アフォリズム 401-410
- 401.基本と興奮
- 402.苦の消滅と評価
- 403.納得と求めているもの
- 404.悲しみ鬱ぐ者を救う者
- 405.見たとしても見ただけという確認
- 406.インターネットの厳密性
- 407.苦手な相手
- 408.轍を踏むことを避ける
- 409.犯罪者の心理
- 410.概念を捨てる
401.基本と興奮
基本的な人格があり、今現在の興奮というものが上に乗っているということを忘れると、興奮が冷めた時に現れる基本人格や、後の「その時点での興味関心への興奮」に辟易することになる。
402.苦の消滅と評価
苦が消滅しているのであれば、既存概念、自作概念を問わず何かの概念を自分に当てはめ、何かしらの評価を得ようとする必要はないはずである。
403.納得と求めているもの
「それはそうだが…」と頭で納得し、気持ちで納得していない場合、「それはそうだが、それで明日の営業活動がうまくいくのか?」というようなことが頭を掠めているはずである。
そうした場合は、「明日の営業活動がうまくいこうがうまくいかなかろうが、どちらでもいいじゃないか」という気持ち、どのような状況でも波立たない精神、つまり「安らぎ」を、本来この心は求めているのではないか、ということを踏まえて再考すると良い。
404.悲しみ鬱ぐ者を救う者
様々な難解な研究やそれらの蘊蓄よりも「温かいお茶を飲んでお腹が温まったら気持ちも落ち着くよ」というような一言と行動が、悲しみ鬱ぐ者を救う。
405.見たとしても見ただけという確認
何かを見たとしても見ただけであり、それをその他の概念と結びつけてはならない。見たという確認、見たものを何かと関連付けようとした意識の働きを確認して、その場に置き去るとよい。
406.インターネットの厳密性
インターネットは基本的に反応が素早く、意志がすぐに反映されやすいが「本来は様々なプロセスがあり、常にその厳密性で働いているわけではない」ということを見誤ると意志や操作が反映されないことや、早さを求めつつも叶わないことに苦悩が生じる。
407.苦手な相手
気が合わない苦手な相手でも、必要最低限の会話くらいは可能であり、その相手の幸せや苦痛が取り除かれることくらいは、本心から願うことができる。
苦手な相手が幸せであり悩み苦しみが落ち着いているならば、私に対する態度もいくらかはマシになるだろう。そのマシな分だけ、私の怒りは生じにくくなる。
そうして自分も相手も楽になる。
408.轍を踏むことを避ける
歴史に学ぶということのもっとも重要な点は、まず自分の歴史に学び、同じ轍を踏むことを避けるということである。
他人の歴史を知り、轍を踏むことを避けるということも結構だが、結局自分自身の経験にすら学べておらず、同じような経験を繰り返している者をよく見かける。
409.犯罪者の心理
犯罪者の心理、気持ちを一つも理解できないとするならば、そうした理解のなさが犯罪者を生み出していると考えた方がよい。
410.概念を捨てる
概念に縛られ、執著が起こり、また、妄想が起こり、結果苦悩が生じるのであれば、潔く捨てると良い。
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