ヒカリゴケ(光苔)は、シッポゴケ目ヒカリゴケ科ヒカリゴケ属のコケです。苔なので洞穴や岩の隙間や倒木した木の陰等々苔の生えやすいところにいます。
蛍光の反射のような光を放っているように見えるので、ヒカリゴケという名がついていますが、蛍光反射テープ等々と同様に光の反射によって光っているように見えるだけ、という感じのようです。
レンズ状細胞が光を反射し、レンズ細胞内の葉緑体でエメラルドに光っているように見えるだけで、蛍のように自分で発光しているわけではないらしいです。
コケやシダにおいては胞子の発芽後に形成される「原糸体」という構造があります(胞子発芽後の糸状の状態)。ヒカリゴケはこの原糸体がレンズ状の細胞を作り、これが光を反射する機能をもたらしているようです。
ヒカリゴケはコケの一種ですが、この一種のために細かく分類される1科1属1種のコケで、国内では北海道と本州中部地方以北の亜高山帯に生息しています。ちなみに天然記念物のようです。
国外では、ヨーロッパ北部、ロシア極東部、北アメリカの涼しい地域に生息しているようです。環境の変化に弱いようで準絶滅危惧種に指定されています。
学名:Schistostega pennata
公開日:2019.10.14
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