以前友人から相談を受けたのですが、スマートフォンの画面が割れてしまい修理業者に依頼して新しい画面に変えた直後、また画面が割れてしまった時の交渉について覚書程度に残しておきます。
僕個人はスマートフォン自体を使っていないので僕自身の話ではないものの友人から「どう取り扱えば良いのか?」という相談を受けたのでその時に話した内容と、友人が行った実際の交渉の流れについて何となく書いておこうと思いました。
スマートフォンの画面がバキバキに割れたので交換
まあ友人としては、スマートフォンの画面がバキバキに割れてしまったので画面の交換にをしたということにはなりますが、メーカーの純正品交換ではなくショッピングモールに入っているような小さな修理業者に依頼し、「耐久力アップ」的なオプションを付けて画面を修理したものの、その後一週間経たないうちに割れてしまったという事のようでした。
実際の高さなどは詳しいことはわかりませんが、家の中で50センチ程度の高さから落下した程度で割れてしまったということで彼は「納得いかんぞ!」となっていました。
落としたといえば落としたという感じになりますし、でも一方でコーティングか何かの耐久力アップのオプションでプラスアルファのお金も払っているわけです。
いろいろな意味で微妙な感じですが、スマートフォンの画面割れ修理後にすぐに画面が割れた時の対応について触れていきます。
修理交換用の部品自体が不良品の可能性
画面が割れてすぐに一応「修理品がすぐにまた割れてしまった」という旨をその業者に伝えたそうですが、相手は「そんな事知りませんよ」というような対応だったようです。
まあ相手からすると「一応落としたんでしょ?」というような感じで強気な感じになっていたのでしょう。
ただ一方で、修理というものに求めるサービス内容としては、オプションを付けたということもありますし、ある程度の落下に耐えうるということを含めて信頼の上で依頼したという部分があります。
また、一方で、その修理交換用の部品自体が不良品の可能性も少なからずあるわけです。
正常な状態の部品であればその程度の落下衝撃には耐えうるという感じでも、部品そのものが不良品でその機能を持ってはいなかったという事も考えることができます。
ということで、せめてもう一度分解して調査するなり、その上で部品を交換するなりということを友人は求めていたという感じです。最低限「オプション代は返せ」ということは思っていたようでした。
落ち度の調査分析
ただ、この手の修理系はそのあたりの証明が微妙です。
「納得がいかん!」と鼻息を荒くしていた友人が「どうすれば良いのか?」と聞いてきたので、一応策としては消費者センター系に連絡して、有償で調査分析してもらい、結果相手に火があるのなら調査費用を含めて相手に補償してもらうという感じの一般的な方法を伝えました。
サービスセンターでも消費者センターでもどこでもどうぞ
で、全く交渉に応じないのであればそうしたことを視野に入れるという旨を相手に伝えたそうですが、
「サービスセンターでも消費者センターでもどこでもどうぞ」という回答が来たようでした。
「このショッピングモールのサービスセンターとは仲良くやってますからね」
とか
「今までに何人もそういうことを言ってくる人がいましたが全部諦めてもらってるんですよ」
とか
「裁判所でもどこでも出るとこ出てもらっていいですよ」
という感じのことも言われたようでした。
ということなので早速僕に電話があり、
「相手はなんでそんなに強気なん?」
と聞いてきました。
このような対応へと誘う計算的合理性
「まあ金額と数と事業の利益構造と客層の問題なんやろうけど、結局少額で訴訟するほどでもないし、食料品スーパーとかと違って客は一過性のもんやしな。
そんで苦情を言ってくる人らの全部を相手して修理に応じてかかる損失よりも、たまに少額訴訟でも起こされて調査費用や訴訟対応を払ってる方が金額的には合理的やし、結局そっちのほうが儲かるというような感じなんやろう」
と答えておきました。
つまりブラック企業と同じで、すべての従業員の残業代を支払うよりも、たまにごねてくる人に賠償している方がマネーの計算上は儲けがでかいという構造と同じです。
「ということは、それ覚悟でやっとるということなんやな?」
「まあある程度泥臭い世界を渡り歩いてる臭いはするわな」
「で、どうしたらええねん」
「相手はそれくらいに肝っ玉が据わっとるから、勉強代やと思っとくくらいしか無いかもしれんな。まあ何ともならんこともないが、修理代程度の金額でいろんなとこ駆け回るってのもアホらしいやろ」
「でも相手はそんな『アホらしいからやらん』と泣き寝入りしよるやろって思っとるってことやろ?」
「まあそうやろうなぁ。鬱陶しいけどそんな感じやろ」
「どうしたったらいい?せめてちょっとくらい何かしたりたいわ」
「その会社はどんな会社?」
「フランチャイズで何店舗か展開してるっぽいけど」
「胴体?」
「いや加盟店系のはずやけど。でそのフランチャイズの胴体はモール系に入って全国的にやってるっぽい」
「じゃあとりあえずショッピングモールの本社に連絡しとけ。金は返ってこんかもしれんけどな」
ショッピングモールの本社に連絡
その後友人は、ショッピングモールの本社に連絡したようでした。
ちなみに内容は「胡散臭いブラック企業みたいなところに個人情報が持っていかれたから最低限抹消するように伝えておいてくれ。反社会的勢力のフロント企業とかやったら嫌やから頼むぞ」という内容でした。
するとその修理業者がテナント入居している当のモールの本社は「詳しくお聞かせ願えますでしょうか?」という感じで話を聞いてくれたそうでした。
「フランチャイズ本部に連絡いたしますので、個人情報を伝える形になりますが、その本部から再度折り返しのお電話をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
という流れになったようでした。
フランチャイズ本部の対応と交渉
そしてフランチャイズ本部から連絡があり「そのような対応を取っていることは知りませんでした」という感じで謝罪があったようでした。
そして結局、友人も少なからず「本体を落とした」という非があるので多少の交渉という感じになったようですが、最終的に元の修理代金の1/5だけ負担する形で決着がついたようでした(きっと部品の原価なのでしょう)。
「サービスセンターでも消費者センターでもどこでもどうぞ」という強気は何だったのでしょうか。
まあどのようなところでもそうですが、現場レベルでは現場で話を揉み消すということがよくあります。
なので、最も良いのは一番権限があるところへの相談です。店舗ならば店長というレベルではなく本店や本社というところへの連絡が一番ですし、今回の場合は、モールを中心とした出店という感じでフランチャイズ展開をしている事業所だったため、ショッピングモール本体から話を進めたという感じです。
今回のような流れは希望的な推測にしか過ぎませんでしたし、最低限「一矢報いるなら、でかい存在に訴えかけろ」という程度のアドバイスでした。
スマートフォン修理店としては客層が一過性でその場限り感がありますが、ショッピングモール本体としては、モール全体への足が遠のくという意味で別件での中長期的な売上に影響します。
なので、もう少しまともには考えてくれるだろうと思ったので本社に連絡するように伝えてみたという感じです。
フランチャイズ本部としても、一加盟店のせいでショッピングモール本体からの信用を落とすのは嫌だと思いますし、落ち度の面で微妙なところはあるものの、言葉選び等々対応の仕方にもマズイ点が多々あるようなケースだったので動いてくれたという感じだったのでしょう。
うまい具合に落ち着いてよかったよかった。
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