準拠集団

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準拠集団リファレンスグループ、reference group)は、個人が意思決定をするときに、その人物の価値観や信念だけでなく、別の要因として拠り所となる影響を与える社会的な集団。家族、友人などの身近な集団や、会社などプライベートからは少し離れた集団などに分類される。ウェーイ仲間、ブラック企業などはその影響がわかりやすい。

「自分自身と関連付けること」によって自己の判断や評価の形成と変容が影響を受ける集団が準拠集団(じゅんきょしゅうだん)である。準拠集団と自分を関連付けてそこに属する人々の価値観や規範から自分の準拠枠を形成して態度を形成する。

実際に所属している集団は「所属集団」と呼ばれ家族や友人たちのグループ、職場、学校、所属団体といったものがその代表例となる。しかし準拠集団は、所属集団でなければならないわけではなく、所属を望んでいる集団や既に所属から抜けた集団、あまり関係ない集団でも対象となりうる。

実際に所属はしていないくても態度形成に影響を与えるのが準拠集団である。「誰それのファンならそうあるのが当然だ」とか「その業界のプロフェッショナルならそんなことはしない」といった形で態度を取るときなどがわかりやすいだろう。

規範的機能と比較機能

準拠集団の機能としては、規範的機能と比較機能といった分類がある。準拠集団が、その人に与える効果と表現することもできるだろう。

まず、規範的機能とは、個人に対して「規範」を設定し、賞罰を与えることを含めてそれに従うことを強制する機能である。

次に、比較機能とは、自分自身や他人を評価する場合の基準やチェック項目をもたらす機能である。

準拠集団の例

準拠集団は、「家族が気がかりだ」、「それは会社に失礼だ」、「このサークルにも伝統があるからなぁ」、そういったセリフの際に出てくる組織集団のことを指す。

何か決めごとをする時に、意志決定に影響を及ぼす拡大された自我という感じになるだろう。といっても準拠集団は実際にその組織集団に属している必要はない。

例えば「売れているものが売れる」というバンドワゴン効果における、「みんなが使っている」「おしゃれな人達はこれを使っている」という場合の「みんな」や「おしゃれな人達」は準拠集団にあたる(バンドワゴン効果)。

準拠集団の中には「私の意見が一番でしょ?」的リーダーが存在することが多く、PTAの集まりなどでは暇を持て余した「一度も働かずに専業主婦を目指した」系がその有り余るバイタリティで「カリスマ」になろうとする傾向がちらほら報告されている。これがアイツの内にいる集団内の個人の価値観やライフスタイルについても影響を与える。

何かにつけて「和を大切にする」という同調圧力があるが、準拠集団の影響を受けるということは、自分の意志決定において、そうした集団の意向の影響を許可しているということであり、「オラオラ系カリスマPTA役員」のエゴに振り回されるという危険性を持っている。

簡単に言えばそうした影響を許可しているのは群れを好む人種であり、「だれかの意見の後押しがないと不安」というアイツの餌食になっている状態の人の群れであり、他人からの影響を「許可」している状態の人に影響を与える集団が準拠集団である。その裏には意志決定においてどこかに「いざとなった時の言い訳」や責任転嫁が見え隠れする。

内集団バイアス(内集団びいき)

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Category:心理学

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