マガーク効果は、言語音声の音韻知覚において聴覚情報と視覚情報の相互作用を示す現象の一つ。目と耳に入ってきた情報が勝手に組み合わさって、そのミックスバージョンを感じてしまう、というようなことになる。ある音韻の発話の映像と、別の音韻の音声を組み合わせて視聴すると、第三の音韻が知覚されるということで、錯覚現象であり、完全にアイツがバグっている状態である。ダイレクトに感じているわけではないというような表れである。
視覚情報としてて、映像上で発音している言葉の口の形と耳から聞こえてくる聴覚情報がバラバラだった場合、それを合わせた言葉として知覚するという頭のバグのような現象がマガーク効果である。特に言語は聴覚情報を独立して認識しているというわけではなく、あくまで合成的に知覚しており、視覚情報が優位になっているというような感じである。
マガーク効果の例
マガーク効果の例として代表的なものは「が(ga)」という発話映像に「ば(ba)」という音声をミックスして観察者に見せると 「だ(da)」と認識するという感じである。
このマガーク効果は、認知において複合的に合成されて対象を認知しているということのわかりやすい代表例である。
ということで、マガーク効果からわかるように、今自分が認識している世界は、主観で複合的に合成されたものであり、仮に客観世界があったとしても、それをあるがまま観ているわけではないということに気づいてしまうかもしれない。
公開日:2014.12.11
最終更新日:
Category:心理学最終更新日: