今までお金を借りたことといえば、十代の時に単車を買うときにおばあちゃんから借りたくらいでしょうか。一方、今まで生きてきて、たくさんの人がお金を借りようとやってきました。
私的にお金を借りに来られると面倒です。そんな人にお金を貸したところでお金を借りる人は貸す側の人ことなど何とも思っていません。「今すぐにお金を借りる方法はないだろうか?」とか「簡単にお金を借りるにはどうすればいいのだろうか?」ということばかり考えている人、そしてそうした人たちにお金を無心される側の人たち、そんな、お金を貸す人やお金を借りる人について見ていきましょう。
通常の所得水準なら貯まらないほうがおかしい
お金を借りにくる人には特徴があります。
無計画、浪費、あまりよく考えない、というような特徴です。すべてを兼ね揃えているかはわかりませんが、概ねこのような特徴があります。
「今すぐにお金を借りるにはどうしたら良いか?」とか、友人・知人、彼氏・彼女、夫・妻、おじいちゃん・おばあちゃんなどから「お金を借りるのによい言い訳はないだろうか?」とか、「新しい機種が出たから今すぐ買い換えたい」とかそういうことを常々考えています。ひどい場合には既に縁が切れたような元カレや元カノからなんとか借りようとする人すらいるくらいです。
「何かがあったときはお金を借りて済ませばいいのだ」ということを思っています。ということで、自分で稼ぐことではなく簡単にお金を借りられる方法を探していたりもします。しかし無計画なので、事が起こってから「すぐに簡単に借りれる方法はないか?」などと急に焦るのがせいぜいでしょう。
無計画ということで、その場しのぎで過ごしているか、過剰なほどの消費をしてしまう浪費癖があるか、物事の本質を捉えようとしないまま、あまり考えずに目の前にただ反応しているだけか、といったような感じです。
お金が入り用になるタイミングなど予め想定できるはずなのに、毎日がその日暮らしなので全く頭にないとか、広告などに消費欲を刺激される度にすぐ反応して浪費に走ってしまうだとか、何か困った時はすぐにお金を貸してくれる人に頼みに行けばいいのだ、とかそうしたパターンが出来上がってしまっている感じです。
通常の所得水準で過ごしている限り、友人知人などのお金を借りる必要のある場面などそうそうありません。しかしながら高校生や大学生、未成年の時期ですら、すぐに人からお金を借りて事を済まそうとするような人がいるくらいです。
急に道端で会って、急に一緒に食事に行くことになりつつ、その場は持ち合わせがないという場合もありますが、そんなことはそれほどありませんし、あったとしても短期的に終わるような事柄です(といってもそれが頻繁な場合は問題があるでしょう)。
また、両親を含め家族などならまだ言いやすいかもしれませんが、友人や知人、彼氏や彼女からお金を借りるなど心理的にも抵抗があるはずです。
ということで、まずはクレジットカードのキャッシング枠か消費者金融等に走ることになります。
そんな中、さんざん消費者金融などで借りた上に、まだ知り合いから借りようとしているのだからロクな人ではないでしょう。既にブラック認定されているにもかかわらず、そうした人ほど「今すぐにお金を借りたい」と思っています。
既にクレジット会社や消費者金融ですらブラックになっているにもかかわらず、ブラックでも簡単に今すぐ最短でお金を借りるにはどうすればいいのかということを考え、金策に奔走していたりします。
金融会社が相手にしないということは、それだけ信用がないにもかかわらず、知り合いならなんとかなるだろうなんてなことを考えています。
今までの堕落やさぼりから、急な出費の場合の想定ができないというものから、目の前の快楽を手に入れるためにどのような方法でも取ってやろうという心理が見え隠れします。
さらに言うと、情報弱者という点も挙げられるでしょう。
情報弱者というか、そもそも情報を得たり相場のことを考えることをしない割に「欲しい」や「なんとなく」が先行する形になります。
稼ぐ力がないことよりも、こちらのほうが問題です。
最低賃金レベルの水準でも、確実にお金は貯まります。貯まらない方がおかしいのです。そういう人は小銭を粗末に扱ったり、たくさんの食事を残して廃棄したり、クーラーをつけっぱなしで外出したりします。
そんなこんなで積もり積もった無駄金が知らぬ間に巨大な額になっています。
一日に数百円の無駄でも10年、20年となれば巨額になります。その上今でこそあてになりませんが、積立預貯金でもしていれば、その金利分も余裕が出来るのに、変に借りれば利息の分まで資金は減っていきます。
いわゆるその日暮らしの人ですね。
無計画と書きましたが、計画的に生きろというわけではありません。
ただ、スマートフォンでピコピコ「慰め合い」のような戯れをする時間があれば、SNSに「このスイーツにハマリ中」などと投稿する暇があれば、家計レベルの経済や金融を学んでもいいのではないでしょうか。
すぐにお金を借りる人は常にその場が収まれば、あとはそんなことをすぐに忘れます。
つまり、お金を貸してくれた人のことなど、その場しのぎの踏み台にしか思っていないのです。「ごめんね」などと言いながら催促すると逆ギレしてきたりするのがせいぜいです。
貸す人の苦悩
ボンボンは別として、自分で稼いでお金を貸せるほどにお金を持っている人は、節制を筆頭に年間キャッシュフローなんかも無意識にはじき出しています。
電気のつけっぱなしもあまりないでしょう。
つまりお金を貸す側の人たちは、たいてい細かいことに気が利くということになります。
ケチな人もいますが、細かいことに気が向くという点では節制と変わり無いでしょう。
貸したことも当たり前のように覚えています。
一方、すぐに人からお金を借りる人は「その場しのぎ」が終わるとすぐに忘れます。
その場しのぎで生きているのだからお金がない、借りてもその場しのぎなので忘れるということです。
お金の流れがわかるような頭を持っていたのなら借りるという局面はなかなかやってこないはずです。
人にお金を貸せるほどお金を持っている人は、お金の流れがわかるのでお金が貯まってお金を貸せるほど資産が貯まっているのに、すぐにお金を借りる人は、自分とその人との違いがいつまでもわかりません。
しかもお金を借りた人は、返済計画についてすら曖昧です。貸した方は、お金を貸した上に、取立てという面倒くさい試練まで待ち構えています。
その上、遅れている返済を迫ると「だからわかってるって!」と逆ギレされたりします。お金を貸した方よりお金を借りたほうがパワーバランスで勝っているような状態です。僕は難無く100%取り立てますが、こんなことで苦しんでいる人も結構いるのではないでしょうか。
相手はその場しのぎでお金の流れなど何とも思っていないので、お金を返すタイミングすら忘れたりします。
ただでさえ家族だからとか、知り合いだからとかそうした理由で無利息の上、無担保無保証人で貸したりしているのに、返済の催促をすると感謝されるどころか下手をすれば逆恨みされます。
まあ自分の欲や焦りの解消が最優先であり「お金を借りること」でその場をしのいでいるような人なのだからその程度なのでしょう。
融資を受けるほどの局面
そもそも融資を受けなくてはいけないような局面などそうそうありません。
お金を借りたりしなければいけないほどに大きくお金が出ていく場合で考えても、住居、教育、保険、車両程度でしょう。個人レベル・家計レベルでの出費などそれくらいです。といってもたいていそれらにはローンの仕組みが導入されており、わざわざ友人知人に借りたりしなくても済むようになっています。
しかし、お金もないのに「自分も隣近所と同じくらいの水準で生活したい」とか「恥をかきたくない」などという感覚を持ったりしているので、資金繰りが苦しくなるほどに既にローンを組んだりしていたりします。
これらは思春期の頃に培った「オシャレをしたらモテるのではないか?」という十代のモテテクのまま大人になってしまった人がよくやってしまうことです。まあ変にお金を借りられる可能性がある高校生や大学生などであれば「同級生と差をつけるために今すぐ欲しい」といった動機で、短期的な借金をしてしまうのかもしれません。
また、地方によっては冠婚葬祭に相当つぎ込むようですが、そもそもそんなものになぜそんなにお金が必要なのか理解ができません。
安易な発想で「一生に一度だから」とか「近所に恥をかく」という理由がほとんどで、あまりよく考えずにお金を出しているのではないでしょうか。
僕は人生で特に式典的なものを行うつもりはありません。葬式もしないで欲しいと常に宣伝して回っています。宗教屋にあげるお金があるのなら、もっと楽しい経験を選ぶでしょう。
住居や教育に関しても、本当にそんなに必要なのか疑問です。
見栄などを考えずに、本質的に生きるために必要なポイントにだけ視線を向けていれば、変な広告に扇動されることもありません。
お金を借りに来るような人は、資金繰りを考える頭はない割に、そうした変な見栄を持ちながら、安っぽいプライドを持っています。だから「お金を内緒で借りる方法はないだろうか?」などということを考えたりするのです。
教育資金
お金を借りなければならないほどにお金が出ていく局面のひとつとして、大学などの学費等が挙げられますが、本質に触れると、教育にこだわる必要もありません。
感覚的な問題かもしれませんが、本人に学力のない人ほど、というより中途半端な学力の人ほど、「学力とは何か」ということのリアルをあまり良くわかっていないので、子供の教育において変に浪費をしてしまう傾向があると思います。短期大学を出て社会人を数年しか経験していないような人ほど、変に学歴や英語教育に期待を寄せているという感じです。
ただ、当たり前のことですが、教育資金がいつどのタイミングで必要になってくるのかは誰でもすぐにわかるはずです。子供が生まれた瞬間から、だいたいいつくらいに、いくらくらいのお金が必要になるのかは予測できるはずです。
教育ローンや奨学金という「言葉」だけ知って安心する人がいますが、教育ローンも破産者なら利用できません。
そのことを知っているのかも疑問です。
そんな計算ができるような人なら、直前に焦るような資産状況ではないでしょう。
何でも「直前に焦る」のがお金を借りる人の特徴です。
100円
さらにいうとすぐに消費者金融に走ったり、友人知人にお金を無心する人は「100円だからいいだろう」という類の思想を持っています。
これには2つの意味があります。
ひとつは100円という安いものだから、あまり欲しくなくても買ってしまう、というもの。
もうひとつは、100円のものだから粗末に扱う、という点です。
いざという時に平気で10万円貸してくれとか、少なくても1万円くらい貸してくれなどと言う割に、常日頃は100円というお金、そして100円という価格のものを軽視し、あまり欲しくなくても無駄に買ってしまったり、粗末に扱ったりしています。
あまり欲しくなくても買ってしまう
すぐにお金を借りに来るような人はたいてい対象の物があまり欲しい物でなくても買ってしまうという癖を持っていたりします。
もちろん根本的に浪費癖があるのですぐに消費欲を刺激されて、それが高価なものであっても激しく「欲しい」という感情に苛まれてしまうという面ももっていますが、あまり吟味せずに「安いからいいだろう」などと言ってあまり欲しくなくてもすぐに買うという癖を持っています。
この「あまり欲しくなくても買ってしまう」というのは、たいして問題なさそうですが、かなりの大問題です。
ひとつは、もちろんお金が無くなってしまうことですが、もうひとつの視点として、「高いものは買えない」という刷り込みの結果だからです。
安もん買いの銭失い、とはよく言ったものです。
高いものを買えばいいのかというとそれもまた違うような気がします。
実質的効用や耐用年数などを加味して買い物をしてみるのも楽しいかもしれませんね。
高いものは買えない、という抵抗はかなりの問題です。その人の人生の幅を物語っているようです。お金に対する偏見の表れでしょう。
ただ、本当に欲しいのかは常に意識すべきでしょうね。
粗末に扱う
100円のものだからと粗末に扱うというのはかなり変な話です。
高いものに対しても同じような気持ちを持っているのなら、普通は即時に問題視されますが、安いから粗末に、高いから丁寧に、というものよりは多少マシかもしれません。もちろんマシなだけで問題であることには変わりありません。
高価なものと安価なものを全く同様に捉える、というのは難しいかもしれませんが、100円のものを粗末に扱う人は想像力が欠けているような気がします。
たとえば100円の鉛筆と100円の鉛筆削りを考えてみればわかるのですが、リサイクルなどの手法を使わずに、機能だけでもいいので全く同じものを材料の採掘からすべて自作しようと思えば200円では不可能です。
そもそも鉛筆削りに使われているステンレススチールなど、どうやって採掘して、どうやって製鉄すればいいのかわかりません。プラスチックはどこで原料を得て、どうやって作ればいいのでしょうか。やはりわかりません。
ゴミを数えてみる
以前にも書きましたが、たいていのゴミは「お金だったもの」です。
お金を借りるような人は、部屋がゴミだらけか、モノで溢れかえっている場合が多いと思います。
それは性格的な問題かもしれませんが、この法則性はたいてい揺ぎありません。
一度、捨てる時に、買った時の値段を数えてみるのも面白いかもしれません。
何年間保有して、何年間で実質何回利用したか数えてみればものすごい無駄が見えてきます。
不用品の整理は、ご利益を求めて神社仏閣にお参りするよりも確実に効果があります。
テコの原理
お金を借りることは悪かのように書きましたが、実際は資金繰りがショートしなければいいので、バランスシートを膨らませることは金融マジックとして当たり前のように経済社会で多用されています。
そのことをわかってやる分には構いません。
ただ、一点だけ全然違う点があります。
すぐに人からお金を借りてしまう人は、「焦っている」という点です。
ドラマなどでよくあるストーリーで、潰れかけの町工場の社長がいろんな金融機関に運転資金の融資の金策に走っているというようなシーンがありますが、あれは「焦って」います。だから借りれません。
焦っているということは無計画か、判断が遅い証拠です。
いくら計画があっても、計画通りにいかないことはあるでしょう。
それはそれで仕方のないことかもしれませんが、リスクの予見と回避策、いざという時の切り捨てなど、手法はある程度用意できるはずです。
やばいとわかっている時に出血を止められなかった人です。
ということはお金に対する考え方がどこかで変なのです。
積極的なお金の借り方とは「焦っていない」時にポジティブに借りるものです。
好調なお店が二店舗目を出す時などです。
返済原資
不動産をローンで買う、つまり住宅ローンなどですが、余程の信用がない限り、マイカーローンなどを借りていていれば審査に落ちるということがよくあります。
現在の収入と支出のバランス的に、支払い可能であってもリスクが高過ぎるということになります。
賃貸ならば、数ヶ月滞納されても、数十万円程度です。追々の回収もまだ楽です。しかしながら、突然の失業などで住宅ローン返済の原資が途絶えた場合、不動産を担保に設定していても、貸した額と売却価格に大きな差がある上に、すぐに現金化され、すぐに回収できるかはわかりません。現金化されないまま年月が経つと、その分だけ損失になります。
基本的にお金を借りるということは時間を買うということです。借りて返すのだから借り入れと返済はイコールとして、間の金利が手数料、「お金を借りる代」になります。
金利をとってはいけないとされる外国の地域では、金利という名目ではなく手数料という名目だったりしますが、それがお金を借りる代です。
そんな時、金利の支払いができるかどうかが問題ではありません。返済原資があるのかどうか、今後のキャッシュフローの中で、安定的に返済原資が確保できるのかが問題になります。
当たり前の話です。お金を借りる手数料のようなものを払えばいいというわけではなく、借りた分も返していかねばなりません。
月の収支が一応のプラスでも、何かのアクシデントがあった場合、数ヶ月で、返済原資が確保できなくなるような資金繰りでは、お金を貸す側はリスクが高すぎます。
貸金業法が改正されてから、専業主婦・専業主夫やパート労働者の方は特に消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠でお金が借りにくい社会になりました。大学生やアルバイト労働者であるフリーターの方も同様です。といっても、収入がほとんどなく返済原資の確保も不確定であるのならば、担保もなく保証人もいない状態であるのならば、友人知人や家族でもお金を貸すのは危険でありリスクが高すぎるという構造になっています。
「金利」ではなく「手数料」という名目
少し余談になりますが、携帯電話などを買う時に24回払い(金利なし)と書いてあっても、別口で手数料というものを設定していることがあります。
これは「金利がかからないのならばいいか」
という騙しのような手口です。
分割払いの月の支払金額に騙されてはいけません。金利がかかっていないかのように見えて、別口の手数料というものが実質の金利です。
金利というものは「お金を借りる代金」です。金利という名目がついていなくても、即金支払いを分割払いにした時に、何か手数料のようなものがつくのならばそれが金利です。それも初回に払うのか、手数料が分割なのかによって、実質金利は変わります。
たいていは「事務手数料」というような名目になっていますが、30000円の代金に分割払いにするために2000円も手数料がつくのなら、結構大きい金利です。30000円を銀行などに2年間預けても、預金金利で2000円も金利がつくなど聞いたことがありません。それくらい損をしている可能性があるという場合があります。
リースだと思って実質費用をはじき出す
ローンで買ったものを「いざというとき売れる」という目論見があって、追加で融資を受けようとする人がいますが、買った時の半分くらいでしか売れないのならば、目論見が外れるでしょう。それも、すぐに現金化できるかはわかりません。売り先を探しているうちにも返済期日はやって来ます。額が大きければ、売れてすぐ入金ということもないかもしれません。
そういうわけで、売るとしても、買った時と売った時との価格差と、そのもの使用期間で日割り月割計算してみるといいでしょう。
結局最後に廃棄するのなら売却価格はゼロか、廃棄費用がかかってマイナスです。全てをリースだと思って、実質使用費用を計算してみると、割が合わないかどうかが判断しやすくなります。
商売なら利益が返済原資になる
投資と消費の明らかな違いというものは、投資の場合は、その原資が借り入れであっても、投資が成功すればそれ以上の利益が出て、返済原資以上に手元にお金が入ります。企業の経済活動はそれが基本です。何のためにお金を借りるか、それは時間を買うためだったり、事業の効率拡大を狙って、目論見通りいけば、投資額以上のリターンがあるという計算のもとです。
しかしながら個人レベルでの借り入れは、ほとんどが「手元にお金はないが、楽しい経験がしたい」という欲からの時間買いです。
消費しても、消費のまま、何かが返済に当てられるお金が返ってくるという性質のものはありません。いいところ家族の交通費が浮いたりというコストカットくらいです。
そこで出て来るのがいいわけです。
ほとんどが「たられば」の話です。それも相当ひどいものです。
「最新のブランドバッグをローンで買って、今度の婚活に持っていったら、いい配偶者のお目にかかる」
くらいの「たられば」です。
そのローンをその相手が払うのでしょうか。
それはただのタカリです。物乞いと同じです。
それを投資と呼んではいけません。
つまりただの消費であり、本能的な充足や、作業効率などに直接大きく関わらないことなので、返済原資を充当するのには一役買ってくれるわけではありません。
すぐにお金を借りる人は、そのような浅い思考を持っているのが実情でしょう。
単純に、ローンを利用する時などに、返済原資をどうやって捻出するかという考えがない、ということです。
キャッシュフローとバランスシート
一応、理論的には借りれる時に負債を膨らませて、資産を増やして、少しずつ返して、バランスシートが膨らんだまま臨終を迎えればそれで万々歳です。
まさに日本という国がとっている手法です。
国債で負債を膨らませてでも現金を捻出すれば資金繰りはショートしません。ツケを次世代に回していけば、国家というものは存続しています。日本は死にませんが、日本を動かしていた人たちは「定年退職」という去り方があります。
国家公務員などは定年退職して、退職金を持っていけばもう個人資産です。国家は関係ありません。公務員時代に散々浪費しても、もう個人資産として退職金をもらった時点で、返還義務はありません。
詐欺のような話ですね。
昔よく報道された現年金機構の「運用失敗」といっても、絶対に売り買いがあるはずです。100億で買って60億で売却して40億の損があっても、その40億は宇宙に消えていったわけではありません。株か不動産・建築かはわかりませんが、誰かの手元に入っているはずです。
しかし、そんな失敗も定年退職すれば関係ありません。運用に携わった人は多少の減給などはあったのかもしれませんが、損失の分を数人の資産では賄えません。
そこで膨らんだ失敗や負債への対応として「痛み分け」としてまた全体に負担させてきます。ただ、そんなことを思ってもどうにもできません。
何であいつだけ、と思うなら関わらないか、もしくは同じ手法をとればいいだけのこと。キャッシュフローをショートさせないように負債によって資産を膨らませるということもしたければすればいいのではないでしょうか。ただ、個人の場合は国家と違って取り立てが厳しいので、そこだけは問題ですが。それにも抜け道はありますが、そんなことを考えても仕方ないでしょう。
そこまでして資産を手に入れて何がしたいのでしょうか。
それが僕にはよくわかりません。
お金を借りる人の心理とフレーム
それでは、最後にお金を借りる人の心理とフレームについて書いていきます。
お金を借りる人の特徴は、その場しのぎの無計画であったり、己の傷ついた自尊心をお金で買える道楽に浪費するということになりますが、そのような特徴を知ったところで、それは具体的に表れた事象を観察しているに過ぎません。
その奥にあるお金を借りる人の心理やフレームについて見ていきましょう。
まず、どうしてすぐにお金を貸して欲しいと言うようなことが言えるのでしょうか?お金を借りに来る人はなぜ、お金を借りてまで、何かをしようとしているのでしょうか?
それは非常に単純で、お金を借りて行う道楽などがその人の中の成功法則だからです。
ここでいう成功法則というのは、「お金持ちになるぞ」とかそうしたものではなくて、意識して観ることのできないようなトラウマのようなものを短期的に解消するための行動、「心地よい体感を得ることができる」という意味での成功法則です。
浪費家で見栄っ張りであれば、見栄を張ることで嬉しい気持ちになります。しかしそれはゼロから加点したものではなくて、自尊心の欠落、意識の中の渇望感を「解消」してマイナスをゼロに戻すというような行動です。
買い物をすることで、また、「人に羨ましがられるだろう」と予測することで、劣等感を短期的に誤魔化すということをしています。
で、そうした体感的な成功法則を保持している以上、それを叶えることにだけに頭がフル回転します。
お金を借りてまで道楽に走ったり、悲惨な顔でお金を借りて何かを解決しようとしている人をよくよく観察してみましょう。
お金を借りることができた瞬間は喜んでいるかもしれませんが、それ以外の場面ではどうでしょうか?
おそらくそのような人に幸せそうな人は一人もいないはずです。
お金を借りてまで水商売の店に通いつめている人をよくよく客観視してみてください。
傍から見れば憐れに見えないでしょうか?
通常の客観データを観察すると、一見、お金を貸してくれた人のことをさておいて、夢中で遊びに遊んでいるということが人生の充実のように見えますが、裏を返せばそのような構造で生きていかないと心が乱れに乱れるという状態を保持しているということです。それは薬物依存にも近いものがあります。
そしてそれは、誰かに貢いでいるような人やギャンブルにハマっている人に留まらず、程度はマシですが、「我が子を進学校に入れねばならない」という執着に駆られている人も構造としては同じです。
「自分が保持している『成功法則』から外れることは許さない」
という構造は同じだからです。
といっても、そうした成功法則は、自分の意志で決めたものではありません。過去のトラウマを筆頭に、他人から刷り込まれて保持している「常識」というものが原因だからです。
お金を借りる人にとってのお金を貸してくれる人
さて、次にお金を借りる人にとって、お金を貸してくれる人はどのように映っているのでしょうか?
先ほど見てきたように、意識は「自分が保持している『成功法則』から外れることは許さない」という自分が保有している枠組みから、世界を解釈しています。
で、その成功法則に沿って目標を達成するためであれば、無意識は方法を選ぶことをしません。なぜならそれは意識的な倫理ベースではなく、本能レベルの衝動が先にあって、それによって頭は使役されるだけになるからです。
好きな異性に夢中であれば、
「たくさんの矛盾がちょうどいい」
という感じになりませんでしょうか?
二人きりで会えるのであれば、多少の矛盾や非合理性があるような事柄でも頭は非常に創造的に「言い訳」を考え、相手を説得しだすはずです。
しかしながら、普段は「いい人だと思われよう」というような別の成功法則と競合状態にあります。
しかし、人からすぐにお金を借りる人は、「己の成功法則」しか見えていません。
だからすぐに「貸して」と言えるのです。
ということで、お金を借りる人が見ている「お金を貸してくれる人」は、ただの踏み台です。
己の目標遂行しか見えていないからこそ、抵抗感無く借りることがのです。
そして成功法則に沿って目標が達成されたからこそ、お金を借りたことを忘れることができるのです。
お金を借りてくる人は、そうした枠組みでしか相手を見ていません。
悪徳営業マンが「自分の成績」しか見ていないのと同じです。
お金を貸す側の事を考えているのであれば、まずお金を借りることはありません。
社会における普通の金融のように、お金を借りた上で規模を大きくして、さらに利潤を得た上で利子を付けて返すというような「時間買い」と、ただの個人の消費とは性質が大きく異なるのです。
概ね個人レベルで大きなお金を借りようとする人は、飲み代やギャンブルのためのお金、貢ぎ代とは言わずに、入院費や示談金などという名目をもって「人助け」的な良心に訴えかけてお金を無心します。
それを疑うことすら「良心に触る」ということを見越して詐欺師たちは口八丁手八丁で相手を説き伏せます。
そんな時でも、お金を貸すことで相手を助けるということを思ってはいけません。
その目的がどのようなものであっても、事前にリスクの予見や準備をしていなかった相手の責任です。
お金を借りに来る人がいたとすれば、お金を貸すことで相手を助けるのではなく、そうした意識の甘さを指摘するチャンスとして、要求を拒絶することです。
説教してもいいですし、やんわり断る形でもかまいません。
それで自分を嫌うような人なのであれば、今後付き合う必要のなるような人ではありません。
最後に残念なお知らせですが、すぐにお金を借りるような人は、お金を借りた後は人格が変容します。お金を貸した人からすれば人間不信に陥ってしまうほどの変化のしようです。
同情を欲するような、泣き落としのような形で「返済を待ってくれとか」、「お金を貸してくれ」と言っていたそのすぐ後で、ギャンブルをしていたり、飲みに行っていたりするものです。
まさにその場しのぎです。
だから、貸さないに越したことはありません。
「お金を貸して下さい」と思った時に簡単に今すぐお金を借りる方法
すぐにお金を借りてしまう人、お金を借りてまで遊ぼうとする人は概ね浪費家です。過剰なほどの消費欲があるということになりますが、そうした人たちの消費行動・浪費行動は、情報コントロールによる洗脳のようなものによって動機づけられています。
お金を貸して欲しいと言ってくる事自体も辟易しますが、そうした借金癖、借金をしてまで何かを為そうとする手前には動機があり、その動機は誰かに植え付けられたようなものであるため、ある意味本人にだけ非があるわけではありません。いわば消費脳、浪費脳、ギャンブル脳、そして借金脳になっているのです。
そうした消費行動の裏にある洗脳やマインドコントロールについては「洗脳の結果としての消費行動」をごらんください。
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