アフォリズム 1041-1050
- 1041.自信と女
- 1042.年配者の癖
- 1043.自信のない親
- 1044.四無量心の中の「褒め」
- 1045.ゲーム化のためのゲーム
- 1046.家族の仲と安心
- 1047.手紙の文化
- 1048.追従と道の誤り
- 1049.合理性のあるすごそうな考えへの態度
- 1050.ブレない三面
1041.自信と女
自信がぐらついた時、たいていそばに女がいた気がする。
多少なりと異性としての意識を持つ女の意見をまともに聞こうと思ったり、相手のことを考えたりすると自信が揺らぐ。
これは自分への信頼であり、自分の気持ちを汲むという面がぐらつくということになる。
1042.年配者の癖
年配者であろうとも、幼き日に培った癖にとらわれているとしか見えない行動を示す。
1043.自信のない親
自信のない親ほど子を見下したがるが、子が見下し得ないほどの者になっている場合、自分が持つ「見下し癖」で自爆することになる。
1044.四無量心の中の「褒め」
「褒める」ということは、どこかで「上の人が下の人を褒めてあげている」という要素がある。表彰行為にしても同じようなものである。説教にしても裏を返したようなもので、「上の人が下の人を」という構造は同様である。
四無量心、つまり慈悲喜捨の中にいる場合、相手が誰であっても単に友人の行為に対する驚きや共感のような反応になるだろう。
1045.ゲーム化のためのゲーム
物事をゲーム化してしまうと面倒なことでも気楽に楽しめてしまう。
その事を思い出すために、本当にゲームをすることがある。
1046.家族の仲と安心
おそらく「家族と一緒にいて、本当に嬉しい、楽しい、面白いとなるか?」と聞かれれば「さほど」という感想がやってくる。
しかしなぜそんな間柄の家族を大切にし、家族仲が良いことを求めるのだろう?
それは自信が弱っている時に浮き彫りになる。
普段意識しない不安と安心に大きく関わっているのだろう。
1047.手紙の文化
手書きによる作成や到達までのタイムラグをいった特徴がある手紙の文化が下火になって久しいが、意志の伝達という機能の他に、「手紙を書くこと」が、書く者の思考を整理し、精神の安定に一役買っていたのではないかと思う。
手書きによる思考速度の低下は、回転は遅くなるもののその分思考の力を強めるし、相手がいることでさらに速度は低下し、力強い練り上げた思考を作り出す。そして、伝達前の内容の確認作業もあるので、思考がより整理されるのではないか、と思う。
「意志の伝達」という部分だけに着目し、コストやスピードだけで機能を考えると淘汰されていくのは致し方ない。しかしながら、精神の安定の上での機能が別にあり、それが無くなったのであれば、何かで補う必要が出てくるだろう。
そうして補うくらいなら、たまには手書きの手紙を利用してもよいのではないかと思う。
1048.追従と道の誤り
人の意見を一から十まで参考にして追従すると、概ね道を間違えて大した結果は生まれず、参考にした相手を恨むようなことになる。
1049.合理性のあるすごそうな考えへの態度
現代では、ある程度社会的地位のある人が説く「合理性のあるすごそうな考え」との距離が近い。その分、それに沿っていないといけないというような変な圧力もあるだろう。
しかしながら、アリストテレスはプラトンをひっくり返そうとしたし、ユングもフロイトをひっくり返そうとしたし、ニーチェは、ショーペンハウアーに納得ができなかったのだ。
さらに、イエスは現代でユダヤと呼ばれる宗教空間に別の解釈を与え、何よりシッダールタは、当時のバラモン文化を完全にひっくり返してさらに突破した。
そう考えると、現代で金や事業を持っている奴らの考えくらい、何でもないだろ?
1050.ブレない三面
苦が生じた時、「自信」、「快さ・安らぎ」、「重要度フラット」という三面にブレがないかを見てみると良い。
要約すれば、「外に依存しているかどうか」ということだけになる。