掘割を這上り、道端に立った

掘割を這上り、道端に立った

中学生の頃、同級生とよく自転車で旅立ったりしました。平日の夕暮れ時は近所をぶらぶらという感じですが、休みの日、特に春休みや夏休みの時は結構な頻度で旅に出たりしました。

ある夏、ジーパンマニアである一人の同級生が、少し離れた場所にあるジーパン屋に行こうと誘ってきました。

同級生たちと三人で向かったのですが、スマートフォンなどで地図を参照することのできない時代だったので、迷いに迷いました。多少郊外なので、田んぼや畑がちらほらあるような場所をグルグルグルグル回っていました。

用水路的な掘割に自転車ごと落ちる

迷いすぎたので、どうせならば自転車ツアーを楽しもうと蛇行運転を繰り返していた僕は、普段近所ではお目にかかれない、用水路的な掘割に自転車ごと落ちてしまいました。

ビシャビシャになりつつ、同級生に手助けしてもらい、自転車を担ぎ上げて道端に立ちました。

「今しかない」と思い立ち、ずぶ濡れになったジーパンを脱いでみました。

トランクス姿となり、「警察に止められたら短パンだと言おう」という自己説得のもと、一生に一度やってみたかったことをやることにしました。

郊外なので山が近く、山の方にまで行き、しっかりした枝を拾いました。

「これでいける」

椎名さんヤッホー

一生に一度はやってみたい「椎名さんヤッホー」。

しっかりした枝を拾い、自転車のかご部分で枝を支えながら早速決行してみました。

A.スピードが足りない

周りの風景も若干田園風景ということで、意気込んだのはいいですが、結局、馬≠自転車ということで、片手を枝と濡れたジーパンの重量に持っていかれた上での自転車の速度では、椎名さんヤッホーは不可能ということが判明しました。

ベルトループを利用して枝に掛けたりしても、重みでズリ落ちてきます。

椎名さんヤッホーを試みつつも、ジーパンが横向きになる程度の速度を出すにはママチャリでは不可能でした。

馬に乗る機会がある時に試してみたいとも思いますが、何かしらの撮影というような口実がない限り、乗馬クラブにもお断りされそうな気もします(というよりその前に駈歩の練習が必要です)。

いつかはやってみたいと思っていますが、海外のゆるいところくらいでないと夢は実現しないのかもしれません。

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