連合の原理は、2つの対象・現象が互い関連し結びついていると錯覚することである。教義には感覚や観念の連合の法則を意味し、刺激反応結合による習慣形成の法則を意味することもある。
これは邪な管理者が、会社の金で買ってきたのに自分が好かれるだろうと思っている、ということに近い現象である。つまりみんなで稼いだお金で、本来は給料としてもらわなければならないのに、それを支給することなく、差し入れを買ってきて、「コーヒー」を持ってきてくれた人=この人はいい人、という全然関係ない錯覚を呼び起こそうとしているようなものである。
コーヒーと「良い上司」という関連を作ろうとするような感じである。
同様に悪い知らせをしてきた人は原則的に嫌われるという錯覚である。給与ダウンを告げるのは現場の管理者ですが、これは怒りの矛先を会社役員に向けさせないように、たくさんの役職のヒエラルキーを形成しているというのがわかりやすい例であろう。
本来は一方的な職場環境の改悪は「会社」つまり役員たちが悪いはずだが、それを実行するのは現場の管理者だったりする。しかし、本来的にキレられなければならないのは役員なのに、怒りの矛先は現場の管理者に向けられる。
そして当の役員は、現場の視察といって現場に現れ、連合の原理を応用して、会社の金でコーヒーなどを支給して、自分は好かれようとする、といったことがわかりやすいだろう。
連合と連合記憶と連合主義
連合とは、連合心理学の観念の連合(連想)であり、連合記憶とは経験によって事象間に結合ができることを意味する。連合は「知覚」をきっかけとし、その知覚と関係のある概念が想起される現象である。赤色を見ると血を思い出しりりんごを想起するといった、感じで先のコーヒーの例で言えば、コーヒーから良い上司を思い出すように関連付けようとするような感じである。
そして、連合主義とは連合によって心理的現象を説明しようとする主義である。このような発想は古代ギリシャのプラトンやアリストテレスの時代からあり、ロック等々のイギリス経験論以降に本格的に研究されていった。
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