5月です。毎年だいたい3月頃に更新するのですが、今年は3月恒例のこの「うつ」カテゴリの更新ができなかったため、ゴールデンウィークを利用して更新します。
やっぱりカテゴリ別にみるとトップのアクセス数です。ということで3月更新に期待されていた方もいるかもしれないので、少し遅れてですが「うつ、もしくはうつ気味の方へ」に久しぶりに投稿してみることにしました。
毎度のことながら文献などの参照はしないまま今回は、意識から少し離れて実践的対処法として「うつ」に対しての身体側からのアプローチについて書いていきましょう。
意識レベルの話は、ある程度の思考を必要とするので、「とにかく即効性のあるやつを」みたいなことを思っている人にはいいかもしれません。
命のあり方
昨年10月の「植物たちが教えてくれたこと」で触れていますが、植物は挿し木などで増えるため、再生可能なレベルに分割された細胞レベルで生命の単位をもっており、それがひとつの草や木として集合した生命体として生きています。
そこで触れたように動物であってもクローンのことを考えれば、細胞単位で生命体として存在し、それがひとつの個体としてマクロ的な生命体として存在しています。
で、結局は生命体としては複数のもので形成されているのですが、いちおう人間に限って言えば、というより他の人のことはわからないので僕に限って言えば心はひとつです。
いきなり生命発端の哲学的な話をするのかという感じでしょうが、今回のテーマに大きく関係しています。
複数の独立した生命体が共生しながら集合して、それを一つの心で認識している、というところから考えてみましょう。
そう考えると、わかりやすいかもしれません。今までの回では意識について書いてきましたが、何かの信号を認識する働きである心を考えた時、信号の受取さえあればそれを認識するわけなので、体のパーツパーツも心に関係を持っています。
厳密なプロセスで言えば、体からの信号を脳が受け取って解釈してそれを心が受け取っているということになります。
でないと全身麻酔なんかは意味がありませんから。
で、これからが本題と大きく関係することですが、脳を独立した生命体として考えた場合、アイツこと自我は自我で独立した存在(似非存在ですが)で、それ以外の自律神経系の臓器は臓器でひとつの独立した存在です。
自我と臓器は別の生き物
例えば私の胃腸、といった場合、確かに他の誰かの胃腸ではないので、言語としては問題がありませんが、実はこの「私」という自我と胃腸は別の生き物だと思ったほうが、この後の説明がわかりやすくなるかもしれません。
この場合の「私の胃腸」という概念を一般的に考えた場合は、私という自我の持つ所有物としての、配下にあるパーツとしての胃腸ということになりますが、自律神経系の臓器は、脳死後も独立して活動するため、厳密には「私」こと自我が消滅した後でも活動し続けます。
というよりそんな脳死のことを考えなくても、寝ている間、特に深い眠りについている間は時間を認識せずということなので、自我経由の心は停止しているはずです。でももちろん臓器は動いていますし、いちおう肩を叩かれれば起きたりもするので、完全に停止しているわけではありません。
もし、自我の活動状態と完全に連動しているのならば、ほぼ停止状態ある睡眠中はそれら自律神経系も停止するはずですが、起きているときよりも活躍してくれるのが普通です。
そこで、この「私」ことアイツとそれら臓器を別の生命体だという扱いで考えてみましょう。
意識の作用は臓器に影響を与え、臓器の信号も意識に影響を与える
まあ当たり前のことなのですが、ずっと緊張していれば胃潰瘍にもなりますし、逆に胃潰瘍なら意識も良い状態とは言えません。
そんな感じで、相互に影響を与えるという事実はいちおうどのような医学情報でも書いてあるようなことなので、ほとんどの人が知っていることでしょう。
で、うつとかパニック障害とかはだいたいドーパミンとかセロトニンが関係しています。
それはそれでその通りですが、ダイレクトに脳をどうにかしようとか、「褒めるとドーパミンが出るよ」とかそういう浅い情報が結構多いと思います。
とにかく先に知っておくべきなのは、アフィリエイターのような「物を売ろう」という人たちが薦めるようなものではなく、本質的な働きかけです。
まあ最近では少し有名になってきていますが、ドーパミンやセロトニンは、ほとんど腸にあります。というか腸で作っています。
で、腸はもちろん自我とは別の生き物です。というか体そのものが別の生き物だというのが本当のところですから、当然腸も例外ではありません。
で、腸が悪くて意識に影響が、というのは腹痛の激痛を考えればすぐにわかりますが、特に腹痛が起こらない人でも、便を排泄する前と後では体の軽さが違うことはなんとなくわかると思います。
だいたい緊張が元で体がおかしくなるときは、胃腸まわりがほとんどです。僕個人は十二指腸でした。
そういうわけで腸が悪いと意識にももちろん影響を与えます。
胃が悪いともちろん腸に負担がかかるのでよくありません。
腸が悪くて意識に影響が出ているのは自業自得がほとんどです。
別に暴飲暴食とかだけではなくて、意識の中の考え方の問題で不満や拒絶、緊張などを起こして、腸に被害を与えたのですから。
あくまで腸は別の生き物だということで考えてみてください。
いろんな臓器と共生しながら自分を形成してくれている別の生き物だという感じです。
それを自我の都合で痛めつけたのだから、今度は自我発端でもいいのでいたわってあげましょう。
腸を復活させる
ここでアフィリエイターなら乳酸菌サプリメントなんかを売ろうとするでしょう。というよりそういう「何とかうつを治したい」と思っている人の足元を見た記事は無視してください。
もちろん、腹具合の復活を加速させるには、乳酸菌、ビフィズス菌、食物繊維というものが効きます。根本的に弱っていそうな場合はそうしたものも取り入れてください。
まあ乳酸菌や食物繊維もいいですが、根本的な冷えを治したり凝りをほぐしてあげてください。
身体は臓器が弱るとその周辺の筋肉がそれをかばってくれます。そしてその場所は凝ります。腰が痛い人は、姿勢もあるかもしれませんが、腰の筋肉のせいにするのではなくその付近の臓器、つまり腸をいたわってあげてください。もちろん腰の筋肉をほぐすことは腸のためにもなります。
そして同時にお腹側にしこりがないかを確認しましょう。
臍を中心に時計回りに撫でて、固い所があればほぐしてみましょう。
電気風呂で全力投球
まあそのあたりの筋肉をほぐすなら接骨院などでもいいですが、おすすめは銭湯の電気風呂です(近くに電気風呂を実装した銭湯がない人はごめんなさい)。
腰やお尻、そして腹を中心にほぐしてみましょう。もちろん水分補給はかかさずにのぼせにも注意してください。
僕は少し弱ってくる時期くらいに定期的に毎度20分位この作戦を行っています。小学生の時から腹痛に悩んできた末の知恵です。
もちろん間接的には、足の冷えもそのまま血液が心臓に戻る際に腸を冷やすのでスネやふくらはぎをほぐしておくとさらに良いでしょう。というかできれば全身をほぐしてください。
ただし腸へのダメージは根本的に意識から
過労とか暴飲暴食とかそういった要因がそれほどないなら、腸へのダメージは根本的に意識からのものです。
慢性的に癖を持っている場合は、食事や乳酸菌がどうのこうのよりも意識の中のこだわりなんかを見つめてください。まあもちろん食物繊維や乳酸菌なんかもプラスには働きますが、薬やサプリメントなど物理的な何かだけで根本解決できると思う意識をなんとかしましょう。
こだわりからの不服や、先の不安や恐怖、そんなものが腸を痛めつけています。
で、腸が弱ると「さて、やりますか」のためのドーパミンや「ふう、今日はいい日だった。さて寝るか」のためのセロトニンがうまく生成されません。
逆に言うと、腸が復活すれば、「やる気を出せ」と言われても出なかったやる気が勝手に出たりします(身体的要因としてはですが)。
まあまさに病は気からですね。
気功の達人なんかは「意識に働きかけるだけで病は消える」と言ったりしますが、僕もその通りだと思っています。
腹をぐるぐる回そう(裏技)
まあなんか最近「腸トレ」とか言って腹をマッサージすることを推奨している風潮がありますが、確かにあの手の情報でもある程度は効きます。
僕は最大のがっかりの瞬間から様々なものが開花しました。と言うより開眼したといったほうが正しいでしょうか。
遠隔歯軋りなんかもできるわけですが(「遠隔歯軋り」と「慈しみ」 スッタニパータより)、これは勝手にできるようになって、あとからまあ気功とそう変わらないということを確認したくらいです。
これはファイナルファンタジーでいうところのケアルとかドラゴンクエストでいうところのホイミのようなものが使えるといったくらいに考えてください。
で、臍を中心に掌でぐるぐる腹を擦りながら、このケアル(ホイミ)をかけると、すごいことが起こります。
体験者の声としては「この世の快楽や快感の中でこれ以上のものはおそらくない」
ということのようです。
まあそれはそうでしょう。体内のほとんどのドーパミンやセロトニンが集まりきっている場所ですからね。
まあここまでほどでは無いかもしれませんが、できれば自分で擦るのではなく、信頼できる家族などにやってもらってみてください。でももしかしたらやり手側の気を奪ってしまうことになりかねないので、お返しに間相手にもやってみましょう。
こんな感じで身体を復活させて少しやる気が出てきたら、意識の中を見つめる方にシフトしていってください。
「体を軽くして1ミリずつ楽になろう」という感じで、この「実践的対処法 身体側からのアプローチ」の続編的なものを書きましたのでよろしければご参照ください。うつの身体的対処法として、首と肩を劇的にほぐしたり、呼吸を利用したり腹回りの強化について書いてあります。
かなり絶望的なうつ状態や、慢性的なイライラが継続していて、何をするにしても穏やかには何もできないというような状態から徐々に「やる気」を活性化していくというような点についてドーパミンや腹具合について触れています。
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