アフォリズム 421-430
- 421.責任転嫁できない領域
- 422.意図的混乱
- 423.承認の価値
- 424.真我という知識や概念と判断
- 425.位置エネルギーと現象
- 426.状態と移動
- 427.シックスパック
- 428.母の勲章
- 429.身が引き締まる出来事
- 430.知識と焦燥
421.責任転嫁できない領域
特に社会的な領域においては、責任の矛先を探して、責任を押し付けることができる領域もあるだろう。しかしながら、社会というものを関係させ得ない「どうやっても責任転嫁できない領域」というものもある、ということを忘れてはならない。
422.意図的混乱
偏見により思考が循環し、出口が見つからない場合は、意図的に思考を混乱させると出口を発見することができる場合がある。
423.承認の価値
「まさか私が君の承認を欲しているとでも?」と思わざるをえないような者を時折見かける。
承認によって、普遍的な理や事実が支えられるわけでもなければ、承認によってその他関連する何かを成り立たせようと欲しているわけではない、という前提を見誤っているのではないかね?
424.真我という知識や概念と判断
無念無想の境地により真我を見たという場合、無念無想であるのならば何も認識しないという矛盾に加え、見たということはそれそのものであり、「それが真我であるということを判断したのは知識によるものであり、真我という概念を思考により紐づけているだけである」というさらなる妄想領域が潜んでいる。
425.位置エネルギーと現象
位置エネルギーというものは、それそのもののエネルギー、それそのものが内に秘めているエネルギーというものではないが、流れを生む潜在的なエネルギーであることは間違いない。体験する現象についてもそうした潜在的なエネルギーが潜んでいると思っておいた方が無難である。
426.状態と移動
今の状態により、常に瞬間ごとに世界ごと移動していると考えても辻褄は合い、瞬間ごとに生死を繰り返していると考えても辻褄は合う。
427.シックスパック
他人の割れた腹筋を見て、自分が本心からどう思うのかと思えば、それを目指し執着するほどのことなのか、ということがすぐにわかる。
428.母の勲章
経産婦の腹の形状は、大きくなった子宮のために衰えさせざるを得なかった筋肉や伸びた皮膚からの影響であるため、それは母の勲章である。
429.身が引き締まる出来事
気の緩みがあるレベルを超えると、身が引き締まるような出来事が起こることがある。
430.知識と焦燥
「知らなければ、何としてでも知っておかなければ」というような焦燥は、結局、焦燥やそれに伴う苦を解消したいがために起こる。しかし、それら知識は、知ったところで完全なものではないため、また知識を追い求めることになる。
「それらは知ってもいいが、知ることが必要というわけでもない」ということは、究極的な思考の限界か、観察によって生ずる智慧により観える。
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