奥飛騨クマ牧場にいるヒグマのグーちゃんとの思い出です。
奥飛騨クマ牧場にはたくさんのツキノワグマがいますが、ヒグマは一頭のみ。そのヒグマがグーちゃんです。牧場の一番奥にいます。
1995年生まれということで、僕とは干支一周り違いで亥年の歳男です。
最初ヒグマのグーちゃんのところに向かった時は雪が積もる高い場所にいました。
一応ビスケットを投げてみたりしましたが、それほど反応はなく、という感じでした。
ツキノワグマのように特に興味を示すわけでもなく、直接取りに来ることもなく、近くに落ちたものをゆっくりと食べに来るような感じでした。
自然界では冬眠の季節ということもあってあまり体は動かないということもあるのでしょうが、やはり一頭だけということもあってかグーちゃんは寂しそうでした。
何より彼はすごく繊細な感じがしました。
ツキノワグマたちはたくさんの仲間がいますが、彼は一頭だけですし、いくらヒグマはあまり群れないといっても、ずっと一頭だけなら寂しい気持ちにもなってくるのではないかと思います。
そして彼はとても繊細なのでしょう。
まだ心を開いてもらえていない感じがしたので、再びクマのエサを入手して牧場内を少し回った後、ヒグマのグーちゃんと友達になるべく再度彼のもとに向かいました。
ヒグマのグーちゃんに仲間だと認めてもらえるまで
ビスケットを買いに行ったり再びツキノワグマのところに行ったりしている間に、他の来場者も少し増えてきました。
少しだけ騒がしくなってきたので、それを拒否するようにグーちゃんは奥の方の隅っこに移動していました。
遠くで大きな騒ぎ声が聞こえるたびに耳を立て、嫌そうな表情をしていました。
おそらく職員さんとは仲良しなので、閉場時間が待ち遠しいという感じなのか、それまでの間無心になるべく遠くで日向ぼっこ体制という感じで過ごそうという感じだったのかもしれません。
おそらく何も刺激がなくて暇だという感じではありません。
仲間意識を持った仲間がいないことに憂いを感じているという感じがしました。
まあ人によっては「お金を払っているんだから自分を楽しませろ」という感覚しか無く、動物は人間のために利用される存在だという感覚を持っている場合もあるでしょう。
そうした感覚を持つ人がいくらやってきてもそれは仲間ではありませんし、動物側からしても鬱陶しく感じて当たり前だと思います。
「どうせ君も物珍しさで自分を楽しませるため、高みの見物をしに来たんだろう」
といった感じで、完全にコミュニケーションを拒絶しているような感じがしました。
「それは誤解だ」ということをわかってもらえるまで、閉場時間ギリギリまででもいるつもりで、いつものごとく定を保ちグーちゃんに話しかけました。
一応ビスケットを投げてみたりしましたが、グーちゃんは無視です。興味すら示してもらえませんでした。
グーちゃんが食べないので、近くを飛んでいたカラスが食べに来るくらいの感じでした。
それでも諦めず、同じ仲間だということを伝え続けました。
目が合ってしばらくして、それからビスケットを投げてみると、
可能な限り集中力を高め、定の状態を保ち続けたまま名前を呼び続けていると、立ち上がって少し興味を示してくれました。
投げたビスケットを拾うようにして食べ始めてくれたヒグマのグーちゃん。
だんだんこちらに近寄ってきてくれました。
そしてクマのエサのビスケットを投げると、グーちゃんは空中キャッチをしてくれました。
その瞬間ヒグマのグーちゃんと気持ちが通い合い、心が通じ合った気がしました。
もう一度投げると、また空中キャッチをしてくれました。
今年一番嬉しかった瞬間です。
また一頭友達ができた気がしました。
これからも近くに来た時は、必ず奥飛騨クマ牧場来てしまうでしょう。
むしろグーちゃんに会いに行くために旅をしてしまうことになりそうです。
〒506-1432
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根2535-9
はじめまして。奥飛騨の熊牧場のグーちゃんのことを調べておりました。ハッティと申します。
私も、bossuさんと同じような目線でこのヒグマのことを見ておりました。他のツキノワグマが群れで暮しているなか、グーちゃんだけが一人ポツンと暮しており、繊細で寂しそうな目が印象的でした。
また、餌をあげてもツキノワグマほど派手なパフォーマンスをするわけでもなく、グーちゃんが住むエリアは奥の方なのでともすれば来園の人も気付かない人もいたかもしれません。
私がこの熊牧場に来園したのは、2018年の9月頃でした。また会いにいきたいなと、10月に来園の計画を立てており、近況などを熊牧場のHPで確認したところ、去年の11月に亡くなってしまったようです。
当時見たときも、歳のいったクマなんだろうなぁとの印象があり、2年経ってまだ元気なんだろうか?と気になっておりました。HPを見に行ったのも、グーちゃんは元気なのだろうか?と確認する意味でもありました。
グーちゃんの内面といいますか、置かれた環境などを考慮した記事はなかなか珍しくコメントをさせて頂いた次第です。
小さな動物や生き物に対する優しい気持ちを、bossuさんの他の記事からも伝わってきました。
コメントどうもありがとうございます。
グーちゃんのことを思い、グーちゃんの気持ちを捉えてあげることができる方がいてよかったです。
僕も今年の2月に奥飛騨クマ牧場に行こうかなぁと思い、調べてみてヒグマのグーちゃんの訃報を知りました(それで結局他のエリアに行くことになりました)。
ハッティさんのようにグーちゃんの気持ちを汲み取れる方がいて、そのたびに彼は少しばかり安心してくれていたのではないでしょうか。亡くなってしまったのは残念ですが、そんな方との出会いは彼にとっても嬉しかったと思います。
bossuさん、コメントへの返信ありがとうございました。名前欄の訂正もすいません。間違ってbossuさんのお名前を入れてました。
ひとこと日記を拝見させて頂きましたが、グーちゃんの訃報はご存じだったのですね。
私達が知らないだけで、グーちゃんにはbossuさんのような「友達」が沢山いたのかもしれないですね!
宝ヶ池について記事も拝見し、雪雄は健在だと
思っていたのですが、ひとこと日記を拝見したところ
雪雄も残念ながら亡くなってしまっていたのですね。。。
普段から、こういった動物達の心情をおもんばかっているわけではありませんが、フトした合間にあの時の○○は
今頃どうしているのかなぁと考えることがあります。
ちなみに、私もなにかしらの宗教に熱心であったり
しませんのでご安心ください。twitterフォローさせていただきました。よろしくお願いします。
名称変更の旨の記載をせずにすいません(重複していたので混乱を避けるため変更していました)。そしてお気遣いなさらないでください。
あまり表面化されないだけでグーちゃんにも意外に多くたくさんの友達がいたのかもしれませんね。
雪雄についてもご存知だったんですね。僕はたまたま仕事の訪問先の帰りに宝ヶ池に寄った時に少し会ったのが最後となりました。
Twitterについては基本的に投稿のお知らせ利用程度にしか使わないのですが、フォローどうもありがとうございます。
はじめまして。
私も奥飛騨クマ牧場に行ったことがあります。
ただ私が行った時はツキノワグマのみでヒグマはいませんでした。
奥飛騨クマ牧場にはかつてはぐーちゃんというヒグマが一頭のみいたのですね。
ぐーちゃんについて調べましたが彼は北海道ののぼりべつクマ牧場生まれでのぼりべつクマ牧場から奥飛騨クマ牧場に引っ越したそうです。
かつては奥飛騨クマ牧場唯一のヒグマだったそうでぐーちゃんが亡くなる前に奥飛騨クマ牧場に行きたかったです。
コメントどうもありがとうございます。
のぼりべつから来たんですね。それは知りませんでした。
僕が訪れたときはグーちゃんだけでしたが、さらに昔には何頭かヒグマがいたと聞いたような記憶があります(あまりよく知りませんが、もしかしてヒー、グー、マーでしょうか)。
こんにちは。
奥飛騨クマ牧場にいたヒグマのぐーちゃんについて調べましたがぐーちゃんは平成10年に2歳の時に北海道の登別クマ牧場から奥飛騨クマ牧場に引っ越してきたそうです。
それから21年間奥飛騨クマ牧場唯一のヒグマとして親しまれて来ましたが残念ながら令和元年11月29日に老衰で25歳で亡くなられました。
ぐーちゃんが亡くなったことで奥飛騨クマ牧場からヒグマは姿を消してしまいました。
私もヒグマのぐーちゃんに会いたかったですが初めて奥飛騨クマ牧場に来た時はすでにヒグマはいませんでした。
私は富山県在住で自宅から奥飛騨クマ牧場までは車で約2時間半でアクセスできます。
なので日帰りも可能です。
現在奥飛騨クマ牧場はツキノワグマのみ在籍しています。
奥飛騨クマ牧場のツキノワグマは餌をねだって立つ姿がとても可愛いです。
4月末から10月頃まではツキノワグマの子熊と記念撮影もできます。
日本全国には北海道にベアマウンテン、登別クマ牧場、昭和新山クマ牧場、秋田県にくまくま園、岐阜県に奥飛騨クマ牧場、熊本県に阿蘇カドリードミニオンの6ヶ所のクマ牧場が存在します。
そのうちベアマウンテンと登別クマ牧場と昭和新山クマ牧場はヒグマのみ、くまくま園と阿蘇カドリードミニオンはツキノワグマとヒグマ、奥飛騨クマ牧場はツキノワグマのみ在籍しています。
私が行ったクマ牧場は奥飛騨クマ牧場の1か所のみです。
いつかは登別クマ牧場と昭和新山クマ牧場、くまくま園にも行ってみたいです。
コメントどうもありがとうございます。
すると京都からの最寄りは奥飛騨クマ牧場ということになるんですね。平湯温泉ついででしたが、行っておいた良かったと思います。