我が家では娘に早期教育を行っています。
早期「黒夢」教育に始まり、早期「PE’Z」教育、そして早期「B-DASH」教育とある意味僕からの押し付けが行われています。
その甲斐あってか、最近娘が本の表紙の上に書いてあった「科学のアルバム」という部分を指差して
「これは地下鉄烏丸線やね」
と言い出しました。
最初は、益富地学会館(地下鉄烏丸線丸太町駅)や青少年科学センター(地下鉄烏丸線竹田駅)から、科学系=烏丸線ということで覚えているのかと思いましたが、そうでもなかったようです。
どうやら地下鉄烏丸線の接近メロディが、「科学、科学、科学のアルバム」と言っているように感じるようです。
これは僕がGet Wildの最初のベースのメロディを「ブーロッコリー」と呟いたりする癖が影響を与えています。
僕は幼少期から「メロディに対してぴったりな言葉」を探す癖があります。
そういう理由からか、音楽において「歌詞」をあまり重視しない傾向にあります。重視しないというか、「ぴったりじゃないなぁ」という違和感の方が先にきてしまうという感じです。
中高生くらいの時によく同級生が流行りの曲について「歌詞がいい」と言っていたりもしましたが、「メロディと言葉が一致していない」という違和感から
「そ、そう?」
と返したりして、変なやつ扱いされていました。
歌詞で描く世界とメロディが描く世界が必ずしも一致しているとは限らないと思っていました。
そうした点においては、古い歌謡曲などは「きれいに設計」されているような感じがしました(設計という表現は適切ではないかもしれませんが設計と表現しておきます)。
そういえばこれは、加藤和彦氏の曲をサトウハチロー氏が歌詞をつけたときのお話に通じるものがあります。
と、かなり遠回りをしましたが、B-DASHです。
そのような感じでどうしても「娘には早期B-DASH教育が必要だろう」と勝手に思ってしまったので、
そういえば最近亡くなられましたが、B-DASHのGONGON氏といえば、お父さんが歌手の菅原やすのり氏です。
ということで、幼少期から浴びてきた音として、歌詞とメロディがよく合っている曲が基本にあって、言葉と音をおもちゃにして遊んでいたのかもしれない、などと勝手に思ったりしました。
環境的に様々なメロディのストック量、音や言葉で遊んだ数が違うのでしょう、GONGON氏は、その当時のバンドにおいてぶっちぎりのメロディメーカーであり、唯一無二でした。
僕達が高校生くらいの時のB-DASHはもっと意味が不明瞭でしたが(意味のある歌詞のものも良いものがありましたが、どうしてもメロディとのシンクロ率が低い感じがしました)、「雑草くん」くらいからは言葉と音をおもちゃにしている感じが洗練されています。
ということで、娘としても
「ボーカル direction 寺田さん ミキシングエンジニア 片岡さん」
「奥の田んぼに民は 生きているんだぜ タッキーさん」
等々、しっかり好んでいます。
言葉とメロディがぴったり一致しているという点でいえば、音楽に限ったことではありません。
また、普通の言語的表現だけが正しいというわけでもなく、語彙力があればそれだけ自分の感情を的確に表現しやすくなるということは正しくても、言語だけですべてが完結するわけでもありません。
何かを表現する時に言葉とメロディを使うとより一層的確な表現をすることができます。
ということで、娘に「今、どんな気持ち?」と聞くと
「ええっと、これはどんな気持ち?」
と聞かれ返すことがあります。
「わしゃおいなりさんかい!」
と答えることもあります。
「おまえらさっきから卵焼きばっかりやないかい!!わしゃおいなりさんかい!ということやな」
これは項垂れるような今年の夏、某所の夏祭りにおいてわたがしを食べたいと言われたので、普段は並ばないような行列に並んでいた時のお話です。
…
ちなみに「早期B-DASH教育は僕の押し付け」と言いつつも、半分正解半分は間違いです。
最初に「ちょ」に反応しました。
「なんで『ちょ』やのに『ぽ』って書いてあるんや?」
(「ぽ」はアルバム名です)
という点とトニオくんに反応しました。
「B-DASHは、元々HAGUKI-DASHなんやぞ」
「はぐきだっしゅは何やwwww」
から娘の方がハマりました。
たくさんの本を読み漁る前、まだ「言葉」というものについて曖昧だった高校生~病中当時、少なからずB-DASHには、勇気と安心をもらいました。
言葉にしても音にしても、さらに言えば何かを表現することについても、あまり真剣に考えず、道具として、時におもちゃとして捉えて欲しいという願いを込めての早期B-DASH教育です。
「ちゃんとやらなきゃ」という事が頭に浮かんで、うまく言えない、うまく伝えられない、うまく外に出すことができないなんてなことにはならないように、ということですね。
最後に、娘の最近のお気に入り。