サブリミナル効果とは、閾値以下の刺激によって生体に何らかの影響があることである。意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果のこと。十分に知覚できる長さの刺激によって引き起こされる効果は、スプラリミナル知覚の影響と考える。境界領域下の刺激はサブリミナル刺激と呼ばれている。刺激による誘導効果が科学的に立証されたことは一度もないが、社会倫理の観点より、放送や映画では規制が講じられている。
サブリミナル効果の代表例
サブリミナル効果の代表例としては、動画の間にちらっと違う画像を差し込む、というやつである(95年頃によくこの言葉が出てきた)。すごく簡単な話ですが、こういった手法を使わねば、人を何とかすることができないのに、こういった手法を使う人がブッダや神の化身のはずがないということになる。例えば、ただ単に目の前にいるのに急にこの動画のサブリミナル効果のようなことを実際の現象としてできるのであれば何かの化身なのかもしれないが、ソフトウェアを駆使したり、デジタル処理しているのに高次元の存在などというのは笑ってあげるしかない(爆笑してあげよう)。
さて、サブリミナル効果の例としてよく用いられるのが、映画の最中に5秒毎に一瞬だけCMを挟んだ実験的なやつである。「コカコーラを飲もう」や「ポップコーンを食べよう」というメッセージを合間合間に挟んで映画を上映し、結果的に映画館でのコカコーラとポップコーンの売上が伸びたというやつである(これは嘘であったという話もある。ただ、嘘であるということが嘘ということもある)。
意識が集中している対象以外に隅の方に文字として視界に入れたり、こっそり商品をおいておくのもサブリミナルである。ハロー効果のように話し手の印象を利用して話の内容の印象まで変えようとするのも同様である。
サブリミナル効果はよく広告で利用されるのでサブリミナルトラップとも表現される。ポスターの中に意識の中に上がらないようなメッセージが込められていたり、映像の中に密かにスポンサー企業の商品が置いてあったりという感じである。
注意している対象以外の刺激
サブリミナルとは結局、今注意している対象、つまり意識の上でしっかりと把握している対象以外の所に紛れ込んでいる刺激なので、厳密に全てを規制することはできない。
人気アイドルがドラマの中で着ている服のブランド名が見えればそれだけでもサブリミナルになる。また、悪役が使っている機械のメーカーや乗っている車のメーカー名が見えれば、それはマイナスに働くサブリミナルメッセージになる。
もちろん誰かがSNSで投稿した写真の中に入っている商品すらサブリミナルになる。その写真のメインテーマとしては花見の写真でも、人物たちの足元に写っている缶ジュースすらサブリミナルになる。
驚愕とサブリミナル
基本的には意識に上らない領域で「隠れたメッセージを込める」というのがサブリミナルであるが、何かの隠れた刺激を与えて注目させたり、驚愕させて意識のブロックを弱めるというのもサブリミナル効果を狙った手法になる。
催眠でもよくあるのだが、ふとした瞬間に、自分の「アイツ」の代わりに外界の現象がその代役を務めるというのはよくある話である。すなわち、思考は頭の中で基本的に言語で行っているが、ふとした隙間にその活動が乗っ取られるというようなことである。それは言語かもしれないし、視覚的なものかもしれない(アイツを主軸においているからそんなことになるだけである)。
動画をボーっと見ている時にふと別の画像が出てくる、というのもある意味で不意打ちなので「隙」となる。また、急に「わぁ!」と脅かせば一瞬意識に隙間ができる。その間なら簡単かもしれない。今まで継続して話してきた話をいきなり中断した場合も意識に隙間ができる。しかしながら、そんなことを駆使してまで何がしたいのか、よくよく考えたほうが良い。
なお、サブリミナルは、無意識に働きかけるものであるため、無意識に与えられた刺激を意識に上げることができれば、そうしたマインドコントロールを防ぐことができる。
TV番組のセットなんかでも、よくよく観察すると、どこかの会社やブランド商品のロゴのような形になっていることがある。そうなると、ただの背景が十分なサブリミナルとなる。
「なんだこんな所にサブリミナル効果が仕込んであるじゃないか」
そう気付いただけで、サブリミナル効果は効かなくなる。
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