手のひらサイズのえごまくん

大葉(青紫蘇)とえごま

「大葉(青紫蘇)」と「えごま(荏胡麻)」は仲間であり、共にシソ科シソ属です。仲間というよりもえごまは大葉の変種になります。

味や香りは異なりますが同じような形をしています。しかし、ニオイにシソっぽさはどこにもありません。

大葉(青紫蘇)

大葉(青紫蘇)大量発生

大葉(青紫蘇)大量発生

大葉(おおば)はシソ科シソ属の植物で青紫蘇(あおじそ)です。刺身に添えられたり、天ぷらなどでよく食されます。

大葉は青紫蘇ということでシソ科になりますが、シソ科の繁殖力は凄まじいものがあります。かなり前に大葉の苗ポットをもらって育て始めてからというもの、何もせずに毎年のように大葉が生えてきます。

写真は玄関の大葉くんの子孫たちですが、雨に打たれて新芽が根付く前に飛び散ったりしている中、この時で既に30株以上が成長してきています(ここだけではないのでおそらくそれ以上です)。

これだけ一気に大量発生して栄養素は足りるのでしょうか。

ハダニが発生しやすいことに加え、一部はバッタや毛虫などに食べられたりしていますが、食べている虫達も生きるために食べているのだから、「駆除」のようなことはしていません。

なお、大葉の花には蜂やアゲハチョウもやって来ます。

大葉くんの実り

大葉の実り

写真は花が落ちたあとの大葉くんです。

生命力が強く、アスファルトの隙間などからも生えてきます。

大葉は養子のうさぎの大好物でした。

(2020年5月)手のひらサイズの大葉くん

手のひらサイズの大葉くん

手のひらサイズの大葉くん

えごま

手のひらサイズのえごまくん

手のひらサイズのえごまくん

えごまは、インド、東部アジア原産のシソ科です。いかにもシソ科という感じがします。大葉の変種なのだから当然といえば当然ですね。シソ系のニオイというより油っぽいニオイがしています。えごまは種が体にいいそうですね。

大葉(青紫蘇)の変種ですが、葉は大葉より少し大きく、油っぽいニオイがします。葉は対生で単卵円形、葉縁は鋸歯状で、シソ科なので分岐性があり草姿は半球状に繁るようです。

茎は四角く直立しています。草丈は80cmほどになるようですが、室内で暮らしたバジルは1メートル20センチほどになったほどなので、もっと大きくなるかもしれません。

確かにシソ科ならではどころか、まんま大葉系の形をしてますが、葉っぱのサイズが大きいですね。「えごまの葉は大葉より少し大きく」と説明されますが、少しどころではありません。
えごまの葉は大葉よりかなり大きく、手のひらサイズです。

えごまはすごく良く水を吸います。そういうわけで出張などの際に水切れを起こす可能性があるので対策が必要かもしれません。

えごまの花

えごまの花とバジルの実

えごまの花とバジルの実

写真左側の白い小さな花がえごまの花です。他のシソ科の植物と同じように小さな花を付けます。

えごまの種子

えごまの種子には黒種子と白種子があり、αリノレン酸を多く含有するようです。えごま特有のペリラケトン、エゴマケトンが含まれ、ペリラケトンがあの油っぽいニオイのようです。大葉の変種ながらニオイにシソっぽさはどこにもありません。

えごまの葉

えごま(夜バージョン)

えごま(夜バージョン)えごまは夜になると葉を閉じますが、日光のような強い光を浴びるとすぐにピンピンになります。

えごま(朝バージョン)

えごま

朝になって陽を浴びると葉っぱが立ち上がるえごま君。

日が暮れてくると葉をでれーんとさせます。

ただ、なぜか深夜にも急に葉が立ち上がる時があります。
室内の明かりによる勘違いなのか何なのかはわかりません。
朝になると確実に葉は立ち上がってきます。

えごまについては養子のうさぎとしてはあまり好きではなかったようです。

「灯り」の兄と、「香り」の弟

スーパーの野菜売り場では全くの他人として並んでいる「大葉(青紫蘇)」と「エゴマ」ですが、植物学的な戸籍を調べれば、彼らは同種(Perilla frutescens)の変種関係にある、血を分けた兄弟です。しかし、その生き方は対照的です。

兄であるエゴマは、太古の昔から種子を絞って「油」を採り、人々の夜を照らす灯明や、傘の防水塗料として黒子(くろこ)のように文明を支えてきました。対して、弟であるシソは、その葉に強烈な芳香成分を蓄えることで、薬味や漢方として表舞台に立つ道を選びました。実(油)に生きるか、葉(香)に生きるか。同じ遺伝子を持ちながら、進化の分岐点で異なる特技を磨き上げた彼らの歴史を知ると、食卓に並ぶ二枚の葉が、全く違った重みを持って見えてきます。

刺身を守る「緑の盾」

刺身の盛り合わせに必ずと言っていいほど添えられている大葉。あれを単なる彩りや飾りだと思って残してはいませんか? それは、あまりに勿体ない、そして危険な行為かもしれません。

大葉の香りの正体である精油成分「ペリルアルデヒド」には、強力な抗菌・防腐作用があります。冷蔵技術がなかった時代、生魚による食中毒を防ぐために先人たちが発明した、天然の「殺菌シート」こそが、あの一枚の葉なのです。

食べる直前に、手のひらでパンと叩いてみてください。葉の裏にある香りカプセル(腺鱗)が弾け、眠っていた殺菌成分が揮発し、味だけでなく安全性までも高めてくれます。それは飾りではなく、あなたを守るために添えられた緑の盾なのです。

「十年」を約束する油の記憶

エゴマには、地方によって「ジュウネン」という別名があります。「食べると十年長生きする」という言い伝えから来ていますが、現代科学はこの伝承が正しかったことを証明しました。

エゴマの種子や葉に含まれる「α-リノレン酸」は、体内でEPAやDHAに変わるオメガ3脂肪酸です。これは現代人の食生活で圧倒的に不足している成分であり、血液をサラサラにし、アレルギーを抑制する効果が期待されています。かつての日本人が、魚以外の植物からこの貴重なオイルを摂取していた事実は驚くべきことです。韓国料理のサンチュのようにエゴマの葉で肉を包んで食べる習慣は、脂っこい食事のダメージを打ち消すための、極めて理にかなった中和剤の役割を果たしているのです。

決して出会わせてはいけない「タブー」

もしあなたが家庭菜園で、大葉とエゴマの両方を育てようとしているなら、一つだけ警告しなければなりません。彼らを決して隣り合わせに植えてはいけない、ということです。

非常に近縁である彼らは、風や虫によって容易に花粉を交換し、交雑(ハイブリッド)してしまいます。その結果、翌年こぼれ種から生えてくるのは、「香りのない大葉」や「硬くて美味しくないエゴマ」といった、両親の長所を失った中途半端な雑種です。それぞれの個性を守るためには、物理的な距離という孤独が必要です。彼らを混ぜて良いのは、あくまで料理のボウルの中だけにしておかなければなりません。

電灯が狂わせる「秋の体内時計」

シソ科の植物は、日の長さが短くなることで季節を知り、花を咲かせる「短日植物(たんじつしょくぶつ)」です。もし、夜中も明るい街灯のすぐ下に大葉やエゴマを植えてしまうと、彼らは「まだ夏だ」と勘違いし続けます。

いつまでたっても花芽がつかず、葉ばかりが茂り続けますが、季節外れの成長は葉を硬くし、風味を落とす原因にもなります。そして、種を残せないまま霜に当たって枯れていく。夜は暗闇に包まれるという当たり前の自然環境こそが、柔らかい葉と、プチプチとした食感が楽しい「穂紫蘇(ほじそ)」を実らせるための必須条件です。

シソ科

Category:植物

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