一昔前までは知りたくても知れない、調べようにもなかなか調べられない、よって自分塾を開き、自問自答するしかないという感じでしたが、最近では小学生でもiPadを持っています。自分が思春期の頃にはそういったものがありませんでした。
知りたくてもなかなか調べることが出来ない、調べようとしても調べ方すらわからない、という状態は自問自答力を鍛え、妄想力も空想力も、そして論理力すら養うものでありました。
しかしながら近年では容易に調べることができます。あまり調べて欲しくないようなことまで調べることが可能という感じになっています。
一応子供向けの設定ということでブラウザのセーフサーチなどもありますが、それも万全ではありません。
ブラウザのセーフサーチ
いくらブラウザでセーフサーチ(有害サイトなどを検索結果に表示させない検索)を設定していても、子供ながらにそんなことをすり抜けることは可能です。子供よりも大人が機械に強いというのはなかなか珍しい話です。
機械ものに対する知識は、初期の段階では大人の方が上でも、子供の好奇心と吸収力は大人とは桁違いですから、「開発」などの技術的なことはさておき、ユーザーとしての使い方については、すぐに大人顔負けになるでしょう。
現に両親世代は携帯電話すらまともに使えないということはよくあります。ブラウザを自作できるくらいの技術者ならまだいいですが、そんな人はなかなかいません。
大人側としてはブラウザでセーフサーチを設定したから安心だと思っていても、子供側がセーフサーチのすり抜け方を誰か一人でも知ってしまうと、同級生にオンラインですぐに知れ渡ってしまいます。しかも設定をいじくる方法まで検索で出るのだから、もう諦めたほうがいいのかもしれません。
知るのに「早すぎる」ということはありません。どんなことでも知るに早すぎるということはないのですが、自分で考えるよりも、調べて終わる、では少し面白くなくなっていくのではないかと思います。調べた結果からさらに深く考える、という態度が重要になってきます。
さすがにニオイや触覚までは、どんな感じか文章として調べることはできても、実際に感じることはできないのだからまだ救いようがあります。
また、上っ面の様子だけで理解しているという場合がありますから、まだまだ正しいトンチンカン期を過ごせる可能性は残っています。
少し前になりますが、友人の息子が、友人に隠れて「どうやったら子作りできるのか」ということをインターネットで調べていたようでした。ブラウザ履歴で確認したようです。
そして友人の家に行った時に、友人が「腰が痛い」というので、マッサージしていたら、「もしかして子供作ってんの?」と聞かれました。
まだまだ可能性は残っています。もっと悶々と自問自答して欲しいものです。
多分早すぎる 曙光 164
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