ポジティビティ・バイアス(ポジティビティ効果)とは、後述するバイダーのバランス理論(p-o-xモデル)を三者関係の認知の問題に適用した場合、p(自己)とo(他者)の間のポジティブな感情関係が全体構造に強い影響を及ぼすこと。
ネガティビティ・バイアス(ネガティビティ効果)とは異なり、自分と相手の間のポジティブな感情関係が全体構造に強い影響を及ぼして、相手への好印象が、相手や相手を含む周りの環境をも好意的に解釈するという効果を指す。
なお、ポジティビティ・バイアスには、複数の用法がありそのうちの一つは、寛大効果と同じ意味で用いられる。また、情報統合過程において、認知者がポジティブな情報により注意を向けるポジティビティ・バイアスを他のバイアスと対比させて実験的に検討されたりもしている。
ポジティビティバイアス(Positivity bias)/ポジティビティ効果(Positivity effect)
バランス理論
バランス理論(balance theory)とは、バイダー(Heider,F)が対人関係の原理の一つとして提唱した理論で「p-o-xモデル」「p-o-x理論」とも呼ばれる。この理論では対人関係の原理を自己「p」と他者「o」と事物「x」のハーモニーを扱い、「人間はバランス状態を好む傾向があり、もしインバランス(imbalance)が存在したならば、不快な緊張状態に陥り、インバランス解消とバランス追求の力が生ずる」と仮定する。
バランスは、p-o-xの相互の関係の符号(正、負)によって定義され、関係には心情関係と単位関係がある。単位関係とは、複数の対象が一つのまとまりと知覚されている状態をさす。
公開日:2018.10.21
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