なんだかんだで営業時間とラストオーダーの表記というものは結構大事だなぁということを思ったりします。
リッツのような考え方の人たちにとっては、表面的なOKとNGだけの問題なのかもしれませんが、営業時間とラストオーダーの表記の問題を軽視していると客商売ではかなりの致命傷を負うのではないでしょうか。
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先日福井県に行ったときのことです。
日帰り温泉にて入浴後に軽食でも取ろうかと思い、食事コーナーに行きました。
館内のいたるところに営業時間終了は22:00、ラストオーダーは21:30と表記されており、その時はまだ21:15くらいだったので向かったという感じです。
ところが、「ラストオーダーは9時(21:00)です」と言われました。
「は?」
という感じでしたが、彼らの中ではそうなのでしょう。
「21:30までと書いてありましたが…」
と一応言ってみると
「できるのはドリンクだけですね」
とリッツのようなことを言われました。
まあそれが彼らなりのルールなのでしょう。
そうした人たちのお世話になる気はないのでさよならです。
おそらく一生その場に行くことはないでしょう。
まあそれほどお腹も空いていなかったので、特に問題ではありませんでしたが、仮に腹ペコなら結構怒っていたかもしれません。
温泉の方は23時までなので、もしラストオーダーが21時ということを知っていたならば先に食べてから入浴していたかもしれません。
「21:30まで大丈夫だと思ったからこそ、先に入浴した」というようなケースは考えられないのでしょうか?
そして、そんな中「Instagramはじめました」とか「Twitterはじめました」的なことが館内に貼ってあったりすることがあります。
そんなことは二の次であり、基本的なところがぐちゃぐちゃなのに何がしたいのかわかりません。
といっても、このような事例はそれほどの怒りを起こすようなことではありません。だからそれほど問題にはならないのかもしれません。
しかし確実に顧客満足度は落ちるはずであり、信用をなくしてしまいます。
ただ、裏を返せばそうした事業者ばかりになるということは、当たり前のことを当たり前にするだけで信用を得ることができて、特に頑張らなくても相対的な評価はどんどん高まっていくということも考えられます。
営業時間の概念
また、ラストオーダーに関する表記がないまま、営業時間だけが記載されている店舗もあります。
それはそれでいいのですが、ラストオーダー的な概念をどのように取り扱っているかで、お客が離れていってしまうかそれともありがたがってもらえて好きになってもらえるかが大きく分かれるのではないでしょうか?
かなり前になりますが昼の営業時間が14:00までのお店がありました。職場の近くだったので数年間の間昼休みにたまに行くような感じの店でした、
ある時、午前の仕事がパンパンになり、休憩に入ったのが13:30頃でした。
で、店に到着したのが13:40~45くらいだったのですが、店のガラスの扉越しに手で「×」とされました。店に入ることすら許されないという感じです。
それはそれで諦める形になりましたが、つまりその店としては14:00は店を開く時間であり、ラストオーダーは曖昧になっているということなのでしょう。
それからその店には行くことはありませんでした。
たった一度のことですが、僕としては貴重な昼休みの時間を15分程度無駄にしたわけです。
腹ペコで、かつ15分を無駄にしたという憤りが「二度とその店に行かないという決定」を作りました。
別に無理やり食事をさせてくれなんてなことは言いません。
相手の空間ですし、そうしたルールであるということを決めるのは相手でもいいのですが、僕は僕の権限でその店には行かないというだけの話ですから。
おもしろいのがそうした店でも無駄に広告費を毎月払っていたりすることです。それをあいまいさによってドブに捨ててしまったという感じになります。
逆に、営業時間が14時までであっても、そう書いているからにはということで「ラストオーダーが14時である」という感じで取り扱っているお店もあります。
それならば逆に13:45くらいに「大丈夫かなぁ」と恐る恐る入店したとき「ありがたいなぁ」という感想がやってきます。
さらに14時ギリギリで、店の前でたじろいているお客に「どうぞどうぞ」と言ってくれるようなお店であればさらに「ありがたいなぁ」ということを思ったりするはずです。
ちょっとの解釈の違いと取り扱いの違いで、お客に気に入ってもらえるかどうかが決まったりもするわけです。
義務教育的に「そう決まっている」なんてなリッツのようなことをしていると、せっかく足を運んでくれたお客の時間を振り回してしまうことになりますからね。
「詳しい記載もないまま『そう決まってる』ということを、外部の人間はどうやって知るんだ?」
ということになります。
そうしたことを見逃しておいて、「SNSはじめました」とか、広告代を月に数十万払っているという姿は、おかしくて笑ってしまいます。
プロの商人の世界なら語るまでもないことですし、営業時間やラストオーダーの表記等々それを見た相手がどう思うかということくらい考えて当然なのですが、安くあげるためにということなのか、マニュアル通りにしか動けないアルバイトの人たちを使っておいて、さらにマニュアルすら不完全なのだから絶望的だという感じです。
しかし、世の中がそうであるならば、それらを蔑ろにしないだけで信用を得ることができるのだから儲けもんです。
勝手に競合は沈没し、こちらは簡単に稼ぐことができるような甘い世の中になったということでもあります。
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ラストオーダー21:30と記載しておいて「ラストオーダーは9時です」なんてなことを平気で言える神経の人がまともな仕事をしてくれるとは思えません。
そうした人にお世話になろうなんてなことは思いませんし、無理にお願いをすることも怒ることもありません。
そうしたズレた神経は仕事のいたるところで発揮されます。
だから
「カスを掴まなくてよかった」
と去るだけでよいのです。