耐え難きを耐えるわけがない

個人的にですが、基本的に「耐え難きこと」を耐えるわけがありません。そこで自分にとって最も耐え難きこと、怒りが沸点に達するポイントは何なのかという点ですが、それは端的に「頭の悪い人が主導権を握り、決定権を持っていること」です。

世の中では「バカでもいいんだよ」「アホでもええねん」というようなことを言う人がいます。その人に何の権限もなくその人の人生においてだけであればそれで構いません。

しかしながら、それでは困る場合があります。

ということで結局最終的に「勤め人」を選択しなかったのも「頭の悪い人が主導権を握り、決定権を持っていること」を避けるという部分が大きな比重を占めています。

雇われている身であると、嫌な相手と当たった時に相手を切るということがしにくいですから。

全てではありませんが、学校生活においても「頭の悪い人が主導権を握り、決定権を持っている」という構造は生まれがちです。先生もそうですし部活動等においてもそうした構造が生まれたりします。もちろん良い人に当たる場合もありますが、頭の悪い人に当たった時に逃げにくいというところが問題です。

誰と関わるかを再選択するという点では、年齢が高くなるにつれて柔軟になっていきます。やはり中学生より高校生の方がマシであり、高校生より大学生の方がより再選択をしやすく、何よりも社会人という立場が最も柔軟です。

人生で五本の指に入るほどの怒り

さて、それで先日、人生で五本の指に入るほどの怒りを生じさせてしまいました。

その理由は単純なのですが、母のケアプランについてです。

介護や育児の道しるべとしてのリテラシー

「居宅介護支援」という一般的なケアの制度から「重度訪問介護」という最大で24時間体制の支援を受けられるような重度障害者向けの強いケアの制度への移行が確定したのは良かったのですが、引受先の事業所のスケジュールの関係云々により、考えられないような事が起こりました。

それは、今週の「一日あたりのケア時間と回数」つまりペルパーさんの来る時間と頻度が、先週までのスケジュールより大幅に減っていたということです。1回30~1時間、一日3~4回程度来ていたものが午前中の1回のみとなっていました。

それを当日の夕方に知らされたというような感じです。

その当日、先週は昼間に来ていたヘルパーさんが来ていないので、問い合わせると、夕方にケアマネジャーがやってきて今週の予定表を渡されました。

翌日のスケジュールは午前の1回のみ。先週は4回来ています。

「今の状況で足りないと言っている中、減ってどうするんですか?」

「事業所さんのスケジュールが…」

長時間対応する側の新規事業所はスケジュールの都合がつかず、という中、「利用する制度が異なるため」ということで、それまで対応していた事業所は移行体制が整う前にそそくさと撤退という感じで、ケアプランがスカスカになっていました。

僕の中で鬼が降臨しました。

「弟を死なせる気か。移行が完了するまで、最低限先週と同様のプランになるように穴を埋める事業所を京都市中から探せ」

自分が印刷してきた予定表を見ておかしいと思わなかったのでしょうか?

母は夜間の中途覚醒があり、弟は最近ほとんど寝ていません。

「自分たちは精一杯事業所と交渉しました」

では済みません。

ケアマネジャーの上司に当たる所長にも連絡し、その場にいたケアマネジャーに怒号を飛ばし、その日のうちに翌日以降の予定を再プランニングしてもらいました。

母と弟を守るためです。また父や僕の妻や娘をも守るためです。

自分では家族というもの、 ― 特に両親や弟に対してはさほど思い入れがないと思っていましたが、彼らを守るためにと心の底からエネルギーが湧いてくることに自分でもびっくりしました。

「頭が悪い」、「仕事ができない」では済まされません。

ケアマネジャー本人の力量を超えているなら上司なり法人なりが対応すれば良いのです。

感情の面でナメられている、軽視されているといったものは気になりません。

しかし実質的に被害が出るのであれば、「ああそうですか」と、黙って受け入れて泣き寝入りなんてなことは、選択肢にありません。

本来は弟が一番怒る場面ですが、僕の激しい怒りの強さに弟は引いていました。

弟は一度だけ、ケアマネジャーが所長と電話している時に、「かなりお怒りで…」と言った瞬間に

「怒らないやつがいるなら連れてこいよ!」とだけ叫びました。

結局数時間にわたる怒号の中、翌日以降のスケジュールはなんとか埋まりました。

僕が言わずともそういうことを事前にしておかなければなりません。

「バカでもいいんだよ」「アホでもええねん」

いいわけないよ。

バカに仕切られると困るんですよ。

アホに任せると、とんでもないことになるんですよ。

それで誰かが傷つくんですよ。

時に命まで危険にさらすことになるんですよ。

自分たちの内側の話ならいいんです。

誰にも迷惑がかからないから。

でも、そういう人が主導権を握って、決定権を持っていたりすると困るんですね。

「バカでもいいんだよ」

よくないよ。

「アホでもええねん」

ええわけないやろ。

というのが僕の中の信念です。

Category:miscellaneous notes 雑記

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