コンフリクト状況

コンフリクト状況

同時に二つ以上の欲求があり、これらに対応する目標の心理的な方向が相反し、かつ、その誘意性の強さがほぼ等しい場合はコンフリクト状況が出現する。そうなるといずれの目標を選択するか決定できず、コンフリクト行動を起こす。 コンフリクト(conflict)とは「葛藤(かっとう)」、心理的な葛藤を意味し、同時に満足させることが困難な欲求や衝動が同じくらいの強さで個人の内部に存在することで行動を決定できない状態を意味する。 コンフリクト状況 三つの型 コンフリクト状況として以下の三つの型があげられる。 接近-接近(approac

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人類の新しい教育のために

たまに掲示板みたいなところに標語が貼ってあったりします。 標語を集めて意識を高めようというのは義務教育と公務員の発想ですが、実際に選考に関わる審査員はやっぱりギムキョなので、何が問題かということに気づいていないことがよくあります。 たとえばこのような標語ですが、まず「君なんだ」ということで、どうして他力本願なのか、という疑問が残ります。 つまり、「あなたはしないんですね」というようなツッコミが入ることを想定していません。 逆に「僕なんだ」とか「私なんだ」、とか言うのも、他力本願ではないものの、少し傲慢なような気がし

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コントラスト効果

コントラスト効果(対比効果)は、空間的または時間的に接近して二つの刺激が与えられた結果、同一感覚様式において受ける二つの刺激間の違いに生じる強化作用。酸味のものの直後に甘いものを摂取するなど、刺激が反対の性質であれば、この違いは大きく現れやすい。逆に甘い黄金糖を食べている時にそこそこ甘いはずのコーヒーを飲んでも苦く感じたり、添加物の味が良く感じられる、といったように相対的な差が少ないと、マスキングされるようなこともわかりやすい。 コントラスト効果(対比効果)のわかりやすい例は、飴を食べたあとに清涼飲料水を飲んでみる

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付加物としての結果

昔、人々は、行為の結果ではなくて、自由な付加物―つまり神の付加物であると信じた。これよりも大きな混乱が考えうるであろうか! 曙光 第一書 12 行為の結果ではなくて、それが「もたらされた」というような勘違いですが、どうしてそのようになるかというと、アイツにはその因果関係が理解不能だからです。 それよりも少し小さい混乱としては義務教育の混乱があります。 「みんなで頑張ったんだから成功したんだ」というようなものです。 どう転んでも失敗という解釈などありえない割に「成功したんだ!」と「夕日に向かって走っていけ」的な感動を

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コンコルド効果

コンコルド効果

コンコルド効果(concorde effect、埋没費用効果(sunk cost effect))は、ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をつづけるとさらなる損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資をやめられない状態。超音速旅客機コンコルドの商業的失敗を由来とする。 コンコルド効果は、日本語で埋没費用効果と表現される。コンコルド効果と呼ぶよりも、埋没効果、埋没費用効果の方がその心理効果を理解するのにはわかりやすいかもしれない。なお、コンコルド効果は、コンコルドの誤謬(concord

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高次条件づけ

高次条件づけ

高次条件づけとは、すでに形成されている条件反射を、あたかも無条件反射であるかのように用いて条件づけること。あらかじめ条件づけが形成されている刺激と新たな刺激を提示することによって形成される条件づけ。 既に条件づけられていて、ある刺激を与えると条件反射が起こるようになっていた場合において、その条件反射と元とは違う新たな刺激を条件づけることで、直接的には関係なさそうな無条件反射を条件づけるのが高次条件づけである。 高次条件づけの例 例として、まず梅干を見た直後に食べると、刺激と無条件反応として唾液の分泌反応、という無条

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民間道徳と民間療法

民間道徳であっても、それが心をきれいにするようなことであれば、基本的には問題ありません。基本的には問題がないのですが、それを条件化してしまうので、最後の壁で結局逆戻りしてしまうことがあります。 たとえば、苦しんでいるような人を民間療法で苦しみを一時的に解除することはいいですが、その民間療法を条件にしてしまうとそれに捉われていきます。 ということで、民間療法と言っても精神・心に関する療法(?)のようなものとして占い・占い師についてでも触れていきましょう。 占い師 占い師に「あなたは大丈夫」と言ってもらって、ひとまず騒

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クレショフ効果

クレショフ効果(kuleshov effect)とは、ひとつの映像が、映画的にモンタージュ(編集)されることによって、その前後に位置するほかの映像の意味に対して及ぼす性質である。ソビエト連邦の映画作家・映画理論家のレフ・クレショフ(Лев Владимирович Кулешов、Lev Kuleshov)氏が示した認知バイアスである。 さまざまな映像群は、ある映像群がほかの映像群に対して、相対的に意味をもつものである。観客にとって、映像がばらばらに単独で存在するわけではなく、つながりのなかで無意識に意味を解釈する

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倫理の感覚と因果関係の感覚との相互運動

倫理の感覚と因果関係の感覚との相互運動ということで、ニーチェはまさに曙光のこの項目で、核心に迫るようなことを言っています。 「必然的な作用を把握する」、つまりあるがままの因果関係だけ把握できれば、アイツの特性である、空想的な因果関係が破壊されるということについて触れています。 空想的な因果関係を観察する 「空想的な因果関係」とは先に触れたような風習によってもたらされる倫理的規定からもたらされる妄想であり、アイツの得意とする「関連思考」に無意識的な信念まで組み込まれてしまっているような状態です。 つまり、迷信のような

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クーリッジ効果とブルース効果

クーリッジ効果とブルース効果について。 クーリッジ効果 哺乳類のオス(限定的にメスも)が、新しい受容可能な性的パートナーと出会うと性的欲求を回復させる現象を指し、これは既に馴染みの性的パートナーとの性交渉が絶えた後にも起こる。行動神経内分泌学者のフランク・A・ビーチが1955年に著書で言及。 アメリカの第30代大統領・カルビン・クーリッジ大統領夫妻の農場でのエピソードが由来とされますが、「本能的にたくさんの女性に求愛行動を起こす」を正当化するためによく引用される。 これは○玉との主従関係が逆転する前に起こる現象で、

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希少性の原理

希少性は、資源やそれからつくられる財やサービスの供給が、社会全体の欲望に対して相対的に希少であるという原理であり、物の数、期間などが限られていればいるほど、その物を貴重と捉えるようになる心理。希少価値効果。 希少性の原理は、簡単に言えば期間限定、地域限定、数量限定など、B層を対象とした小ワザ。初回限定特典もわかりやすい一例である。 希少性の代表例である「限定」 希少性の原理の応用は、少しでも興味を持ってもらおうというものになるが使われすぎて安物になった。以前に書いた引き締めも希少性の一例ではあるが、まだそういうもの

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風習の倫理の概念

倫理とは、いかなる種類の風習であるにせよ、風習に対する服従より何ものでもない―。 風習とはしかし行為と評価の慣習的な方式である。慣習の命令が全くない事物には、倫理も全くない。 曙光 9 一部抜粋 さて、風習とはいったいどのようなものでしょうか。 「風習とは、行為と評価の慣習的な方式である」という感じでニーチェは語っていますが、まあたいていは各地域、土地ごとの文化的な風俗習慣を略して風習と呼んでいます。まあいわゆる「ならわし」ですね。 風習という言葉 風習という言葉は、よく「文化・風習」というふうにワンセットで語られ

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寛大効果

寛大効果(寛容効果)は、他者を認知・評価する際に生じやすい歪み。他者の望ましい側面はより強調され、望ましくない側面は寛大に評価されやすい。結果として、他者に対する評価は、実際よりも好意的なものになる傾向がある。 寛大効果(寛容効果)の例として、最もわかりやすいのは「自分の家族を他人に紹介する時」だろう。 嫌悪を抱くような点がいくつもある「自分の両親」や「配偶者」を他人に紹介する時、普段の印象とは異なった評価をしたり、寛大に寛容に評価して紹介するということが起こる。 望ましくない側面を寛大・寛容に評価 例えば、家事を

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カリギュラ効果

カリギュラ効果は、禁止されると余計にその行為をやってみたくなるという心理効果。禁止されると魅力が増すということで、それを逆手にとって広告屋が多用しすぎたせいで、最近では効果が薄れているのではないだろうか。 カリギュラ効果は、禁止されているからこそ魅力的に映るという店もあるが、禁止されることで不安になるという面も含んでいる。そうした不安は生存本能を刺激するものとなるため関心が向きやすいからである。 広告の効果を上げるために、わざと禁止にしたり、禁止を装ったりするというのが代表例となっているが、そのような釣りをする人た

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仮現運動

仮現運動とは、日常場面においては映画などに見られる、空間的に離れた2つ対象を一定の時間間隔をおいて交互に呈示するときに知覚される対象の連続的な運動。実際には静止状態にありながら、そこに運動が認められる場合をさす。 この仮現運動は、見かけの運動、キネマ性運動ともいう。一定位置にある刺激対象が、瞬間的に出現したり消失したりすることによって、あたかも実際に運動しているように見える現象。α (アルファ) 、β (ベータ) 、γ (ガンマ) 、ε(イプシロン)といった種類がある。 α (アルファ)運動 β (ベータ)運動 γ

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変容

「ずっと変わらないもの」というものはありません。それは自分が過去との対比との中で変化を検証している対象のみならずです。 変容(へんよう)とは、一応姿形が変わることを意味しますが、変化との違いとしていろいろな説明がなされています。変化は物理的変化であり、変容は質的変化であるという定義や、変化は可逆性をもつが、変容は不可逆性を持つというような感じです。 変化と変容 例えば粘土やプラスチックを変形させる場合は変化で、人間の性格が変わった場合は変容であるというような感じのイメージになりましょうか。前者は一応元のような形に戻

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カクテルパーティー効果

カクテルパーティー効果

カクテルパーティー効果は、選択的注意のうちの音声の選択的聴取のこと。人間は音を処理して必要な情報だけを再構築していると考えられる。1953年に心理学者のチェリー (Cherry) によって提唱。 このカクテルパーティー効果は、たくさんの人が会場で会話を繰り広げるような「カクテルパーティー」の会場の騒音の中で、自分の名前が出てきたり、自分に関係の強い話題が出てきた時にその話の内容が聞き取れたり、単に自分が今会話している相手の声だけを選択して聞き取れるといった選択的聴取のことを指す。 自分の名前をはじめ、自分に関係が強

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カタツムリ

ONE LIFE

ONE LIFE/the pillows 昔は家の前にも蛙や蝸牛がいました。もう20年くらいは見ていないような気がします。母校も昔は校舎裏が森のようになっていました。今ではその面影もありません。 母校もそうですが、観光客への見栄か、地元の「無菌状態」を好む人のヒステリーかわかりませんが、京都中が整備されすぎて、どんどんその土地らしさがなくなっていきます。 高級料亭の日本庭園も、川床も、高級ホテルのロビーから見える眺望も、結局、視界が開けて、かつ、自然状態の方がリラックスするのに、空調や衛生面を気にしすぎるから、結果

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おとり効果

おとり効果とは、実際には選ばれることのない選択肢を混入させることによって、意思決定結果を変える心理効果。松竹梅において「竹」を選ばせるような心理テクニックとして応用されたりしている。 このおとり効果は、実際には購入者などほとんど期待していない高額なセットなどを設定して、相対的に「まあこれくらいだろう」と真ん中のやつを選ばせるようなものである(そしてその真ん中が一番利益率のいい商品だったりする)。 おとり効果を狙った「おとり」の設定 それ以上に、その利益率の高い商品を買わせるために、わざわざ「一応作れるけど、売る気の

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空間感情の学び直し

たしかなことは、最高の幸福と最低の不幸の間の空間の広さは、想像された物の助けを借りてはじめて作り出されたということである。 曙光 7 一部抜粋 最高の幸福を自己啓発ウェーイは「最幸」と書きます。それだけで新興宗教のような胡散臭さが拭えません。たしかなことは、最高の幸福は、群れてウェーイすることではありません。 幸福と不幸の間に空間があって、その間には多様な感情があるというように定義されそうですが、不幸な状態というのは、引用のとおり「想像された物の助け」によって生み出されています。 教養 「教養」という言葉があります

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第300回投稿記念

またまた特別企画中かつ、書庫の作成中ですが、これで300記事目になるので少し中断して、第300回投稿記念の回にしようと思います。中断というよりも、合間合間に普通のやつを挟んで行くつもりですので、あまり関係ありません。 常連さんいつもいつもご高覧ありがとうございます。 早いもので記事は300になりました。一周年までにどれくらいになるのかが気になるところです。ちなみにほとんどの画像はクリックすると画像のページに飛びます。そこで軽くコメントしていたりします。ということで検索エンジンのインデックス数は300どころではありま

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ウィンザー効果

ウィンザー効果は、第三者を介した情報や噂のほうが、直接本人から伝えられるよりも影響が大きくなるというか信憑性が増すという効果。客観的な意見の方が信用できるというようなものになるだろう。 第三者からもたらされる客観的な情報の方が本人から伝えられるよりも信憑性が増し、印象も良くなるというようなものがウインザー効果である。 第三者を介した情報 これは「僕、○○大学出てるんですよ」と、本人から聞かされたときは寒気がするものの「○○大学出てるらしいよ」と誰かにこっそりと教えてもらった時は「すごいんだ」と錯覚してしまうといった

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暗黙の強化

暗黙の強化

暗黙の強化とは、3人くらいでいる時に、誰かが自分以外の人を褒め出した時に、自分の自尊心が傷つけられた、つまり極端に言えば攻撃されたように感じ、自分以外の人を貶し始めたら、自分の評価が上がったように感じてしまう、「アイツ」こと自我の錯覚。 自分以外の誰かが褒められば相対的に自分の評価が下がると感じ、自分以外の誰かが貶されれば相対的に自分の評価が上がったと感じるような心理である。 ただのAとBの間にある関係性になぜかCである自分までその解釈に入っている。相対的に判断してしまうという、なんとも滑稽な様であるが、京都人は平

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エスカレーター効果

エスカレーター効果(escalator effect)は違和感の一つ。止まっているエスカレーターを降りるとき、足が重くなったような感覚をいう。 エスカレーター効果が起こるメカニズムとしては、脳の運動を司る部分がエスカレーターが動いているかのように重心を勝手に移動してしまうがために起こる、というふうに解説されている。 動いている前提で重心の移動をしようとしているということになるが、脳はいつでも手抜きであり、常に見ているようで見ていない。過去のデータの再合成ばかりなのにあたかも今頑張っているかのような素振りを見せるのみ

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アンダーマイニング効果

アンダーマイニング効果(undermining effect、過正当化効果)は、内発的動機づけによる行為に対して、報酬を与えるなどの外発的動機づけを行った場合、やる気がなくなっていくという「やる気低減現象」。 内発的動機が既にあるのに、ブースター的に外発的動機を加えようとすれば、元の内発的動機すら失っていく、というようなことがアンダーマイニング効果である。 元々人が行為を行う時にはその裏に動機があり、そしてその動機には、行為をなすこと自体が目的となっている「内発的動機」による行為がある。単純には「やりたいからやって

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