カテゴリー別アーカイブ: 書庫

書庫 覚書・メモのような情報の要約的ページ群

高次条件づけ

高次条件づけ

高次条件づけとは、すでに形成されている条件反射を、あたかも無条件反射であるかのように用いて条件づけること。あらかじめ条件づけが形成されている刺激と新たな刺激を提示することによって形成される条件づけ。 既に条件づけられていて、ある刺激を与えると条件反射が起こるようになっていた場合において、その条件反射と元とは違う新たな刺激を条件づけることで、直接的には関係なさそうな無条件反射を条件づけるのが高次条件づけである。 高次条件づけの例 例として、まず梅干を見た直後に食べると、刺激と無条件反応として唾液の分泌反応、という無条

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クレショフ効果

クレショフ効果(kuleshov effect)とは、ひとつの映像が、映画的にモンタージュ(編集)されることによって、その前後に位置するほかの映像の意味に対して及ぼす性質である。ソビエト連邦の映画作家・映画理論家のレフ・クレショフ(Лев Владимирович Кулешов、Lev Kuleshov)氏が示した認知バイアスである。 さまざまな映像群は、ある映像群がほかの映像群に対して、相対的に意味をもつものである。観客にとって、映像がばらばらに単独で存在するわけではなく、つながりのなかで無意識に意味を解釈する

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クーリッジ効果とブルース効果

クーリッジ効果とブルース効果について。 クーリッジ効果 哺乳類のオス(限定的にメスも)が、新しい受容可能な性的パートナーと出会うと性的欲求を回復させる現象を指し、これは既に馴染みの性的パートナーとの性交渉が絶えた後にも起こる。行動神経内分泌学者のフランク・A・ビーチが1955年に著書で言及。 アメリカの第30代大統領・カルビン・クーリッジ大統領夫妻の農場でのエピソードが由来とされますが、「本能的にたくさんの女性に求愛行動を起こす」を正当化するためによく引用される。 これは○玉との主従関係が逆転する前に起こる現象で、

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希少性の原理

希少性は、資源やそれからつくられる財やサービスの供給が、社会全体の欲望に対して相対的に希少であるという原理であり、物の数、期間などが限られていればいるほど、その物を貴重と捉えるようになる心理。希少価値効果。 希少性の原理は、簡単に言えば期間限定、地域限定、数量限定など、B層を対象とした小ワザ。初回限定特典もわかりやすい一例である。 希少性の代表例である「限定」 希少性の原理の応用は、少しでも興味を持ってもらおうというものになるが使われすぎて安物になった。以前に書いた引き締めも希少性の一例ではあるが、まだそういうもの

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寛大効果

寛大効果(寛容効果)は、他者を認知・評価する際に生じやすい歪み。他者の望ましい側面はより強調され、望ましくない側面は寛大に評価されやすい。結果として、他者に対する評価は、実際よりも好意的なものになる傾向がある。 寛大効果(寛容効果)の例として、最もわかりやすいのは「自分の家族を他人に紹介する時」だろう。 嫌悪を抱くような点がいくつもある「自分の両親」や「配偶者」を他人に紹介する時、普段の印象とは異なった評価をしたり、寛大に寛容に評価して紹介するということが起こる。 望ましくない側面を寛大・寛容に評価 例えば、家事を

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カリギュラ効果

カリギュラ効果は、禁止されると余計にその行為をやってみたくなるという心理効果。禁止されると魅力が増すということで、それを逆手にとって広告屋が多用しすぎたせいで、最近では効果が薄れているのではないだろうか。 カリギュラ効果は、禁止されているからこそ魅力的に映るという店もあるが、禁止されることで不安になるという面も含んでいる。そうした不安は生存本能を刺激するものとなるため関心が向きやすいからである。 広告の効果を上げるために、わざと禁止にしたり、禁止を装ったりするというのが代表例となっているが、そのような釣りをする人た

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仮現運動

仮現運動とは、日常場面においては映画などに見られる、空間的に離れた2つ対象を一定の時間間隔をおいて交互に呈示するときに知覚される対象の連続的な運動。実際には静止状態にありながら、そこに運動が認められる場合をさす。 この仮現運動は、見かけの運動、キネマ性運動ともいう。一定位置にある刺激対象が、瞬間的に出現したり消失したりすることによって、あたかも実際に運動しているように見える現象。α (アルファ) 、β (ベータ) 、γ (ガンマ) 、ε(イプシロン)といった種類がある。 α (アルファ)運動 β (ベータ)運動 γ

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カクテルパーティー効果

カクテルパーティー効果

カクテルパーティー効果は、選択的注意のうちの音声の選択的聴取のこと。人間は音を処理して必要な情報だけを再構築していると考えられる。1953年に心理学者のチェリー (Cherry) によって提唱。 このカクテルパーティー効果は、たくさんの人が会場で会話を繰り広げるような「カクテルパーティー」の会場の騒音の中で、自分の名前が出てきたり、自分に関係の強い話題が出てきた時にその話の内容が聞き取れたり、単に自分が今会話している相手の声だけを選択して聞き取れるといった選択的聴取のことを指す。 自分の名前をはじめ、自分に関係が強

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おとり効果

おとり効果とは、実際には選ばれることのない選択肢を混入させることによって、意思決定結果を変える心理効果。松竹梅において「竹」を選ばせるような心理テクニックとして応用されたりしている。 このおとり効果は、実際には購入者などほとんど期待していない高額なセットなどを設定して、相対的に「まあこれくらいだろう」と真ん中のやつを選ばせるようなものである(そしてその真ん中が一番利益率のいい商品だったりする)。 おとり効果を狙った「おとり」の設定 それ以上に、その利益率の高い商品を買わせるために、わざわざ「一応作れるけど、売る気の

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ウィンザー効果

ウィンザー効果は、第三者を介した情報や噂のほうが、直接本人から伝えられるよりも影響が大きくなるというか信憑性が増すという効果。客観的な意見の方が信用できるというようなものになるだろう。 第三者からもたらされる客観的な情報の方が本人から伝えられるよりも信憑性が増し、印象も良くなるというようなものがウインザー効果である。 第三者を介した情報 これは「僕、○○大学出てるんですよ」と、本人から聞かされたときは寒気がするものの「○○大学出てるらしいよ」と誰かにこっそりと教えてもらった時は「すごいんだ」と錯覚してしまうといった

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暗黙の強化

暗黙の強化

暗黙の強化とは、3人くらいでいる時に、誰かが自分以外の人を褒め出した時に、自分の自尊心が傷つけられた、つまり極端に言えば攻撃されたように感じ、自分以外の人を貶し始めたら、自分の評価が上がったように感じてしまう、「アイツ」こと自我の錯覚。 自分以外の誰かが褒められば相対的に自分の評価が下がると感じ、自分以外の誰かが貶されれば相対的に自分の評価が上がったと感じるような心理である。 ただのAとBの間にある関係性になぜかCである自分までその解釈に入っている。相対的に判断してしまうという、なんとも滑稽な様であるが、京都人は平

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エスカレーター効果

エスカレーター効果(escalator effect)は違和感の一つ。止まっているエスカレーターを降りるとき、足が重くなったような感覚をいう。 エスカレーター効果が起こるメカニズムとしては、脳の運動を司る部分がエスカレーターが動いているかのように重心を勝手に移動してしまうがために起こる、というふうに解説されている。 動いている前提で重心の移動をしようとしているということになるが、脳はいつでも手抜きであり、常に見ているようで見ていない。過去のデータの再合成ばかりなのにあたかも今頑張っているかのような素振りを見せるのみ

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アンダーマイニング効果

アンダーマイニング効果(undermining effect、過正当化効果)は、内発的動機づけによる行為に対して、報酬を与えるなどの外発的動機づけを行った場合、やる気がなくなっていくという「やる気低減現象」。 内発的動機が既にあるのに、ブースター的に外発的動機を加えようとすれば、元の内発的動機すら失っていく、というようなことがアンダーマイニング効果である。 元々人が行為を行う時にはその裏に動機があり、そしてその動機には、行為をなすこと自体が目的となっている「内発的動機」による行為がある。単純には「やりたいからやって

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アフォーダンス理論

アフォーダンス理論とは、環境が動物に対して与える「意味」のことであり、動物と物の間に存在する行為についての関係性そのもの。過去の体験をもとに特定の条件に特定の行動が結び付けられるという効果のことであり、人と、物などの外部環境との関係性をその人に伝達する事であり、「ある行為に誘導するためのヒントを提示すればその行為に及ぶだろう」という胡散臭いコンサルが大好きそうな理論である。 アフォーダンス(affordance)とは 簡単に表現するとアフォーダンス(affordance)とは、「環境世界が知覚者に対して与えるもの」

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