アフォリズム 101-110
- 101.ギリギリのライン
- 102.神話の類型
- 103.学問の内側への閉じ込め
- 104.言われたとおりにこなしたところで
- 105.需要を生み出すための「問題」を生み出す
- 106.相手は黙るだろう
- 107.身内ではない他人による慈悲
- 108.大掛かりな施し
- 109.その場の最良
- 110.思いを切る
101.ギリギリのライン
世の大半の人が眉を顰めるようなギリギリセーフかギリギリアウトくらいの人格の方が面白みがある。
102.神話の類型
そんなに単純化・抽象化してよいのであれば、そりゃあだいたい何でもその類型に当てはまるじゃないか。
だからといってギリシャ神話に収束するというのは、ちょっと無理があるんじゃないか?
103.学問の内側への閉じ込め
せっかくどこにも属さず自らの世界を構築した者の死後、その者やその世界を研究対象にし、それらを学問の内側への閉じ込め、我が物顔をするのは情けないと思わないか?
104.言われたとおりにこなしたところで
相手の提案を受け入れたところで、相手はこちらの提案を受け入れるわけではない、ということがよくある。
例えば、「痩せろ」と言われ、仮に痩せたからといって、相手は何をしてくれるわけでもない。
そのように「言われたとおりにこなしたところで仕方がない」というような構造を持った会話は日常に溢れている。
105.需要を生み出すための「問題」を生み出す
何か問題があり、その問題を解決するというところに仕事が生まれやすいということから、問題でもないことを問題であるかのように説き、意図的に需要を生み出しているという構造を持ったものがよくある。
106.相手は黙るだろう
「こうなれば相手は黙るだろう」と思って、偉くなったとしても、嫌な奴に成り下がるに留まる。
107.身内ではない他人による慈悲
身内からの慈悲は、本能による都合が推測されるため、恐怖心を和らげるという点においては、やや弱いものとなる。それに安心を感じても、それを与えてくれる者が先に亡くなってしまうという推測も起こる。
他人から受けた慈悲は、本能が為したものからではないという推測から、身内からのものよりも一層恐怖心を和らげるものとなる。
108.大掛かりな施し
新約聖書において、「財産を処分して貧しい者に施せ」と言われ、躊躇った者は、「一度失うと、再びは手に入らない」という暗示を自分に与えている。
109.その場の最良
あれこれ思考が蠢くのであれば、ひとまずその場の最良を選ぶだけで良い。
それが単に深呼吸をするということだったり、水を飲むという程度のことだったとしても。
110.思いを切る
躊躇っている間でも緊張は続く。
そうしていたところで、何かがうまく進むわけでもない。
そのような時は、思いを切って、その先に飛び込む方が賢明である。
どれだけ緊張していても「どうにでもなれ!」と複数回つぶやくと、ひとまずボタンくらいは押すことができる。
その後、何かしらの不備、不足に気づいたとしても、それ相応の対処をするだけで済む。
その不備、不足は、躊躇いから起こる緊張が解けないと気づき得ない場合もあるため、ひとまずは思いを切るということが重要になる。
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