コンコルド効果(埋没費用(sunk cost effect))は、ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をつづけるとさらなる損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資をやめられない状態。超音速旅客機コンコルドの商業的失敗を由来とする。
コンコルド効果は、日本語で埋没費用効果と表現されますが、埋没効果、埋没費用効果の方がその心理効果を理解するのにはわかりやすいかもしれません。
元々はコンコルドという旅客機を開発しながら、なかなか完成せず「諦めようか?」という心理も持ちつつ、その一方完成までに投資した分が埋没してしまう、つまり捨て金になってしまうということを思い、諦めるという選択肢にブレーキがかかるというような感じです。
ということでコンコルド効果は、それが時間や金銭、労力などなど対象が何であれ、「今まで費やした分が無駄になる」ということで、諦めること、止めることに対してブレーキがかかってしまう心理効果を意味します。
コンコルド効果の例
このコンコルド効果の例として、ゲームアプリで課金し出すと、それを止められないという現象があります。ということで、情報弱者のB層を餌食にするためによく使われます。また、なかなか別れられない男女もこういうった効果が影響しています。
今までたくさんお金を費やしたり、レベル上げに時間と労力を使ったのに、それを無駄にはしたくないという心理です。
さらにコンコルド効果は、レアキャラなどを引いてしまうと、そのゲームがやめられなくなる、ということにも影響しています。ログインの度にその会社の広告も見せられるのでさらに刷り込まれていきます。
コンコルド効果の対象となる埋没費用は、金銭だけではなく、時間や労力も対象になります。課金の場合はお金ですが、たとえば無課金でも地道にレベル上げした場合はその時間的投資を惜しむというものです。
やめてしまえばそれまでの損失は確定してしまうのでそれを恐れて続けてしまう、その間にさらにそれを続けるようコンコルド効果以外の手法も持ち込まれてさらに刷り込まれてしまうといったパターンです。ギャンブルに多いですね。そういうものを財テク、アミューズメントなどと和らげていますが、ただのギャンブルです。
こうしたコンコルド効果は、ギャンブル性のあるようなものだけでなく、もちろん元の超音速旅客機コンコルドの逸話を考えれば投資的性質のあるものも対象となります。
せっかく費用をかけて教育した新入社員をクビにすること、何度も落ち続けている資格試験など、たくさんの投資的性質を持ったものが対象となります。
長い間たくさんの歴史を共有した男女が別れる、別れないといった場合にも、心理的な要素としてある種コンコルド効果が働いていると言えるでしょう。
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