蜜柑(みかん)は、ミカン科ミカン属の常緑小高木です。初夏にに梢の葉腋に白く小さな5弁花を咲かせます。そして言わずと知れているレベルになりますが、冬に入る前の秋にオレンジ色の実をつけます。
説明不要なほどの存在なのでわざわざ感がありますが、ちょうどたわわに実った蜜柑を発見したので、写真ともどもという感じです。
蜜柑(みかん)という名称は、字のごとく「みつかん」から「みっかん」を経て「みかん」と呼ぶようになったと考えられています。
果実と果皮(陳皮)
蜜柑(みかん)の果実は扁球形で外皮は柔らかく橙黄色です。実は多汁で甘味と酸味があります。
果皮は陳皮(ちんぴ)として薬用されます。薬効成分は、主に交感神経を興奮させるシネフリン(synephrine)の他、フラボノイドのヘスペリジン(hesperidin)、精油としてのリモネン(limonene)などです。
なお中国では、温州みかんではなく椪柑(ぽんかん)の果皮を陳皮として扱うようです。
温州みかんは学名が「Citrus unshiu」であり、ミカン属の学名がCitrus(シトラス、キトルス)ということで、シトラス系の香りとは、柑橘系、狭義にはミカン属系の香りという意味であるということは数年前に知りました。
それまでは、シトラスの意味がわからず、という感じでしたが、こうして見ていくとより合点がいくという感じになります。
蜜柑(みかん)の木と栽培
木の高さは約3mほどになります。
日本で蜜柑(みかん)といえば一般的には温州(うんしゅう)みかんですが、この名称は鹿児島県北西の長島で発見された種であり、中国の温州とは直接関係ないようです。
日本で栽培されている蜜柑(みかん)は、基本的に温州みかんですが、それまでは中国から渡来した紀州みかんが主流だったようです。なお、紀伊国屋が江戸で爆売りしていたことから紀州みかんと呼ぶようです。
蜜柑(みかん)の葉
たまに葉付きの蜜柑(みかん)を手にすることがありますが、木に生えているものはこんな感じです。互生し、楕円形で先が尖り気味です。
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