鉄面皮との天王山

世の中には考えられないほど厚かましい人もいますが、そうした図々しい人の意見を受け入れるべきか否か、というところは少しばかり俯瞰しながら対処する必要があります。

ひとまず騒がれるのも面倒なので、特殊事案として適当に対処するというのもひとつですが、下手にそうした図々しさを受け入れるとそれが基準となり、今後その基準の上で対処していかねばならなくなるということも起こりうるので、徹底的に拒絶するというのもひとつです。

すなわち、厚かましい人に対する対応として、面倒な場合ひとまず特別に相手の要求を受け入れるという選択肢もあるものの、そうするとそれが基準となり、また同じような厚かましい要求を受け入れざるを得ないということになる恐れがある、ということになります。

そしてそうした特別扱いは、他の人にも影響を与えます。「あの人が良いのであれば、私も良いではないか」という印象を与えてしまい、厚かましい要求が派生していくという可能性もあるわけです。ということを考えて「毅然とした態度で拒絶する」ということも考えていかなくてはなりません。

特別扱いをしている様子がその他の周りの人にも影響を与える場合

社会における判断基準としては、その図々しさを受けれるか否かというところで、周りにその光景を見ている人がいるかどうかというところも影響していきます。

本当にその出来事が単発で、その一種の事件を見ている人が周りに誰もいないのであれば特殊事情として特別扱いしておいて話を終わらせるという感じでもいいのですが、そうした特別扱いをしている様子が公然とした場で繰り広げられているのならば、その扱いの影響はその図々しい人と自分の関係だけで終わらなくなってしまいます。

無料サンプルくらいあるだろう系の人

例えば「無料サンプルくらいあるだろう系の人」です(耳をもたない賢明さ)。無料でそれくらいサービスをするのが当然だと思っているような厚かましい人がいたとしましょう。

そうした厚かましい要求を受けてそれを受け入れてしまえば、他の人たちは「あの人にはあげたのだから私にもくれ」ということをやるようになります。

そこまでは言わなくても、「自分にはもらえないのか」と軽視されたと感じるきっかけ、不服を持ってしまうきっかけをもたらしてしまうことにもなります。

厚かましく図々しい人たちは「とりあえず言ってみる」ということが余裕でできるほど雑な人たちです。繊細さの欠片もありません。ということで拒絶しても何とも思いません。なのでどんどん断りましょう。

一人に許すとそれが「社会の基準」「社会規範」になってしまう

「それほど頻繁に起こることではないからな」と、許容してしまうと、それが「社会の基準」「社会規範」になってしまうということが起こったりします。

先日の「断末魔の長広舌」や「誠実な遊戯」の路上駐車の話で言えば、一人に許すとそれが「社会の基準」つまり一種の社会規範になってしまうのです。

問題なく駐車されている様子を近所の他の人は見ています。それが長時間であればあるほどそれを見て確認する人は多くなっていくでしょう。

そうなると、その様子を見ている人たちの中では「あそこの場所は駐めても問題が起こらない」という認識を作っていきます。

そうして「その場所は車を駐めても良い場所なのだ」という基準が作られることになり、それが繰り返されていくほど、そうした社会の基準はどんどん強化されていきます。

単に一人の人のちょっとした都合を許容するという範囲にとどまらず「たくさんの人」つまり、より大きな社会に影響を与えてしまうのです。

それを踏まえて「ちょっとくらいいいじゃないか」と言えるのかどうかを考えてもらいたいところですが、平気でそんな事をする人は、そのような社会的な影響を考えられるような人ではありません。

それは単純に「細かいことにうるさいなぁ」というレベルの話ではないのです。

「仕事」を理由にした工事車両等の厚かましい路上駐車

影響は一対一の単発的な話で終わらないため「細かいこと」ではない

一対一の話であれば話は細かそうに見えても、その影響は一対一の単発的な話で終わらないので、実はそんなに細かい話ではないのです。

だからそうした厚かましい人に不当な要求をされた時には、正々堂々と拒絶するということをしなくてはなりません。

「周りの人に変な基準を与えてしまった」ということにならないようにするためです。

下手にお人好しになってしまうことは、ある種自らの自尊心のために「毒を撒くこと」に加担することになります。

いい人だと思われよう、トラブルを起こさないでおこう、などと考えて逃げてしまうことは、当事者以外の人たちに「これくらいならいいだろう」などという慢心のきっかけを与えてしまうことになりかねない、という感じです。

無頼漢の屁理屈

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