのを相手のせいにして、何かを相手に負担させようとする仮想敵。
様々な仮想敵がいるが、そいつらは結局、こちらが折れることを待っている。
「はい。私の勝ち」
と、それに折れなかったたびに「勝ち宣言」をして勝った数を数えるゲームにすると、仮想敵に対しての「ボロ勝ち」が約束される。
例えば、掃除をしようとした矢先、バケツをひっくり返してしまった。
もしくは、誰かにひっくり返されてしまった。
嘆かない。怒らない。
それが「はい。私の勝ち」
705.たかが知れた思考
自分の頭、つまり顕在的な意識を振り絞って考えたことなどたかが知れている。
「お次は何だ?」
と無意識に委ね、我を静めれば静めるほど、驚くようなひらめきがやってくる。
706.トントン拍子
笑いながら抵抗を破っていくと勢いがついて、どんどんトントン拍子になっていく。
707.状況の解釈
「この業界のなり手が減っていて、企業の数もどんどん減っていっている」というようなニュースを聞いた時、「もう斜陽産業なのだ。下火なのだ。不況なのだ」と思うか、「じゃあ飛び込んで、うまくやったら一人勝ちですね」と思うか、というところが問題である。
708.特技を活かすかどうかの判断
特技を活かそうと思ってしまうのは致し方ない面があるが、特技というものはそれ以外のものを見る視野を狭める要素がある。
その特技を活かすかどうかを判断する目安は、その特技を活かすような形で誰かに「頼み事」をされたことがあるかどうかである。
その特技、得意分野で「頼まれごともされない」という場合は、社会においてあまり需要がない、もしくは供給過多であるということや「頼みにくい」というような空気感なりがあるということを密かに示しているフシがある。
709.人混みを歩く密かな理由
プリッと上がったおしりを見ると本能としての気持ちが0.1%程度活性化する。また同様に女の匂いを嗅ぐと本能としての気持ちが0.1%程度活性化する。こうした理由からたくさんのいい女を発見するために意味なく人混みを歩くことがある。なお、性別は問うが大人であれば年齢は問わない。
710.集中と体の感覚
集中力が高まると、体の感覚はどんどん薄れていく。
日常生活を送るにはある程度集中力を落とす必要があるが、ほどよく集中力を保っていると、体の感覚も「我が為す」という感覚もほとんどないままに、穏やかに日々が流れていく。
そのような状態になると、思考上では意味がわからないような行動やその動機の発生ですらも「まあ、この体の都合なんでしょう」、「今のこの子には必要なんでしょう」と自分自身を穏やかに見守ることができる。
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