優美さがない

彼には優美さが欠けており、それが分かっている。おお、何と彼はこれに仮面をかぶせる術を心得ていることだろう! 曙光 266

「イメージ作り」という事を商売にしているような人がいます。ビジネスの場において、好印象を得れるようにその人をプロデュースするといったことのようです。

声のイメージなどもプロデュースすると謳っていましたが、当の本人が野暮ったく、京都で言えば「もっさい」の部類に入るような人です。

その人は、事あるごとにSNSで、高級車を乗っている人の高級車の写真などにコメントを加え、情報操作と、「知り合いにも持っている人がいます」と、よくわからない事を言ったりしていました。

A それがどうしたんですか?

悲しさが押し寄せてきます。それが一体どうしたというのでしょうか。

「自分も持っています」程度でも悲しさが来るのに、「知り合いも持っています」と、どういった意味合いでコメントしているのでしょうか。

印象プロデューサーの優美さ

以前、この人とある会合で実際に会ったことがあります。

実際に話してみると、「誰々と知り合いだ、官僚にもツテがある」といったことばかり言っていましたが、それがどうしたというのでしょうか。

残念ですが、この手の人の言うことを聞いてくれるような人に、強い権限を持っている人はいないでしょう。

「誰々と知り合いだ」でダマされるような人は、会社を潰してしまうような人です。子供だましのような手法です。

誘拐犯が、「うちの家に来なよ。ドラえもんがいるよ」と言っているようなものです。

しかしながら、職業は印象プロデューサーだそうです。

当の本人が、ひどい印象を持っているのに、他人をとやかく説法できる、と言うことのようですが、言ってもらう分には結構なものの、それでお金を払えと言われた時はどうでしょうか。

世の中には不思議な人もいるものです。

パーカーとスーツ

先日連続して電車に乗る機会があったのですが、一度はパーカー、一度はスーツでした。

普段はゆるゆるの服を着ています。昔は服装によって気分が変わったりしましたが、今では特に変化もありません。腹の冷えを防ぐ防寒性を筆頭に、機能性だけを考えています。

スーツですが、もう何年も新しいものを買った記憶がなく、ほとんどが貰い物です。最後に買ったのは、トルコでイタリア製の1つボタンを買ったくらいです。

持っているスーツはほとんどがアパレル関係の社長のお下がりですが、くれた人がアパレル業界だけあって、モノはしっかりしたものどころか、かなりのものなのかもしれません。ついでにネクタイも貰いました。

つまりは、自分のこだわりなどどこにもない、ということです。人のお下がりを着ているのだから、そうなってしまいます。サイズがぴったりなので、ちょうどよかったです。

「新しいの買おうかな」と思った矢先に、礼服含めて10着くらいがやって来ました。スーツに関しては、おそらくさらに数年間買うことはないでしょう。

態度の変化

しかしそんなことが言いたいわけではありません。

bossuよりひとことでも触れましたが、電車に乗った時です。

パーカー姿とスーツ姿ではすれ違いざまの通行人の態度すら変わってしまいます。すれ違うときの体の避け方が違うのです。そしてぶつかりかけた時の会釈の仕方も違います。

明るいところでは肌質で年齢がバレますが、スーツを着て暗がりだと、干支一周り上以上に見えるようです。実際に新入社員研修の時に休憩所でコーヒーを飲んでいたら、

「最近の若い子は大変でしょう」

と、別の研修で研修施設に来ていた管理職の方に講師と間違われた、という実例があります。

そのような「実年齢以上に見える効果」もあってか、電車での周りの人の態度の変化は非常にわかりやすいものでした。

しかしそのような態度の変化は、なぜ起こるのでしょうか。付けているもの着ているもので、人を判断してはいけません。

ここで言う「してはいけない」というのは「騙されてはいけない」ということです。

着ているもので、その人が大体わかります。わかりたくなくてもわかってしまいます。一番のわかりやすさは、その人とのギャップです。

もしその人がパジャマだった場合と、スーツ姿とのギャップです。必要以上の取り繕いはすべて仮面ですから、それだけ臆病者だということです。

たまに営業マンのような人が、スーツをツッコんでくることがあります。研修で「ほめなさい」と言われているからでしょう。

「いいスーツですね」

「そうですね」

「さぞお高いんでしょう。僕達ではとても手が届きません」

「貰い物ですからわかりません」

こうして、沈黙が流れます。

謙遜すれば、このスーツをくれた人、そしてスーツそのものやスーツの素材、スーツを作ってくれた人などこのスーツに関わった人や物、みんなに申し訳ないでしょう。

どんなスーツでもいいスーツです。

優美さがない 曙光 266


大学の会合にスウェット上下で行くと、素性を知っている学生や知り合い以外の方、特にスーツ姿の人にはほとんど無視されました。

忘れるな!


世の中にはファッションコーディネーターといった類の人たちがいたりしますし、百貨店などの販売員さんも同じように服を選んでくれたりもします。着飾る事自体は、意味が無いのですが、一度も着飾ったことがない場合は、一度くらい着飾ってみてもいいのではないか、ということを思うことがあります。

醜くみえる


見た目を豪華に着飾ったり高級品を使用したりすればするほど、確かに周りの大半の人々は態度を変えたりします。だから、見た目で判断する人をある意味で騙したければ虚飾であろうが見た目を豪勢にしておけば良いという感じになっています。自尊心の問題として単に体裁を気にして虚飾や虚栄に走るというだけでなく、実際に周りの人の対応が変わってしまうため、さらに虚飾や虚栄を加速させてしまったりもします。

虚飾や虚栄を支える他人の目

Category:曙光(ニーチェ) / 第四書

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