オスのセキセイインコは異常なほどのポジティブさを持っています。ポジティブと言うより、根底から「ネガティブがない」というような印象があります。
鉄腕アトムには基本的に恐怖心がプログラミングされていないように、オスのセキセイインコにも恐怖心や悲しみといったものがほとんどないという感じになっています。もちろん個体差はあると思いますが、楽観主義やポジティブの塊とでも言いましょうか、パラメータの振り分け的に、喜びや友愛が強く、恐怖心や悲しみ、妬みや僻みはゼロに近いという感じの印象があります。
9月20日~26日は動物愛護週間ということで、愛護と言うよりも一種の友愛の伝道師としてのセキセイインコについてでも触れていきましょう。
迷いインコの「友だちになろうや~」感
かなり前になりますが、家の前でセキセイインコが肩に乗ってきたことがあります。迷子のインコです。
最初は家の近所の人の方に乗ろうとしたもののすぐに飛び、僕の肩に乗ってきました。
「友だちになろうや~」感がフル稼働しています。
保護のため家の中に入れると、養子のうさぎにも「友だちになろうや~」と声をかけています(しかし、うさぎ側は無視していました)。
小学生の時の自分を思い出し、「きっと祈るように探しているだろうな」と思い、すぐに警察に届けて、結局数日後に家に迎えに来てもらいました。
この迷いインコ(オス)やセキセイインコのピーコちゃんを筆頭にオスの手乗りインコは、この「友だちになろうや~」感が凄まじい傾向にあります。
「少し言葉を交わせばすぐ友達」といった小学生並みです。
自然環境に暮らす場合は異なるのかもしれませんが、雛の時から人に育てられた手乗りインコは、凄まじいほどのポジティブさと「友だちになろうや~」感があります。
ネガティブがない最高の親友
養子のうさぎに関しては息子感が強かったのですが、セキセイインコのピーコちゃんに関しては一緒に暮らし始めたのが小学校低学年の時だったということもあり、親友感が強い感じになっています。
こちらがどれほど怒りや悲しみに満ち溢れていても、恐怖心やネガティブの感が一切ないので、こちらが根負けしていきます。
普通、生き物は同じ空間にいると同調していきます。
その大きさ、エネルギー量にもよりますが、器が同じくらいの場合、お互いの調子が平均的になっていきます。
なので、悲しい人といると悲しみが半分自分にやって来て、相手は悲しみが半分消えるような感じになっていきます。
しかしながら、僕の印象では、セキセイインコのオスは根底からネガティブがないため、怒りや悲しみの半分が勝手に無効になるような気がします。インコには根本からそうしたものがほとんど無いため、相手はそれに引きずられる感がなく、相手に肩代わりさせる感がありません。
ピーコちゃんに関して言えば、僕が近づく足音だけでかごの側面に飛び乗り喜びの声を上げるくらいの感じでした。
ということで、僕がどれだけ怒り散らしていようが、悲しんでいようが、ハイテンションで歓喜の声を上げ続けます。
そうなるとこちらが根負けしていきます。
「楽観的に捉える」といった感じではなく、根本から「悲観という概念がない」という感じでした。
喜びだけが安定してあるような感じで、さらにこちらがどんな状況にあっても態度を変えないという感じなので、いつも安心して接することができました。
ただ僕がいるだけで喜び、さらに水を換えたり、かごから出したりしたらもっと喜ぶということで、喜びばかりで構成されているような性格でした。
驚愕はあるが恐怖心はない
もちろん小動物であり天敵もいるため、全く恐怖心がないというわけではないと思いますが、印象としてセキセイインコのオスは、何かが起こった時に「驚く」ということはあっても、恐怖に怯えたりたじろいだりすることはないような感じがします。
一応驚いて逃げるというようなことはあるものの、恐怖という感じではないというような印象です。
思春期の頃は特に
「そんなふうになれたらなぁ」
というようなことを思ったりしました。
それでも愛はある
普通それほどポジティブの塊のような気質をしていれば、悲しみや辛さを理解する能力が欠如していそうなものですが、「動物はエライという境地 改」で触れていたとおり、共感力や愛情の強さもしっかりとしたものになっています。
そして「折れない心」というより「折れようのない心」を持っています。
生きていく上での大切なことを一番最初に、そしてかなりの長い期間をかけて教えてくれたのがセキセイインコたちでした。
やはり大切なことは、人間以外から教わることが多いようです。
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