多羅葉(タラヨウ)は、モチノキ科モチノキ属の常緑高木であり、葉書の木と呼ばれています。
20cmほどある椿系の肉厚な長楕円形の葉は、傷をつけるとその部分が黒くなり文字が書けるということから葉書(ハガキ)の木、郵便の木として知られています。
文字が書ける多羅葉の葉
表面に傷をつけるとその部分が黒くなり文字が書けるということから葉書の木、郵便の木として知られる多羅葉(タラヨウ)の葉。葉の大きさもそこそこあるため、「手習いの木」として文字を書く練習に使われていたようです。
戦国時代に武士がこの多羅葉(タラヨウ)の葉を利用して通信文のやり取りをしたという記録からハガキ(葉書)の語源という説もありますが、語源に関しては諸説あるようなので確定的ではないようです。
なお、葉の縁は鋸系の細かいギザギザがあります。
多羅葉(タラヨウ)の名
多羅葉(タラヨウ)の名は、インドで経文を書くのに利用された多羅樹(タラジュ)にあやかって、ということのようですが、多羅樹はヤシ科の常緑高木のためモチノキ科の多羅葉とは別種になります。
多羅葉の実
多羅葉(タラヨウ)の実です。黄色から赤のオレンジ系の実がついています。花期は春から初夏で、小さな淡い黄緑色の花がつくようですが、この時は実が成っていました。
実の形状としては南天や千両、万両のようです。
多羅葉の幹
多羅葉(タラヨウ)の幹です。
学名:Ilex latifolia
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Category:植物