僕が最も恐れるもの、それは、自分の中の「怒り」です。自分の中にあるエヴァンゲリオンの暴走のようなものをどうやって抑え込むかということに日々大量のエネルギーを浪費しているフシがあります。
特に外にはないんです。一応世間的に、変な人を避けるとか実りのない争いに巻き込まれないように的な恐れのようなものは、生命維持レベルでありますが、基本的に外の世界に恐れるものはないんです。
一番恐ろしいのは、自分の中でエヴァンゲリオン初号機の暴走のようなことが起こらないかどうかという点です。
これは、基本的に覚醒していれば大丈夫ですが、寝起きや変性意識を利用した時にそっと覗き込み、姿を現そうとしてきます。
なんだかんだで日常を生きているので「爬虫類」部分が一応機能しているんです。
この爬虫類部分は短絡的な答えを出してきます。
邪魔するもの=削除という簡単な図式です。
エネルギーが高まると、これが姿を出そうとしてきます。
それを抑え込むのに大量のエネルギーを浪費し、結果、エネルギー状態はまた元の水準に戻る、というようなことがたまにあります。
邪魔するもの=削除
というエネルギーの方向を
邪魔するもの=無関係とする
に調整するというだけなんです。
ただ、それには結構なエネルギーが要ります。
ほとんどの人が、現状のまま生活を維持するのもこうしたエネルギーの浪費によるものだと思っています。
逆説的憂鬱さの脱出法
で、こうした図式のエネルギーの浪費が、人を憂鬱にさせるわけです。
「暴走を防ぐために、暴走要因となるものの発生確率を下げよう」
という意図で、効率の悪いことをしてしまうわけです。
いわば高いストレスを感じないために、高いストレスがかかる出来事を未然に防ぐことに力を注ぎ続けているというような構造です。
これをしているとジリ貧になります。
で、ポジティブシンキングがいいのかというと、それは無理があります。人によって向き不向きがあります。また、同じ人でも向いている状態と向いていない状態があります。
これを回避する極めつけは「さあ鬱ポイントを稼ぎに行こう」というものです。
「想像通りのショックが来た」
「案の定鬱になる!」
というのがいいんです。
これの良いところは、「出来事に対する回避意図」に日常的に使っているエネルギーを浪費しなくていい点です。
一時的にエネルギーは使いますが、一時的にしか使わなくて良くなります。
つまり、回避しようとしていると、慢性的にエネルギーを浪費しますが、この「鬱ポイント稼ぎ」は瞬間的にしかエネルギーを使わないので、総合的なエネルギー消費量は圧倒的に省エネルギーになります。