白詰草(しろつめくさ)、クローバーは、マメ科シャジクソウ属の多年草。白い花が葉の柄よりやや長い花茎の先につきます。小学生の時、よくシロツメグサの冠を作ったりしました。そんなことを忘れかけていた高校生の時に、当時の彼女が作ってくれたのが非常に新鮮だったのを覚えています。
僕のイメージでは、白詰草は「シロツメグサ」で記憶していますが、シロツメクサでないと変換が出ないので、正式には濁点をつけないのでしょう。「詰め草(つめくさ)」の名称はガラス製品の包装に緩衝材として詰められていたことに由来するようです。シロツメクサの品種としてはオオシロツメクサ、モモイロシロツメクサなど、葉の大きさや花の色が異なる品種があるようです。
原産地はヨーロッパ、ということで帰化植物です。花期は春から秋。自生環境は、野原や荒れ地、公園にもよくありますね。茎は地上を這い、葉に基本形は無毛3小葉からなる複葉で、時に4小葉(四つ葉のクローバー)やそれ以上の数もまれにあるようです。まれに二葉のものもあります(ということは二葉のクローバーというのもあるということです)。
クローバーの葉の斑紋はわかりやすくつくものと殆ど目立たないものまで、個体によって様々です。
白詰草(クローバー)は、暑さにやや弱く、夏場の炎天下が続く日には多少の衰えを見せますが、涼しくなった秋以降にまた活力を取り戻します。
白詰草(クローバー)の花は葉の柄よりやや長い花茎の先につきます。花の色は白(ほんのりピンク)で、長さ1cm程度の蝶形花が球形に集まってつき、咲いた花はのちに下向きになって果実になります。蜜源植物のひとつで、ミツバチ、ハナバチ類がよくやってきます。
根粒菌(こんりゅうきん)の作用により窒素を固定するため緑化資材にも用いられ、雑草防止、土壌浸食防止等に利用されることもあるようです。
白詰草(しろつめくさ)、クローバーも夏の七草です。夏の七草の中ではもっとも馴染みが深いでしょう。
クローバーに似た「カタバミ」
「四つ葉のクローバーを探しに行こう」ということで、通常、白詰草(しろつめくさ)・クローバーは三つ葉であり、同じように三つ葉の野草としてかなり似通った植物としてカタバミ(酢漿、片喰、方喰、傍食)という植物がいます。こちらはカタバミ科カタバミ属です(オキザリスとカタバミ)。
姿形が似ているので道端に生えているカタバミを見ると一瞬クローバーかと思ってしまいますが、一応の見分け方は、葉に白い線が入っているのがクローバーです。
そして最もわかりやすいクローバーとカタバミの見分け方は、やはりその花でしょう(またそのうち見つけ次第クローバーの方も花を撮影してきますね⇒クローバー(シロツメクサ)の花を撮ってきました)。
クローバーは、白詰草(しろつめくさ)と呼ばれる由縁となった「クッション材のようなフサフサ・ポンポンした白い花」ですが、カタバミは五弁の黄色い花をつけます。
葉っぱを見る限りクローバーみたいですが、明らかに花の様子が違います。
葉だけの頃はクローバー(シロツメクサ)と間違えやすいカタバミですが、花をつけると一目瞭然ですね。
なお、カタバミの実は、まるでオクラのような風貌をしています。実が破裂してタネを飛ばしまくるようです。
当然ながら、僕も昔はクローバー(シロツメクサ)とカタバミの違いを知りませんでしたが、クローバーのみたいな野草に黄色い花がついていて「あれ?クローバーは白詰草で、白いポンポンした花だったはず…」という疑問を持った瞬間から、クローバーとカタバミの違いを知ることになったという感じでした。
葉っぱだけの時は区別がつきにくくても花をつけると区別がつきやすいという感じは、「アジア圏以外の人からすれば、日本人と中国人の違いがあまりわからなくても、言葉を発した時に日本語と中国語という違いから区別がつくようになる」という感じに似ています。
そのような感じで、自然界の様々な個性を知ることができた時、少し嬉しい感じになったりします。
マメ科
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