みなさまあけましておめでとうございます。
2023年になりました。
元日は、日が変わってすぐに白味噌の雑煮で餅を4つ食べました。
引き続きのコロナウイルスの影響で、味わいが6割程度に留まり、おせち等々薄味のものは逆に気持ち悪くなるような感じです。
ということで、南インド系のそこそこ辛いカレーなどを食しています。
先月の誕生日にもらった放送室100巻セットを聞きながら療養しています。
卯年ということで…
今年は卯年ということなので、養子のうさぎ系の黒ウサギたちに登場してもらいましょう。
共感の限界
12月半ばからほとんど自宅療養という感じになっているので、ちょっとしたショートバケーション的な感じになっています。
しかしながら、鼻詰まりや咳の関係上、普段のような集中力が保てないため、ついでと言ってはなんですが、低年齢向けのマンガや絵本を入念に読んでみました。
そこでわかったことは、面白いと思える共感の限界ラインです。
これは自分の精神をその年齢頃に退行させることができるのかどうかというような境界線です。
僕の限界は6歳程度でした。つまり、6歳位向けの作品までしか楽しむことはできないというような感じです。それより低年齢向けになるとどんどん共感するというか面白みが無くなっていきます。
ジャンプ作品のような少年モノであれば小学校中学年~高学年といったところでしょうが、ドラえもんとなると低学年程度になります。
一般的にこの小学校中学年~高学年、主に高学年くらいの第二次性徴期開始程度までしか「共感」が難しいのではないかと思ってしまいました。
ということで、こうしたボーダーラインの関係により、「大人の解釈」をしてしまうからこそ、低年齢向けの作品が焼き直される時にチグハグなものになるのではないかと思いました。
「夢や空想」と「ホラー」の中心点
それほどたくさん読み込んだわけではありませんが、国内外の絵本の中で、最もすばらしい作品は、西巻茅子氏の「わたしのワンピース」であると思っています。夢や空想を描くという部分の中心を見事に描写されていると思います。
男性作家が描くものは主に事実を簡素化しているだけのものが多く、夢や空想が削ぎ落とされている、というより、根本から不足しているような傾向があると思います。よって絵本に限って言えば女性作家に優位性があるような気がします。
また、そうした原型的な中心を見事に抽出しているものとして、ホラー部門では長新太氏の「にゅーっ するするする」が最も優れていると思います。
要素の抽出と模倣
この世には、本当にその年齢まで退行した上での空想であるのか、それとも、そうした作品から要素、方法を抽出して模倣しただけなのか、という本物と偽物があります。
(退行したというよりも退行できる能力、共感性といった方が正しいと思います)
藤子・F・不二雄氏の強さはそこにあると思っています。退行能力、共感能力のないジャンプ派の大人には理解が不能であるだけです。
そのフォーマットを抽出しても、F先生のようにはなれません。
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偽物は、現実社会からの逃避の手段として、モテの意識としての「個性」のこじらせとして、そうした空想の空間を利用しているだけです。
宮沢賢治氏の雰囲気だけを模倣して、空を指さしながら「青色と…緑色と…紫色と…」と言っている自称芸術家を想像してみればわかりやすいかもしれません。
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それでは本年もどうぞご愛読くださいませ。
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